わが子を保育園に預ける親にとって、保育園は一時期の通過点と考えている方は多いでしょう。僕もそのひとりです。
保育園卒園後は、当然、小学校、中学校へと就学・進学して行くわけで、保育園は通過点であることに異論はありません。
しかし、親視点ではなく、子供視点からみると、単に通過点とは言えないようなのです。
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保育園に入れてもらえなくて、先生を恨んだ
読売新聞が運営する相談掲示板「発言小町」で、こんな質問トピックスが立っていました。
私自身、0歳から保育園に預けられ、家より保育園で過ごす時間が濃かった。(中略) 小学校入学で保育園を離れた際、ショックでした。保育園の中に入りたくて門の前まで行って追い返されたりしました。保育園の先生が家族と同等でしたから、手のひらを返した先生を憎みました。
これから保育園にあずける人へ:発言小町より一部引用
これを読んで、思わずハッとさせられました。
保育園は単なる通過点ではない。乳幼児から保育園に通っていた子供にとって、保育園の先生(保育士)は家族と一緒なんだ……、と。
質問者さんは、自身の保育園生活を振り返り、「わが子を保育園に預けてまで働く理由はなんなのか?」を問うています。自分のために身を粉にして働いてくれた親には感謝しているけど、親との触れ合いの時間が少なくて、その寂しさが今でもトラウマになっているとのこと。
今、待機児童問題で保育園の新設が急ピッチに進められていますが、質問者さんはその状況に対して、当時の想いがこみ上げてきているようです。
僕は親視点でしか、保育園を認識できていなかった
わが家を含めて、今でこそ当然のように0歳児から保育園に預けている家庭は多数いますが、数十年前はそんなに居ませんでした。保育園にしても、小学生の学童にしても、利用するのは両親共働き、もしくはシングルマザーやシングルファーザーの家庭。
どちらかというと、何かしら家庭に事情を抱えている子供が通っていた印象です。
しかし近年は、夫婦共働きが専業主婦の割合を抜き、「妊娠中から保活」「子供は0〜1歳児から保育園」「小学校では学童を利用」が、ごく自然になっています。
そんな風潮ですので、保育園のことを安易に捉えてしまっている保護者は多いと思います。
当然、わが子が保育園でどんな生活を送っているのかは、日々気になることです。しかし、子供の気持ち、親子の触れ合い、仕事、保育園のあり方など、いろいろ考えさせられるきっかけなりました。
家族だと思っていた保育園の先生に追い返されたときの気持ち……辛すぎますね。