トイトレは、おしっこの間隔が開始の決め手。年齢も季節も子どもの成長を無視した親都合なので焦らないで

「2歳になったらトイレトレーニング」
「おむつを外すのは夏が最適」

子どものトイレトレーニングについて、いろんな意見を耳にするかと思いますが、このふたつの考えはいずれも間違いです。なぜなら、年齢も、季節も、子どもの成長を無視した親都合だからです。

わが家の息子は、2歳3か月にトイレトレーニングをスタートし、4歳3か月の今、ほぼ完了しています。

今回は、わが子のトイレトレーニングを通じてわかった「コツ」や「言ってはいけないこと」をお届けします。

▼おしっこ
・間隔を目安に、1時間半〜2時間
・えっ!? 尿意がない
・男女とも、おまるに座って
・おまるに座る脚力
・尿意より遊びが大切なこともある
・尿意から限界までの時間が短い

▼うんち
・なぜかパンツにしたがる
・うんち、ばいばーい

▼おねしょ
・寝るときはオムツ?パンツ?

▼全般
・本当はトレーニングではない
・トイレを絵本で親しむ

おしっこの間隔が1時間半〜2時間になったら、トイトレ開始

時計で間隔を計測

子どもの成長は、つい周りの子どもと比較して焦りがちです。そのひとつに、トイレトレーニング(略称:トイトレ)があります。

「トイレトレーニングは、いつから始めれば良いのか?」

この答えは、お子さんの膀胱(ぼうこう)の成長具合によります。

冒頭に書いた「2歳になったらトイレトレーニング」「おむつを外すのは夏が最適」は、よく言われることで、多くの親御さんが気にするところでもあります。

でも実際は、年齢も季節も関係ないのです。

お子さんの身体が成長し、おしっこが膀胱にしっかりとためられるようになったら、トイレトレーニング開始を検討します。

その目安は「1時間半から2時間」です。おむつをしながら、おしっこの間隔がそれくらいになったら、トイレでのおしっこを始めてみましょう。これは息子が通う保育園の保育士さんから、教えて頂きました。

おしっこがたまった感覚、尿意はありません

おもらしした女の子がお着替え

私たち大人は、おしっこがたまったら(尿意を感じたら)、トイレへ行きますよね。

でも、トイレトレーニングを始めたばかりの子どもには、おしっこがたまった感覚がありません。そのため、たまったのがわからずに、じゃーっと漏らしてしまうのです。

「どうして、したいって言わないの!」

と、ここで叱ってはいけませんよ。尿意を感じてから、おしっこができるようになるには、もうちょっと月日がかかるのです。

大人にとっては「えっ、そうなの?」と、衝撃の事実かも知れませんね。でも、子どもはあらゆることが成長途中なのです。

その子のおしっこが出る間隔を覚えておき、時計を見ながら「そろそろかな?」と、親や保育士が判断してトイレに誘うのです。子どもはまだ、自分から「おしっこしたい」とは言えません。

男の子も女の子も、最初はおまるに座っておしっこ

男の子は、立っておしっこができると思いますよね。

でも、最初から立っておしっこをするのは、ちょっと難しいのです。なぜなら、間隔を見ながらトイレに連れて行っても、すぐにおしっこが出ないからです。

そこで、女の子に限らず、男の子も最初は座りションから始めるのが良いでしょう。座らせてから、ちょっと気長に待つのです。しばらく待ってみて……出たら成功! 出なくてもよく頑張った! です。

また、おまるを使うとおしっこの量がわかるというメリットもあります。「あまり出なかったな」「だんだん量がためられるようになってきたな」などが、見た目でわかります。

まずは、おまるから始めてみてください。

もちろん、パパやママと同じように、洋式トイレでやってみたいと好奇心旺盛なお子さんは、補助便座を使ってトイレでやっても良いですよ。

わが家では、このおまるを使いました。最初は「おまる」、慣れてきたら「取っ手つきの補助便座」、仕上げは「取っ手なしの補助便座 + ステップ(踏み台)」とステップアップしてトレーニングできます。トレーニングが終了後の今は、洗面台や台所での「ステップ」として活用しています。

