東京都港区の全ての区立中学校、修学旅行先をシンガポールに 家庭負担は国内と同じ7万円以下

東京都港区が、全ての区立中学校(公立)で海外修学旅行を実施することを決定しました。

全区立中学校で海外修学旅行を実施するのは都内初の取り組みとのことです。実施は令和6年度(2024年)から。行き先はシンガポール。各家庭の負担は、これまでの国内修学旅行と変わらない7万円以下に収めるよう調整中のとのこと。

中学3年生の修学旅行、3泊5日でシンガポールへ

シンガポールの美しい街

港区から公表された海外修学旅行の概要です。

令和6年度海外修学旅行の概要

  • 対象
    区立中学校3年生の全生徒(特別支援学級を含む)約760名
  • 実施時期
    令和6年6月〜9月頃 3泊5日
  • 行先
    シンガポール

行先の選定理由

  • 英語を活用した体験ができる
  • 時差が小さく、航空機での移動時間も比較的少ない
  • 日系企業が多く、治安が安定しており、事故発生時の緊急対応の体制も整備されている

海外で実施する意義

  • 海外の方と現地で対話する経験を味わい、言語の重要性に対して認識を深める
  • 異文化を直接体験し、国際理解を深めることで国際人を育成する

引用・参照元
令和5年9月1日 港区区長定例記者発表「全区立中学校で海外修学旅行を実施します」

【一人当たりの費用】生徒負担7万円以下・港区負担約67万円

費用を計算している

修学旅行は生徒全員で行くものです。各家庭の負担額については、海外だからと言って上がるわけでは無く、これまでの国内修学旅行と変わらない金額で調整中とのこと。

パパ
京都・奈良の頃と同じ負担額で、シンガポールへ行けるのは嬉しいですね!

生徒の負担額は本年度までの京都・奈良などでかかる約7万円以内に収めるという。単純計算で区負担は1人当たり約67万円

 

区立中学校の修学旅行は全員海外へ 2024年度はシンガポール3泊5日、自己負担7万円:東京新聞 より引用

保護者の経済的負担については、現在よりも増えないよう調整中だという。武井区長は会見で「国際理解教育を充実させ、区立中学校の魅力向上にもつなげていきたい」などと話した。

 

東京・港区、来年度から区立中の修学旅行先をシンガポールに:日本教育新聞 より引用

 

港区区立中学校の生徒数

港区には区立中学校が10校あります。10校を合わせた生徒数は以下のとおり。

港区区立中学校の生徒数

  • 1年生 771人
  • 2年生 740人
  • 3年生 774人

令和5年7月1日現在

海外修学旅行の事業費(港区負担額)

事業費

  • 5億1,272万円
パパ
生徒数およそ750名に対して、5億円強の予算が投じられます

【港区】公立中学校・私立中学校の生徒数の比率

公立か私立か分かれ道

上記の「港区区立中学校の生徒数」をみて、少ないと感じた方もいらっしゃるでしょう。10校合計で各学年750人前後なので、1校平均1学年75名ほどです。

一方、私立中学校・国立中学校へ通う港区の子どもは何名いるのでしょうか。

これに関しては港区のホームページに資料がなかったため、大雑把ではありますが、港区年齢別人口を参考にします(参考:2023年・令和5年1月現在

  • 12歳 2,071人
  • 13歳 1,980人
  • 14歳 1,959人

12〜14歳の合計が6,010人。
区立中学校の1〜3年生の合計が2,285人。

港区から通える国立中学校も数校ありますが、人数としては僅かかと思いますので、ここでは国立は割愛します。ざっくりですいません。

ということで、港区の子どもたちの公立中学校・私立中学校の割合の目安は、以下の通りとなります。

公立中学校 2,285 38%
私立中学校 3,725 62%

港区の中学校、公立・私立の割合

おおよそ「10人に4人は公立中学校、10人に6人が私立中学校」ということですね。

 

【余談】私立進学率が高く、財源も潤っている港区だからできること

港区は、なぜ海外修学旅行が実現できるのか?

もちろん、港区が教育に力を入れているからなのですが、でもこれは他の自治体ではなかなか真似できません。理由は以下の2点。

  • 半数以上が私立へ行くから
  • 財源が潤っているから

東京都全体の私立中学校への進学率は、2021年度で約20%です。一方、港区は約60%。

港区では半数以上が私立へ行くので、区立(公立)の生徒数が少ないのです。そのため、手厚くしやすいとういう背景があります。

しかも、港区は人口1人あたりの歳入(区の収入)が都内3位です。お金があるのです。

そのため、日本の中でも特別な地域と言えるでしょう。

港区の小中学校の英語教育・国際教育はすごい!

オーストラリアで勉強

また、港区では新たに導入される「海外修学旅行」以前に、区立の小学校・中学校において国際教育が積極的に取り組まれています。

 

【ホームステイ】小学校・中学校でオーストラリア

港区では、平成19年(1989年)から「港区小中学生海外派遣」を実施。

夏休み期間中に、希望する区立小中学校の児童と生徒各40名(計80名)を対象に、オーストラリアでのホームステイや現地校への体験入学を通じて海外文化等を学ぶ機会が設けられています。

 

【授業】港区立の小学校、1年生から国際科の授業

区立小学校では、1年年から「国際科」の授業を週2時間行われています。また、区立中学校では 「英語科国際」の授業を週1時間実施。子どもたちの英語でのコミュニケーション能力を育成しています。

子どもの教育、暮らす場所で格差がある

今回は以上、東京都港区の都内発の取り組みについてお伝えしました。

さて昨今、少子化により全国の都道府県や市区町村では、子育て世帯の確保に奔走しています。新婚補助を出したり、子どもの教育を拡充したり、保育園を増やしたり。

そんな中、地域のよって格差が出てきています。

たとえば、わが家は東京都世田谷区で暮らし、息子が区内の公立小学校へ通っています。ここではICT教育がとても積極的で、iPadを活用して、双方向授業がとても上手く実施されています。

学校公開での授業の様子や、家庭で宿題を取り組む様子を見て、僕自身保護者として「想像以上だな」と驚かされます。

世田谷区ではICT教育にすごくチカラを入れていて、港区では今回ご紹介したような国際科の授業や海外修学旅行が導入されています。

すでにその地域で根を張って暮らしている方は難しいですが、「これから子育てを始めたい」「家を買おうか」などと考えている方は、教育環境の違いも街選びの決め手になるかと思います。

「公立なんだから、全国どこでも一緒でしょ」

というわけではありません。学習指導要領は全国共通でも、プラスアルファの取り組みは様々です。

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