精索静脈瘤の手術を受けた夫のはなし。不妊治療のセカンドオピニオン

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不妊治療に関する、気になる匿名ブログを見ました。

内容をかいつまむと、ざっと以下のとおりです。

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ふたり目が妊娠しない。不妊治療クリニックへ

夫40歳、妻33歳。
第1子は6年前に授かったが、第2子がなかなか授からない。望んでいるのにできないので、いよいよ不妊治療のクリニックへ向かった。という、ご夫婦のお話。

  • 朝から性行を行い、子宮内を検査する「フーナーテスト」をクリニックで実施。子宮内に精子が一匹もいないことが判明。
  • 夫、精液検査。精子が極端に少ない「乏精子症」だと診断される。
  • クリニックから「体外受精」を勧められる

ここで、このご夫婦は「おかしいだろ!」と、疑問を感じます。なぜなら、「第1子を授かってから10年も経たずして自然妊娠が不可能なくらい精子が激減する乏精子症になるのは、病気だからではないのか」……と。

乏精子症の原因は精索静脈瘤だった。泌尿器科で手術し、あっさり妊娠

精子がまったくいない無精子症でないので、確かに、クリニックが言うように体外受精も妊娠させる方法の一つでしょう。

でも、ご夫婦は精子が少ない乏精子症について検索すると、「もしかしたら、精索静脈瘤という病気ではないか?」と、気づきます。

そして夫は、男性不妊を扱っている泌尿器科を訪れるのです。セカンドオピニオンですね。

そこでは、実際に精索静脈瘤と診断され、1か月後に手術を行いました。術後3ヶ月毎の精液検査で、精子の数が着々と増えて行ったのです。

手術から半年後、めでたく自然妊娠。

そして健康な第2子が生まれました。

ちなみに、精索静脈瘤の手術は、足の付け根(鼠径部)をちょこっと切り、静脈瘤につながる血管を縛るそうです。日帰り手術ができるそうですが、痛みもあるそうです(個人差あり)。

【問題点】不妊治療クリニックの儲け主義。政府の不妊治療への冷たさ。

この匿名ブログの主さんは、望んでいた第2子が無事誕生した訳ですが、ここにはふたつの大きな社会問題が潜んでいます。

以下、僕の考えも含みます。

【1】不妊治療クリニックの儲け主義

ひとつは、不妊治療クリニックの儲け主義です。

最初の不妊治療クリニックでは、ほぼ間違いなく「夫の精索静脈瘤である可能性」に気づいていたでしょう。精子の数が減少する乏精子症だった訳ですから、その原因を考えれば、まず一番に浮かんできてもおかしくない病気です。

でも、精索静脈瘤は男性不妊を扱う泌尿器科でないと治療できません。だから、そのことを伏せて、自分のクリニックでできる体外受精を提案したのではないでしょうか。

僕は現在、東京の世田谷区に暮らしています。近隣の「二子玉川」「自由が丘」駅には、でかでかと不妊治療クリニックの広告が掲げられています。きっとよく儲かっているのでしょうね。

みなさんは、病院には保険治療と自由診療があるのをご存知ですか。国民健康保険が適応する標準的な治療と、病院が独自に価格設定した保険適応外の治療のことです。僕は病院の経営について詳しくは知りませんが、大病院ではなく、中小のクリニックが儲けるためには、この保険適応外の自由診療をいかに行うかがポイントである、と聞いたことがあります。

たとえば、歯医者さんでのインプラントは有名な自由診療です。他にも、ガン治療においても保険適応外の自由診療や先進医療がいくつもあります。

不妊治療は、基本的にほぼすべてが自由診療ですので、どうしても儲け主義に走りやすいのではないか、と僕は感じています。もちろん、極端なこと経営をすればクリニックの評判が落ちるので、節度ある治療をしているとは思いますが。(偏見、すいません)

このブログ記事主さんご夫婦が訪れた不妊治療クリニックで、「夫の精索静脈瘤である可能性を伏せて体外受精を勧めた」のは、どうしても儲け主義に支配された悪意を感じてしまいます。

【2】政府の不妊治療への冷たさ

ブログ記事に出てきた夫が受けた精索静脈瘤の手術ですが、実はこれも保険適応外だったそうです。手術費は実費でおそよ20万円。

まぁとにかく、不妊治療に関わることは、なぜことごとく保険適応外なのでしょうか。

日本では少子化・高齢化による問題が、じわりじわりと国民の首を絞めているなか、将来を担う子どもの誕生を阻害するような判断はどうかと思います。もちろん限られた財源を、いかに分配するかという難しさはあると思いますが、妊娠と子育てに関しては、国民に負担を強いすぎです。

この不妊治療の問題だったり、他にも保育園不足だとか、大学生の奨学金の問題だとか、子育て世代にのしかかる大きな負担は色々ありますよね。生き方には多様性があるので、子どもを望むことは贅沢なのかもしれませんが、20年後、50年後、100年後の未来を見据えた政策を、もうちょっと積極的に取り組んでもらえないですかね。

まずは、不妊治療を保険適応にするか、助成金を増やすかして、負担を減らすべきだと思います。

とはいえ、今すぐ変わる訳ではないので、まず妊娠を望む方は、しっかりと妊娠・不妊に関する勉強をして、自分の頭でしっかりと考える習慣を身につけておくと良いかと思います。

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