うちにはじめての子供が産まれて、出産10日後くらいにレンタルしたんだけど、慌ただしい中なかなか集中できず、半分まで観て返却。半年経って、改めて借りてきました。

うーん、これは子育て中に観たい映画ですね。我が子を授かった直後ではなく、わずか半年だけど愛くるしい息子との日々を過ごしながら観た、今の方でよかった。

ストーリーは「産院での子どもの取り違え」問題。息子が小学校に入学しようかという6歳になった頃、突然出産した病院から電話があり、「6年間育てた子供は、実は自分たちが産んだ子どもじゃなかった…」と発覚。双方の男の子を巡って、2組の夫婦の間でストーリーが展開します。

血縁か、これまでの6年間か。

映画「そして父になる」公式ウェブサイト

この映画は、役者の演技がとても素晴らしい。まず、2組の夫婦は以下の4名が演じています。

<野々宮家>
夫:良多(福山雅治)
妻:みどり(尾野真千子)

<斎木>
夫:雄大(リリー・フランキー)
妻:ゆかり(真木よう子)

福山雅治演じる野々宮家は、一流企業に勤め、高級タワーマンションに暮らす、経済的に豊かな家庭。子どもには『自立が大切』との方針のもと、お父さんは子とは一緒にお風呂に入ることはありません。

そして、もう一方のリリー・フランキー演じる斎木家は、寂れた電気店を営む家庭。子供は3人居て、お父さんは子供達と『カラダを張って遊びまわり、お風呂も寝るときも一緒』です。

[quote_left]良多「やっぱりそういうことか」。
みどり「何で気づかなかったんだろ」。[/quote_left]両家とも家族は大切にしているのですが、経済的には格差があります。「取り違え」問題を引き金に、両夫婦の間で様々な葛藤が生じるのですが、その感情の機微がとても上手く演じられていて、「あぁっ、それは言っちゃいけない」など、何度も胸が締め付けられる想いになりました。妻の尾野真千子と真木よう子。このふたりもドラマ「最高の離婚」で妙技をみせてくれた名コンビです。恨めしい視線、吐き捨てる一言、我慢をしている目など、感情移入させられずにはいられません。

この映画では、「実は自分たちの子どもでは無かった」という究極の家庭環境を俯瞰(ふかん)することができます。夫婦、親子のやりとりから、父親として何を大切にすべきなのかを考えさせられる作品でした。

女性どうしは、すぐにママ友になり、何でも話し合える友達になれるかもしれませんが、男性は他人にアドバイスを求めるのは稀で、どちらかというと自己判断、自己中心的ですので、そういう意味でも、父親が主役の育児映画いうのは貴重だと思います。

血縁を重視して子どもを交換するのか?それとも、これまでの6年間を大切にそのままにするのか?その結末については、ぜひ映画でご覧ください。