産婦人科を舞台にしたマンガ「コウノドリ」が、シーズン2として再びドラマ化されることがTBSから発表されました。「コウノドリ」は、妊娠・出産に関わる全ての男女に観てもらいたい、素晴らしいドラマです。
「コウノドリ」は、2012年に講談社の週刊漫画誌「モーニング」で連載が始まり、その後2015年10月にTBSの秋ドラマとしてテレビ放送されました(毎週金曜日 / 全10話)。
その続編となる新シリーズが、2年を経て2017年10月から放送されることが決まったのです。主役は前作と同じく綾野剛さんが演じるベイビーこと鴻鳥サクラです。
コウノドリは、妊娠・出産のリスクをリアルに伝える
「コウノドリ」の素晴らしさは、妊娠、出産に関わる様々な危険性や問題点が理解できるということです。
「そんなこと知らなくても、赤ちゃんなんてみんな産んでるんだし大丈夫でしょ」。
そう思う方は多いでしょう。僕も以前はそう思っていました。だって、周りでそんな危険な目にあったなんて話を聞いたことが無いし、ごくごく一部の事なんだろう、と。
でもね。それは違いました。
僕たち夫婦が「子供が欲しい」と望んだとき、落ち込んだり、不安になったり、嘆き悲しんだり、いろんな困難に直面したのです。でも、そうしたネガティブなことは、このサイト「パパやる」には書いていません。何でも書いていそうなブログを運営している僕でさえ、書けなかったことがあるのです。
そんな辛い経験を経て、妊娠・出産にはリスクがたくさん潜んでいることを僕たちは知りました。
なぜ潜んでいたのか?
それは、言いたくないし、言いにくいからです。
インターネット上では、「妊娠しました〜」と超音波写真や妊婦のお腹の写真をアップしていたり、「無事出産しました!」と赤ちゃん誕生の報告をしたりしているのを良く見かけます。そうしたハッピーな投稿ばかりを見かけるから、つい「妊娠は簡単」「出産は誰でもできる」と思ってしまうのです。
でもその裏には、言い出せない辛い実態がたくさん隠れていたのです……。
【前作のテーマ】帝王切開、風疹、流産、未熟児、18トミソリーなど
2015年に放送されたドラマ「コウノドリ」は全10話。毎回、妊娠・出産にまつわる危険性や問題点をテーマに掲げ、それをしっかりと伝えてくれました。
出産まで検診が受けられず駆け込みで出産を希望したり、妊娠中に風疹にかかって胎児が危険にさらされたり、帝王切開で妊婦が命を失ったり、流産してしまったり、不妊治療で悩んだり、出生前診断で赤ちゃんに先天性疾患があることがわかったり……。
こうしたことは、まさに言いにくいこと。
ハッピーな出産ではなく、ドラマではあえて辛い状況に焦点を当てています。積極的に勉強しようとしない限り、なかなか知り得ない妊娠・出産のリスクです。こうしたリスクを知っておくことが、まずは大切です。知っておくことで、辛さや悲しみに直面する可能性を少しでも減らし、元気な赤ちゃんを産むことにつながるからです。
とても大切なことを、このドラマを通じて学ぶことができるのです。
以下は、前作全10話それぞれのテーマです。
- 第1話 僕たちは毎日奇跡のすぐそばにいる
未受診妊婦 - 第2話 答えのない選択
妊婦の交通事故 / 帝王切開 - 第3話 2つの手がつなぐ奇跡
妊娠中の風疹 - 第4話 小さな命 あなたを救うのは私
切迫流産 - 第5話 14歳の妊娠 少女が母になる時
中学生の妊娠 - 第6話 タイムリミット 最後のチャンス
不妊治療 / 43歳の高齢出産 - 第7話 母との約束 正しい出産って何?
助産院での出産 - 第8話 僕には忘れられない出産がある
出生前の染色体検査で、胎児の先天性疾患がわかる - 第9話 燃え尽きて…病院を去るとき
切迫早産 - 最終話 母と子を救う チームが起こす奇跡
先天性疾患(18トミソリー)で出産
【7月6日まで期間限定】前作第一話がYouTubeで無料配信
(公開終了しました)
「コウノドリ」新シリーズ放送決定を記念して、TBS公式YouTuneチャンネルでは、前作の第一話がまるごと無料配信されています。配信期間は7月6日(木)夜11時59分までの期間限定ですので、気になる方はお早めに見てください。
■出演
綾野 剛 / 松岡茉優 / 吉田 羊 / 坂口健太郎 / 清野菜名 / 浅野和之 / 江口のりこ / 星野 源 / 大森南、他
続きはU-NETXとTBSオンデマンドで配信されています(有料)。Amazonプライムビデオ、Hulu、Netflixでは、現時点ではまだ見放題には入っていません。
■関連リンクU-NEXT
2017年10月からの「コウノドリ」新シリーズは、あれから2年後を描く
前作は平均視聴率11.5%という高視聴率ということもあって、主演の綾野剛さんへは前作が終わって3〜4ヶ月後に続編の打診があったそうです。
続編は2017年10月スタート。放送時間は金曜夜10時からです。
続編も絶対に見たいですね!
新シリーズで新たに掲げるテーマは、
「生まれること、そして生きること」。当時、連続ドラマ単独初主演ということも話題であった綾野剛さんが、あるときは冷静な判断力と患者に寄り添うことをポリシーとする産婦人科医、またあるときは情熱的で謎多き天才ピアニストBABYという2つの顔を持つミステリアスな主人公・鴻鳥サクラの2年後の姿を演じます。
(中略)
2年間という時間と経験が彼らをどう変えたのか、さらに彼らの成長、心の揺れや葛藤などが新たな物語の縦軸となり、物語を紡いでいきます。
前回と同様、原作のエピソードをベースにオリジナルに取材した題材を加え、「生まれてきたことの意味」「命を授かる奇跡」を丁寧に描きながら、生まれてくる赤ちゃんとその家族の出産後の未来、それに取り組む医療者たちの「未来」を見据えたエピソードを展開して行きます。
新たな命に触れることにより生まれる葛藤、思いがけず乗り越えなくてはいけない試練、そして、医師や助産師、看護師たち医療関係者が抱くそれぞれの決意とはー?ドラマを観た人すべてが、自分の、身近な人の、あるいは見知らぬ人の「命」について感じ、考え、生きていることに感謝する…社会の中で「命」を生み出し、育ててゆく意味を考える…
リアルに母親世代である人々だけではなく、近い将来お母さんになるだろう女性たち、若い世代にも「命」の重みを知ってもらいたい。
出産や子育ては女性の問題と思っている男性たちに、生まれてくる命を守ること、育てることは自分たち、そして社会全体の責任であることを感じてもらいたい。
さらに子供たちにも、自分たちが生きている意味を少しでも考えるキッカケになって欲しい。そんなメッセージを込めてお届けします。「どんな命も意味のない命なんか無い。
生まれてこなかった方が良かった命なんか無い」生まれてきたすべての人へ捧ぐ、いとおしい「命」の物語─。