ゲームをしたがる・やめない子どもへ、頭ごなしに否定していませんか?

子どもにスマートフォンやゲーム機を与えて、後悔したことはありませんか?

早いご家庭では、0歳でデビュー。まずは親が与えた「泣きやまし系」や「タッチ系」のアプリを使い始めます。そして1〜2歳になると「YouTube」の動画を見始めます。車や電車が走っている映像だったり、きかんしゃトーマスやアンパンマンのおもちゃを使ったコマ撮り・アテレコの映像だったり。

そして、3〜4歳になり、ふと気づけばゲームに夢中に。

最初は、子どもが大人しくしてくれたり、その間に家事ができたりして、「スマホを与えると助かるなぁ」という気持ちだったかもしれません。

しかし、自我が発達し、自己主張が強くなってくると、何十分も何時間もやりたがります。そうすると、これまで親が与えていたスマートフォンやゲーム機を今度は取り上げ、「いつまでやってるの!」「もうさせません!」と、叱ってしまうわけです。

ゲームは全てが悪ではありませんし、自分に自信をつける良い機会にもなります。今回は、そんな子どものゲームにまつわる話をお伝えします。

スマブラが起こした奇跡! 不登校の小学生を勇気づけた

大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL - Switch
画像は最新のSwitch版「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」です。

まずは、小学生2年生で不登校になった男の子のエピソードをお伝えします。2年間、家でひきこもり、ゲームに夢中になっていました。

Twitterで話題になったのでご覧になった方もいるかと思いますが、任天堂のスマブラこと「大乱闘スマッシュブラザーズ」というゲームが、男の子に勇気を与えた話です。投稿者は、ゆうやん/Yuya Hosokawaさん(@yuyan_mtg)。

まずは、ご覧ください。

自発的にハマる経験は、社会人になっても活かされる

笑顔で想像する子ども達

あなたは、子どもの頃、何かに夢中になった経験はありませんか?

僕は、小・中学生の頃、コンピュータに夢中になりました。まだインターネットができる前で、WindowsやMacもなかった時代です。父親がNECのPC-6001というマイコンを買ってきたのがきっかけで、僕はそれを独占してプログラミングやゲームに没頭しました。

次に、高校生の頃、音楽にどハマりました。FMラジオ番組をエアチェック(録音)し、音楽を貪ったのです。高校生の頃、自分が通っている高校の全学年の中で、ダントツで音楽に詳しい自信がありました。洋楽・邦楽を含めたヒットチャートTOP100を全曲把握し続けているだけでなく、古い曲や関連アーティストも掘り起こしていきました。

結果、30歳を過ぎて人生の壁と向き合わないといけなくなったとき、「あ、そうだ。自分の好きなこと、得意なことを仕事にしよう」と、新卒で就職した会社を辞め、自分の好きを活かした道へ進むことを決意できたのです。あのとき、もし両親がパソコンを取り上げたり、音楽なんて役に立たないと否定していたら、「僕はどう壁を乗り越えることができたのか」と怖くなります。

あなたも「今の自分があるのは、子どもの頃に夢中になったアレがあるからだろうな」ということはありませんか?

夢中になった行為は、いつか自分の助けになります。また、没頭するという行為そのものもが良い経験にもなります。没頭は、自分の「やりたい!」という意思がないとできません。親から「勉強しなさい」と強要されて、寝食を忘れて毎日15時間も勉強にハマっていた……なんてことはないでしょう。

言われたことを受け身でやるだけでなく、自発的にやりたいと思って行動を起こす能力も大事なのです。

子どものゲームをやりたい気持ち、まずは一旦受けとめる

ゲームを楽しんでいる親子

冒頭に書いた、子どものゲームをしたがる、ゲームをやめてくれない問題。

これは子どもの自発的な意思です。

それを頭ごなしに否定するのは、親は思考停止に陥っていると言えます。まずは、ゲームをしたいという気持ちを受けとめてみてはいかがでしょうか。

親「どうしてもやりたいの?」
子「うん」
親「何が面白いの?」
子「えっとね。それは……」

まずは、子どもの気持ちに寄り添ってから、ゲームについてどうすべきかを考えれば良いと思います。

先週末、4歳の息子とこんなやりとりがありました。

子「ねぇパパ、iPhoneでゲームやりたい」
親「今は、やって欲しくないなぁ」
子「えぇー、ちょっとだけ!」
親「それじゃぁ、これからお出かけしたいから10時35分までならOK! もし、そのルールが守れるならやってもいいよ。もしルールが守れなかったら、パパは悲しいよ。どうする?」
子「うーん、ゲームやる!」

そして10時35分。僕が息子のそばに行くと、「もう10時35分になった?」と息子はパパにたずねました。僕がうなずくと、自分の意思でをiPhoneをオフにしたのです。

息子はこのとき、「約束を守ることができた」と自信がついたと思います。

毎回できなくても良いんです。2回に1回でも、3回に1回でも。子どものゲームをしたいという気持ちを、子どもの自信につなげることができました。

 

険悪な親子

子どもを抑圧させると、別のところで爆発してしまいます。幼い子どもだと、保育園や幼稚園のお友達を叩いたり、噛み付いたり。小学生以降だと、不登校で引きこもりになったり。親にキレたり。

「ゲームやりたい」

親としては不安な気持ちもありますが、いつまでも隠し通せるものではありません。子どもの意思を尊重して、親子関係を深めたり、子どもの自信に変えたりする、きっかけにする方が良いのではないでしょうか。

今回はゲームの話をしましたが、これはゲームだけに限りません。一生続く、なんでも相談しあえる親子関係の方が良いじゃないですか。その最初の一歩というところで、親としても学んで行きたいところです。

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