昨年末と今年はじめ、立て続けに2月4日にふたつの記念日が、一般社団法人日本記念日協会により認定されました。
偶然にも、ふたつとも「赤ちゃんの誕生」に関わりがある記念日だったのです。
2月4日「妊娠の日」(申請:ジュンビー株式会社)
まずは昨年2016年12月に認定された、2月4日の記念日「妊娠の日」です。
こちらは、妊活や育児をサポートする「ジュンビー葉酸サプリ」などを販売する、株式会社ジュンビーが申請し、認可された記念日です。
日本記念日協会のウェブサイトによると、「妊娠、出産についての情報、商品の提供を通じて出産を望む女性が望みどおりに未来を手に入れ、産後まで健やかな毎日を過ごしてもらうのが目的で、日付は2と4で『妊(2)娠(4)』と読む語呂合わせから付けられた」と記載されています。
2月4日「風疹の日」(申請:日本産婦人科医会)
もうひとつ今年2017年1月に認定された、2月4日の記念日は「風疹の日」です。
こちらの申請者は日本産婦人科医会です。日本産婦人科医会は、以前より妊婦の風疹感染の危険性を訴えており、記念日制定もその啓発活動の一つのようです。日本産婦人科医会のウェブサイトに公開されている、2016年11月の「“風疹ゼロ”プロジェクト」の資料より一部抜粋しご紹介します。
「風疹」「麻疹(はしか)」は、子どもの病気ではない
- 2007年の成人麻疹の流行
- 2016年の麻疹集団発生の69%が成人
- 2013年の風疹患者の8割以上が成人
「風疹」「麻疹(はしか)」は、1度かかれば2度はないとは限らない
- かつて、生涯に1度しかかからないとされていた麻疹は、流行の規模が小さくなった現在、時間とともに抗体が減少し、感染予防可能な価以下になったときにふたたび感染し症状を出す。
なぜ風疹が怖いのか
- 妊婦さんが妊娠初期にはじめて風疹にかかると、生まれてくる子どもさんに影響が出てしまうことがあります。
- 「先天性風疹症候群」(CRS)と呼ばれます
・眼の病気:白内障・緑内障など
・心臓の病気:さまざまな先天性心疾患
・耳の病気:感音性難聴
・発達のおくれが出ることも
・胎児発育不全,新生児死亡の報告も
・その他さまざまな症状妊娠の早い時期ほどリスクがあります。なので妊娠して来院してからの注意喚起では遅いのです
- 妊娠中の感染時期が早いほど,CRS発症のリスクは高い
・妊娠1ヶ月 50%以上
・妊娠2ヶ月 35%
・妊娠3ヶ月 18%
・妊娠4ヶ月 8% (国立感染症研究所)
(報告により若干の差があります)- 風疹罹患が妊娠1-2ヶ月のものは重複障害が多く、妊娠3-4ヶ月では難聴のみが多い
- 妊娠20週以降の感染では基本的に永続的な障害を残さない。
みなさん風疹を忘れていませんか? ~『“風疹ゼロ”プロジェクト』のとりくみ~ 第103回記者懇談会(2016.11.9)
妊娠にはリスクがある
自分ごとになりますが、僕はかつて妊娠中のリスクについて甘くみていた事があります。
妊娠中のリスクとは、流産であったり、胎児の先天性疾患(生まれ持った病気)であったり、母体の危険性であったり、妊娠中におきる母親と赤ちゃんに対する危険性のことです。
こういうリスクって、何百分の一とか、0.1%とか、たいていが低確率。僕達に当たることは無いし、関係が無いことだと思っていました。
でも、そうではなかったのです。本サイト「パパやる」には書きませんでしたが、これまでに僕たち夫婦を悩ませたり苦しませたこともありました。確率は確率であって、確実ではないのです。
望みどおり妊娠し、胎児が順調に育ち、そして赤ちゃんが元気に産まれるというのは、当たり前のようで、実はとても奇跡的なことだというのを経験を経て知りました。家族と産婦人科(助産院)が一緒になって、不安や苦労、頑張りを乗り越えて、オギャーと産声を聞くことができるのです。
2月4日は、妊娠の日と風疹の日。
パッと見た感じでは、「男女が〇〇する日と、病気の日か〜」なんて思ってしまいがちですが、赤ちゃんの妊娠と出産を考えるとても深い日でもあるのです。
リスク……と言われると気が重くなってしまうかもしれませんが、妊娠・出産について深く知るきっかけになればと思います。
最後にパパやるの関連記事をいくつか紹介しますので、詳しく知りたい方は、ぜひ合わせて読んでみてください。