生まれながらに他人を憎む人はいない。憎しみや差別意識は、なぜ心に芽生えるのか?

生まれながらに他人を憎む人はいない。憎しみや差別意識は、なぜ心に芽生えるのか?

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via @BarackObama (Photo by @PeteSpuza)

オバマ元アメリカ大統領のツイートが、過去最多いいねを記録

「アメリカ元大統領バラク・オバマ氏のツイートに、過去最多いいねが付いた」と、Twitter公式アカウントが発表しました。オバマ氏のそのツイートは、ネルソン・マンデラ氏の自伝「自由への長い道」の一節を引用したものです。


「生まれたときから、肌の色や、出身や、宗教を理由にして、他人を憎む人は誰もいない。人々は学んで他人を嫌うようになる。憎しみを学ぶことができるのであれば、愛することを教えることができるだろう。人間の心にとって、愛はもっと自然なものなのだから」

“No one is born hating another person because of the color of his skin, or his background, or his religion. People must learn to hate, and if they can learn to hate, they can be taught to love, for love comes more naturally to the human heart than its opposite.

Nelson Mandela, Long Walk to Freedom (1994)”


「白人の命こそ大切」。白人至上主義者らのデモと衝突

オバマ氏のツイートの背景には、アメリカ・バージニア州の都市にあるシャーロッツビル(Charlottesville)で起きた、白人至上主義者と反対派の衝突があります。オバマ氏がツイートをした前日、2017年8月12日には、白人至上主義者のデモ隊に反対派の車が突っ込み死傷者がでるまでに激化しました。

デモには、白人至上主義団体の「KKK」やナチズムを信奉する「ネオナチ」が参加し、「白人の命こそ大切だ(white lives matter)」などとスローガンを掲げていたそうです(参考:HUFFPOST

また、オバマ氏が引用したネルソン・マンデラ氏とは、南アフリカの元大統領で、アパルトヘイト(人種隔離政策)に反対し、27年間投獄され、釈放後ノーベル平和賞を受賞。そして同国の大統領に就任した偉人です。2013年、95歳で亡くなりました。

愛は自然と心にやってくる

コウノトリが赤ちゃんを運ぶ

オバマ氏が引用したマンデラ氏の言葉love comes more naturally to the human heart(愛は、自然と人の心にやってくる)」は、僕自身、子育てを経験していることもあって、スッと理解をすることができました。

息子は言葉を覚える前から、人を愛することを知っていました。特に、母親に対しては強い愛情があり、3歳4ヶ月になった今も、ママのことが大好きです。

確かに、愛とは自然なものなのでしょう。

また思春期を迎えてからも、誰かに言われて他人を好きになるのではなく、「あの子が好きだ」という気持ちは自然と湧き出てきます。

憎しみは後から学ぶ

憎しみ・差別意識の連鎖

それに対して、憎しみは自然には身につきません。

No one is born hating another person.
生まれながらに他人を憎む人は誰もいない
People must learn to hate.
人々は憎しみを学ぶ

個人的な話になるのですが、僕の地元には朝鮮学校がありました。そんなこともあり、地域には朝鮮人が多かったのでしょう。

僕は子どもの頃、それに対して全く気にはしていなかったのですが、特に年配者から「朝鮮人は……」など特別視する言葉を聞き、いつも「何でそんなことを言うんだろう?」と不思議に感じていました。また、「〇〇町は朝鮮人が多い」ということも耳にしたこともあります。

そんなネガティブな言葉を幼い頃から何度も耳にしていると、やはり影響を受ける人はいるでしょう。自分自身が何か嫌な思いをした訳ではなくても、「あいつらはダメだ。俺たちの方が優れている」と差別意識が芽生えてしまうのです。

反発からは愛は生まれません。憎しみと対立が生まれます。

「朝鮮人は……」などと言っていた年配者たちは、おそらく朝鮮人に対してかつて憎しみを植え付けられたからでしょう。戦争などによって。僕は「僕たちの時代には関係がないことなんだから、その連鎖は断ち切るべきだ」と、10代の頃に考えました。

ヘイト(憎しみ)は、愛のように自然に湧き出てくるものではなく、教えられるものだ、という考えには同感します。

子どもには、人を愛する姿を見せよう

愛し合う家族

さて、最後に子育てについて。

愛が自然なものであるのであれば、愛は自然な姿で子どもに見せるのが一番だと思います。

親がわが子に愛情をかけるのはもちろんですが、たとえば父親は妻(母親)をいつも大切にし、その姿を子どもに見せるであるとか、近隣の人に親切にし、子どもの前では悪口を言わないだとか、親が愛の手本になってあげるのが良いでしょう。

オバマさんのツイートが世界中で話題になっていましたので、思うところを少し書きました。

人を憎むよりも愛を。
その方がきっと幸せになれると思います。

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