パパ友と子どもを肩ぐるまをしてアメ横を歩く

妊娠がわかったときは「元気に生まれてきてさえすれば、それだけでいい」と思ったり、乳児の頃は「健康であれば、それだけで十分」と思ったりします。しかし、子どもの成長とともに、それだけでは済まなくなってきます。

特に、子どもが3歳頃になると社会性が少しずつ身に付きはじめるのですが、ここで親としての新たな悩みや想いに直面しがちなのです。

今回は、3〜4歳頃のお子さんを子育て中の方に、子どもの社会性の育み方について体験談を交えてお伝えします。

3歳から伸びる社会性とは

上野動物園で身長を測る鼓太郎(4歳・100cm)
伸びるのは身長だけではありません

社会性とは、社交性や協調性とほぼ同義語で、他者と関わりができるようになる力のことです。たとえば、他の子どものオモチャを無理矢理とらなくなったり、公園で遊具の順番待ちができるようになったり、お友だち同士で遊べるようになったりする性質です。

わが家の息子は、生後8か月で0歳児クラスから保育園に通っていますが、3歳前後までは基本的にはひとり遊びでした。他のお友だちも大体同じです。もちろん、保育士さんとお歌をうたったり、絵本を読んだりしますが、お友達同士で遊べるようになるのは、もうすこし先なのです。

子どもの成長過程として、自分と家族、家族と家族以外など、他者の区別は1歳前後からできるようになります。赤ちゃんが急に泣き出す「人見知り」も、そのあらわれです。ただ、他人が他人であることがわかったとしても、自分の気持ちや行動をすぐにコントロールできるようになる訳ではありません。

すぐに手が出る子どもに対して、

「この子は、人を叩くから悪い子ね!」

という決めつけは、しないでくださいね。2〜3歳で人を叩くからと言って、将来暴力を振るう大人になるわけではないのです。単に、まだ社会性がまだ身についてないということです。これから心が成長するのです。

ちなみに、保育ではなく、教育機関である幼稚園が3歳から始まる理由は、他者との関わりが理解できるようになる年頃だからだと言われています。

人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである

さて、この社会性は、親だけでなく子ども自身も苦しむことになります。

他人との関わりは、他人の気持ちを推し量る必要があるので難しいからです。人の心は、「押せば離れる、引けば近づく」というように単純ではものではないですよね。

有名な心理学者アルフレッド・アドラーは、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と、人間の悩みを紐解きました。お金が無い悩みの根底には周りの人に迷惑をかける、病気の悩みの根底には家族に迷惑をかける、などです。

 

とにかく、社会性や対人関係というのは、一生かかっても完璧にマスターすることはできず、悩みは尽きることはありません。それを、幼い子どもに向かって、「お友達に対してはこうしなさい」「いじわるをされても気にするな」と言っても、そんな簡単に理解して身につくはずが無いのです。

でも、できれば「優しい子」「強い子」になって欲しいと、親としては心配になりますよね。

ここからは、僕が体験した「社会性を育むテクニック」をお伝えします。

4歳の息子。年下の子に、お兄ちゃん・お姉ちゃんとしての振る舞いをする

自分で歯磨きをする息子(4歳)

先日、ママ友がわが家に泊りに来てくれました。

ひとりの息子くんを子育て中で、その日は3歳の誕生日でした。その日の夜、パパが仕事の都合でいないので、一緒に誕生日を祝わせてもらうことにしたのです。僕と嫁さんと息子、そしてママ友と息子くん。とても楽しい一夜でした。

さて、その翌朝のことです。

わが家の息子は、ただいま4歳1か月。なぜかこの日の朝は、いつもではあり得ないほどテキパキとしはじめたのです。

  • 自分で洋服を持って来て、着替えた
  • 「あ、おしっこしよ」と言って、ひとりでトイレへ行った
  • 「あ、うんちもしよ」と言って、自分でウンチをした
  • 自分で勝手に歯みがきを始めた
  • パパに「仕上げして!」と、歯ブラシを手渡した
  • 庭に出て、花とトマトに水やりをした

……など。

ママ友は、「こっちゃん、すごいねー」「こっちゃん、えらいね!」と褒め称え、3歳の息子くんにも「こっちゃんかっこいいね」と話していました。

そうです、わが家の息子の鼓太郎は、年下のお友だちに「デキる男」をアピールしていたのです。

そして息子は、「パパ、早くお着替えして。遊びに行くよ!」と、逆に僕が注意されてしまうほどでした。かっこいい!(笑)

前提として、年上との関わりが必要

公園で、腰痛のパパが子ども達を次々にたかいたかい
子育て中の腰痛は辛いよ。病院で「抱っこ」「たかいたかい」のアドバイスを頂きました より

なぜ、4歳の鼓太郎は、こんなにも張り切ったのか。

実は、ここに至る前提があるのです。

休日によく遊んだり旅行したりする友人家族も、子どもがいるのですが、ほとんどが鼓太郎の年上なのです。5歳、6歳、7歳、8歳……。

そこでは鼓太郎は下っ端になるので、適当に扱われることがあります。遊びに入れてくれなかったり、いじわるをされたり、戦いごっこをすればいつも負けたり、など。

鼓太郎は悔しがるのですが、どうしようもありません。だって、その中ではチビなのですから。

そうした辛い経験があるからこそ、年下のお友達が泊りにきたときに、めちゃくちゃ張り切ったのでしょう。「俺、お兄ちゃんだぜ!」、と。

悲しみや辛さに直面しても、それが経験となり成長する

前置きが長くなりましたが、僕が伝えたかった《社会性を育むテクニック》は、「いろんな年齢の子と遊ぶです。

そうすることで、理不尽さを感じたり、悲しみや辛さに直面したりすることがあるでしょう。

でも、そのネガティブな経験は成長の源になります。子どもに辛い想いをさせたくないからと言って、避けてばかり、居心地のいい環境ばかりを提供していては、成長のチャンスを奪うことになりかねません。

私たちだって思い返してみてください。自分が成長した転機は、苦労や辛さを経験し、それを克服したときではないですか?

親は子どもの成長に合わせて、距離感を広めて行くと良いと思います。乳児の頃は何をしでかすかわからず危険なので、命を守るためにいつもべったりとしておかないと心配ですが、「3歳頃からはちょっと離れて見守るくらいの距離感が良いかな」と、僕は子育てを通じて感じています。

「社会性なんていらないぜ! 俺も、息子も、娘も、一生一匹オオカミだ」なんて方は、あまりいないと思います。もしかしたら未来には、AIの発達で誰とも関わらずに生きていけるようになるかもしれませんが、今はまだSFの世界です。社会性を育むには、ぜひいろんな人との付き合いを経験させてあげてみてください。

ベンチで子どもとごはんを食べるパパふたりと子どもふたり。
翌日、仕事を終えたパパを交え、上野動物園へ行きました。

 

最後に、いつも鼓太郎と遊んでくださる、お友達、ママ友・パパ友、保育士さん、お隣さん、じいじ・ばあば、いとこ、親戚、散髪屋のお兄さん(Men’s大東京)、和菓子屋のお母さん(越路)……。皆さん、ありがとうございます!

人とのつながりは健康にも影響、運動・ダイエットの3倍も!

余談。大人向けの話ですが、本書にて人とのつながりの重要性が、健康という新たな視点で語られています。

イギリスでは「孤独担当大臣」が創設され、孤独問題への取り組みが行われています。喫煙、飲み過ぎ、肥満よりも、人とのつながりが健康に影響することがわかったそうです。確かに孤独は辛いです。人のつながりで健康になる効果は、運動やダイエットの3倍! だそうですよ。

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