SlackをPTAで使ってはいけない! フリープランの規約変更で無料では使えなくなった

小学校や中学校のPTAで、チャットツールSlack(スラック)を利用している団体さんはいらっしゃるでしょう。

Slackとは、アメリカで作られたチャットツール。ワークスペースというチームメンバーが集う場所をつくり、クローズドなスペースで、トピックスごとに議論・連絡をしたり、ファイルを共有したり、個人宛にDMを送信したり、音声通話・ビデオ通話などをしたりできる、とても便利なアプリケーションです。

パソコンとスマートフォン、どちらでも利用可能です。

主にビジネス用途で使うユーザーが大半だと思いますが、PTAや父母会などでも便利に活用することができます。有料プランもありますが、無料のフリープランでも十分使えるからです。

しかし、2022年9月1日よりSlackの規約変更により、フリープランではまともに使えなくなってしまいました。利用料金を支払えば良いのですが、有料プランはPTAの会費からはとても捻出できそうにない価格なのです。

今回は、PTAでSlackを使おうかどうか検討している団体さんに向けて、「ちょっと待った!」をお伝えします。

無料のフリープラン、90日以上経過したメッセージとファイルが非表示に

Slackの規約変更により、フリープランの使い勝手が大変悪くなりました。以下、ここだけ見て欲しい新旧プランの比較表です。

旧フリープラン
  • 0円
  • メッセージの閲覧・検索1万件まで
新フリープラン
  • 0円
  • メッセージとファイルの履歴90日間

2022年9月1日以降、90日よりも古いメッセージが消えてしまうのです。

これまでは履歴に制限はなく、メッセージの投稿数で制限されていました。1万件です。

1万件というのは、かなり多いです。

1年間で割れば1日あたり27.4件。2年間だと13.7件。

PTAであれば毎日やりとりする訳ではないので、2〜3年分のやりとりが保存されているという感覚ではないでしょうか。それほどの期間分を保存できれば、翌年新メンバーに引き継いだ後に去年のやりとりを参考にしてもらうことができます。

しかし、新プランの90日間というのは、翌年はおろか、本年度中にどんどん消えていってしまうのです。これでは使い物になりません。

PTAでSlack有料プランに入ると、年間料金はいくら?

解決方法は、Slackの有料プランに入るということになります。

Slackには3つの料金プランがあります。

有料プラン

  • 【プロ】月額1,050円(年払いの場合は月額925円)
  • 【ビジネスプラン】月額1,800円(年払いの場合は月額1600円)
  • 【Enterprise Grid】要問い合わせ

PTAであれば、一番安いプロプランで十分でしょう。

「あれ? 月額1,000円ほどなら、大して高く無いのでは」

そう思うからもいらっしゃるでしょう。

実は、この料金はワークスペースに参加するメンバー1人あたりの料金なのです。つまり、「月額1,050円(年払い925円)×人数分」が毎月かかります

 

年間の利用料金

少い

  • 1人 11,100円
  • 50人 555,000円
  • 100人 1,110,000円
  • 500人 5,550,000円

多い

 

1人あたり年間1万1,000円かかるので、100人だとおよそ110万円、500人だとおそよ550万円もかかるのです(年払い契約)。

……無理、絶対に無理。

PTAはそもそもボランティア団体。大半の小学校・中学校のPTAでは年間数千円の会費を納めていると思います。会費の数千円では、Slack代にもならないのです。

Slackの学割・教育支援プログラムで85%割引になるが……

実は、Slackには「教育支援プログラム」が用意されています。

申請を行い承認されると、料金が85%オフに。プログラム対象者は以下のとおりです。

プログラム対象者

  • 非営利の教育機関
  • 認可された初等・中等・高等教育機関
  • 上記機関に所属する学生グループ
  • 学区と地域のサービス代理店

Slackの教育支援プログラムの割引に申し込む より引用

ここにPTAとは明記されていません。

まず、3つめに学生とあるので、学生は割引対象者ですね。あと、教育機関ということで教員は対象でしょう。でも、PTAはボランティア団体であり教育機関ではありません。

説明を読む限り、PTAは対象外だと思います(未確認)。

もし、承認されて一人当たり11,100円が85%オフの「1,665円」になったとしても、まだ高いです。PTAの年会費の大半をSlack代に費やしてしまうことになるだろうからです。

割引プログラムがあるのはありがいたいことなのですが、いずれにしても料金の捻出は厳しいのではないでしょうか。

役員だけ有料で、一般会員を無料プランにできる?

余談です。

「PTA役員など一部のメンバーだけ有料に入って、残りのメンバーは無料のままということはできないのか?」

こんな疑問が浮かんだ方もいらっしゃるでしょう。

これ、できません。

Slackでは、ワークスペースに参加するメンバー全員全員が同じプランに入る必要があります。

Slack以外、PTAの連絡ツールは何を使う?

学校の校舎

結論としては、今後PTAでSlackを使うのは、現実的では無いと言えます。

僕は今年、東京都世田谷区の公立小学校でPTAの副会長を務めさせてもらっています。PTA会員間の連絡ツールについては、毎年思案をしています。現在はLINEを活用しています。委員やチームごとにLINEグループを作ってやりとり。これだと無料です。

でも、これが最適なのかどうかはわかりません。

LINEはメッセージのやりとりに関しては優秀ですが、ファイルを共有する機能についてはいまいちだからです。

この記事をご覧になった方で、「PTAで使えるこんな良いツールがあるよ!」という情報をご存知の方がいましたら、本記事のコメント欄に書き残してもらえたら嬉しいです。僕だけでなく、他の方の参考にもなるので。

今回は、以上です。

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