おまるに座るのも、練習が必要

おまるに座る男の子

「はい、ここに座って」

おまるを用意しても、子どもはすぐには座ってくれません。なぜなら、これまではおむつで、いつでもどこでも排泄できたからです。立ったままおしっこをしたり、部屋のすみっこでしゃがんでうんちをしたり。

急に「おまるに座れ」と言われても、座れないのです。

また、おまるに座るための脚力も必要になります。

膀胱も成長、尿意も成長、おまるに座るのも成長なのです。焦らず、慌てず、気長に取り組みましょう。

尿意より遊びが大切……な時もある

おもらしした子ども

「あ、おしっこ出そう」

せっかく尿意を感じることができても、今やっている遊びが楽しかったり、テレビで好きな番組が放送されていたりすると、そっちを優先してしまうことがあります。

結果、その場でじゃーとおもらしです。

でも漏らす方が、服が濡れて気持ち悪かったり、着替えるのが面倒だったりするので、だんだん尿意を優先するようになってきます。かわいいですね。

おしっこ出そう! 限界までの時間が短い

トイレを探して走るママと子ども

最初は、1時間半とか2時間とか、親などが間隔をみてトイレに連れて行っていたのが、徐々に自分でおしっこ」「トイレ」と言えるようになってきます。

ただし、ここでもまだ「トイトレ おしっこ編」が完結した訳ではありません。

子どもは、「おしっこが出そう」と尿意を感じてから限界までの時間が、かなり短いのです。

大人だと、トイレに行きたいと感じてから、10分、20分後でもたいていの場合は大丈夫ですよね。でも、子どもの場合は、それが1〜2分だと思ってください。

外出先で「トイレに行きたい」と子どもが言ったら、大至急公衆トイレに駆け込んでくださいね。ただし、いつでもトイレが近くにあったり、空いているとは限りらないので、外出時はパパやママが誘ってあげて、したくなる前に一緒にトイレに行くと良いでしょう。

ここまでくると、おしっこに関しては、ほぼ自立と言えるでしょう。

うんちだけは、なぜかパンツにしてしまう

うんちくん

次は、うんちについてです。

子どもが、おまるや補助便座に慣れてきても、なぜかうんちはしてくれない場合があります。パンツやおむつに、そのまましてしまうのです。

これには、子どもなりの理由があります。

まず、おまるや補助便座では力みにくいという問題です。特に、補助便座の場合は、両足がぶらりとしているので、力が入りづらいのです。

他にも、うんちは慣れた場所でしたい」という、子どもなりの思いがあるのです。パンツにしたら面倒になるのはわかっていても、やっぱりいつもの部屋のすみっこや、ダイニングテーブルの下にもぐって、密かにしたいのです。

これも慣れですので、「ちゃんとトイレでしなさい!」と叱らずに、トイレでやってみたくなるまで、気長に待ってあげましょう。わが家は1年以上かかりました。

うんちを親子でチェック。ばいばーいと流しましょう

女の子がうんちをしえいる絵本「やったね! 元気なうんち」
絵本「おでかけ版 ひとりでうんちできるかな

うんちを、ポジティブなものとして受け入れましょう。

うんちは、臭い、汚い、と思いがちですが、そうした気持ちを抑え、明るく元気にうんちと向き合ってください

「大きいのがでたね!」
「バイバイしながら、お水を流そうか」
などです。

子どもはこれまで、自分のうんちをじっくりと見る機会が、あまりありませんでした。でも、こうすることによって、自分で自分のうんちを見られるようになります。「やった、大きいのがでた」と喜んだり、「柔らかいうんち」で今日はアイスが食べられないとがっかりしたり。

うんちを前向きに受け入れることで、「がんばって、トイレでうんちをしよう」という応援にもなるのです。

ここまで来たら、うんちとおしっこ、どっちも自立ができたと言えるでしょう。

おねしょについて。寝るときはパンツ?おむつ?

