辻村深月「朝が来る」レビュー、小説・映画どっちもみました

小説を、久しぶりに読みました。
辻村 深月つじむら みずきさんの『朝が来る』という作品です。

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本書は2015年に文藝春秋より出版され、第13回本屋大賞候補に選出されました。その後2016年に、フジテレビ系でドラマ化。次いで2020年、河瀨直美監督により映画化されました。話題作ですので、いずれかでご覧になった方も多いと思います。

僕は以前、電子書籍のセールでまとめ買いしていた中の1冊が本書で、積読になっていたものに手をつけたのが今です。一切内容を知らずに購入し、表紙の写真から「子育ての話なのだろう」という認識しかありませんでした。

いざ読み始めてみたら、面白い!

ぐいぐい引き込まれ、途中1回、そしてラストで胸が熱くなり……涙が。

この記事では、ストーリーを一切知らず『朝が来る』を読んだ僕が、ほぼネタバレ無しで「どんな方におすすめか?」についてお伝えします。また、本作「朝が来た」の映画版は、現在、Amazonプライムビデオなどで配信されています。原作を読んだ直後に映画も観ましたので、比較した感想も書き添えました。

小説「朝が来る」を、おすすめしたい方


小説ですので、どなたであっても読者の対象です。「子ども」というキーワードはあるものの、誰しもが子ども時代を経験してきました。そういう意味でも、どなたであっても共感できる内容ではあるかと思います。

ただ、特にどんな方におすすめかというと、子育て中の方。特にグッとくるであろう読者対象者を、3パターンでピックアップしました。

【1】女性

本作にはいくつかの軸があり、そのうちの大きな一つが「」。

子育てをする、母。
母に育てられる、子。
そして、ママ友。

女性の人間関係が、さまざまな角度で描かれています。

【2】幼稚園・保育園にお子さんを通わせているママ・パパ

本作に出てくる主な子どもは、幼稚園の年長さん(6歳)です。

自分で、お着替えができたり、食事ができたり、身体能力も伸びてくる年頃です。また、人間関係も構築し始める頃で、友人もできてくる頃でしょう。とはいえ、まだまだ目が離せない未就学児。

そんな年頃の子に対して親としてどう接するべきなのか子ども同士のトラブルが起きた時はどう対処すればいいのかママ友との嫉妬や確執が発生したときはどうすべきか、など自分ごとに照らし合わせて考えるきっかけがあるかと思います。

【3】不妊治療中のご夫婦

物語の舞台となるひとつが、武蔵小杉。

東急東横線「武蔵小杉駅」を中心とて開発された地域。タワーマンションがいくつもそびえ立ち、商業施設や生活関連施設が充実する、人気のエリアです。

わかりやすく言えば、お金持ちがたくさんいる新しい街です。

そんな中、夫婦の妊活不妊治療についての話題も出てきます。

私ごとになりますが、わが家も不妊治療を経験したことがあります。なかなか子どもが授からないから不妊治療を受ける訳ですが、その過程では心身共に大きな負担があります。そのとき、夫婦でどう支え合えば良いのか、ということについても考えるきっかけに巡り合えるでしょう。

本作を読みながら、不妊治療中の妻の想い・夫の想いについて垣間見ることができます。

映画の感想、小説(原作)と比較

先にも書きましたが、僕は一切予備知識無しに読みはじめました。あらすじにすら目に触れず。そんな前提でしたので、「えぇっ! そういうテーマだったの!?」と驚かされました。

映画は、展開や結末を知ってからの鑑賞。しかも、小説を読み終えてすぐ。

まずは、先ほどまで目にしていた活字が、美しい映像となって目の前に現れたことに感激。役者さんも、ほぼイメージどおりでした。

ただ、1冊の本をおよそ2時間にまとめないといけないので、どうしても構成を少し変更したり、短時間で伝えるための演出があったりします。たとえば、「なぜ、それをすることになったのか?」が割愛されていたり、脇役の人間性の描写が抑えられていたり。そこは想像で補完ということでしょう。

2時間の中にすべてを盛り込むと情報過多になるので、仕方が無いんですけどね。

肝心な物語の筋の部分に関しては、原作どおりです。解釈を変えられたり、展開が大幅に変更されたりといったことは無かったので、安心して物語に浸ることができました。

また、上の映画ポスターで背を向けうつむいている女性。この方は蒔田 彩珠まきた あじゅさんという役者さんなのですが、配役がピッタリ! この役を演じるのは彼女以外は考えられないな、と思えるほどでした。

映画と小説、どっちを先に見た方が良いのかなぁ……。

個人的には、小説を読んでから、映画かな。映画ではあまり描かれていなかった脇役との関わりにも、心を打たれたので。

 

では、この記事は以上です。

なるべくネタバレしないように書きました。小説のご購入、映画鑑賞、またあらすじを知りたい方は、以下よりどうぞ。

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