おねしょで濡れた布団

日中の「おしっこ」と「うんち」ができるようになれば、次は寝ているときです。

これは、身体的な成長が大きく関係しています。なぜなら、眠っているあいだの数時間、おしっこをためておけるほど膀胱が成長している必要があるからです。

昼間は2時間でも、夜は8時間や10時間。長いですよね。

目安になりますが、2〜3歳だとかなり難しいです。6歳くらいで、やっとおねしょをしなくなってくる場合が多いそうです。「5歳くらいまでは、おねしょするのは当たり前」だと考えておくと良いでしょう。もちろん個人差がありますので、この年齢はあくまでも目安です。

わが家の場合、3歳頃から保育園でのお昼寝の時間は「パンツ + おねしょシーツ」で、夜は念のため紙おむつをはかせています。親と一緒のお布団で寝ているので、もしおもらしすると朝から大変になりますからね。

子どもが、子ども用の布団でひとりで寝ているのであれば、夜も「パンツ + おねしょシーツ」でも良いかもしれません(洗濯や布団干しが、比較的手軽という意味で)。

保育園で使っている、おねしょのシーツはこれです。これを敷いていると、下の布団が濡れるのを防いでくれます。

これはトレーニングではなかった

トイレをしている子どもを応援するママ

トイレトレーニングという言葉があるので、「トイレはトレーニングなんだ」「しつけなんだ」と思ってしまいますよね。

でも、わが子のトイレトレーニングを通じて、「これはトレーニングでは無いし、しつけでも無いな」と気づきました。

なぜなら、ほおっておいても、きっと自分でできるようになるからです。むしろトレーニングをしようと思っても、身体的な問題で、できないときはできないのです。自分で尿意・便意を感じられるようになる必要がありますし、トイレに座る脚力も必要です。

また、個室にこもってトイレをするようになるには、羞恥心の芽生えも後押ししてくれるでしょう。

「トレーニングだから頑張る!」
「頑張ればこなせるようになる!」
などと思うのは、勘違いです。

いくら練習しても、できないときはできないのです。

逆に言えば、時が経てば自然とできるようになります。親など保護者ができることは、「おしっこやうんちは、トイレでしようね」と教えてあげるくらいで大丈夫かも、と思いました。

トイレって気持ちいいね! 絵本で親しもう

最後に、絵本を活用についてお伝えします。

「人間も、動物も、みんなうんちをするんだ」
「うんちをすれば、気持ちが良いんだ」
「お出かけする前に、トイレに行っておくと安心なんだ」

など、絵本を通じて、排泄やトイレについて知ることができます。

五味太郎さんの絵本「みんなうんち」は、ぞうのうんちは大きいとか、鹿は歩きながらうんちをするとか、食べ物を食べるとうんちになるとか、うんちのことが色々学べます。大人にとっては当たり前のことですが、子どもにとっては「えぇーそうなの!?」と、発見と驚きが満ち溢れているのです。

トイレの練習をしながら、こうした絵本で理解を深めて行くのはおすすめです。

以下、わが家で読み聞かせした絵本の一部です。

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わが家では、トイレトレーニング開始から約2年間で、ほぼひとりでできるようになりました。

今は、ほおっておいても、自分一人でトイレに行って、戻ってきます。人のお家におじゃましたときも、公衆トイレも、慣れたもんです。

▼息子のトイレトレーニングの経緯

2歳3か月 おまる使用開始
2歳4か月 公衆トイレのキッズトイレが成功
2歳10か月 おむつが外れて、パンツで保育園登園
3歳1か月 公衆トイレでパパと連れション
・4歳0か月 洋式トイレでうんちができる
・4歳2か月 お尻を拭いて、水を流して、ひとりで全て完結

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