わが家には小学3年生の息子がいます。3年生から新たに、理科の授業がはじまりました。
学校から持ち帰ったプリントをみて「昆虫・植物に関してや虫めがねの使い方などを学んでいるんだね。ふむふむ」と思っていたのですが、学校公開で授業を参観してビックリ! 想像していた授業とはまったく違いました。
その日の授業を、3行でまとめると以下のとおり。
ポイント
- 教科書、プリント、筆記用具は使わない
- 使うのはiPadのみ
- クラスの児童、みんなの意見をシェア
理科の授業が始まるのは、何年生から?
まず、小学校での理科の授業について。
理科の授業がはじまるのは、小学3年生からです。小学1年生・2年生では生活の授業があり、3年生からそれが理科と社会に分かれます。
児童たちは各自、自分の予想をロイロノートで提出(クラウドにアップロード)
さて、小学3年生1学期の「理科」の授業。授業を参観した様子をお伝えします。
この日の授業は、草花など植物の観察です。学校の教室で行われました。
先生はまず、自分のiPad(タブレット端末)を通じて、教室の前に設置されているスクリーンにプロジェクターで画面を映し出しました。
その指示を受けたクラスの児童たちは、各自のiPadに自分の予想を書いてきます。
iPadに記入
- 指やタッチペンで絵を描く
- 指やタッチペンで単語を書く
- 指やタッチペンで文章を書く
- キーボードを使ってローマ字入力で文章を書く
教科書も筆記用具も使わない、iPadのみ!
授業で使っていたものは、観察の対象となる植物とiPadのみ。
理科の教科書もあるのですが、今回は1度も取りだす場面はありませんでした。また、ノートや鉛筆などの筆記用具も使いません。
児童の机の上にあるものは、iPadのみです。
今回の授業で使う資料は、先生が児童たちのiPadに配信します。
また、問題用紙だけでなく、写真や動画などのデータも授業を進めながら、各自のiPadに配信したり、教室の前の大型スクリーンに映し出したりします。
テストの回収は、アップロードです。具体的には、ロイロノートの提出箱に児童ひとりひとりが作成したカードを提出します。
【解説】ロイロノートスクールとは
ロイロノート・スクールとは、 株式会社LoiLoが提供する、学校のすべての授業で使える「思考力」「プレゼン力」「英語4技能」育成ツールです。テキスト、写真、動画などでカードをつくり、つくったカードは先生に提出したり、生徒同士で交換したりできます。
クラスの児童、みんなの意見・回答シェア!
ロイロノートに提出したカードは、クラス全員にシェアされます。
各自のiPadや、教室の前の大型スクリーンに映し出されます。
児童たちは、他の子の回答を見ながら意見を言ったり、議論を交わしたりします。
そして最後は、実際の植物をつかって、土を水で洗い流しながら根を観察します。その様子を、iPadで動画・写真撮影する子もいました。
iPadを活動した双方向授業
ほんの少し前まで、学校の授業いえば「先生から児童生徒へ一方的に知識を伝える一方向型授業」でした。教師が教壇に立って、児童に向かって教えるお馴染みの授業スタイルです。
今回、授業を参観して感じたのは、以下の2点。
ポイント
- iPadを存分に活用している
- 先生と児童たち、みんなが参加して双方向に授業が進められている
とにかく、授業中にiPadしか使わないというのは意外でした!
しかも、みんなiPadの使い方が慣れている。1年生の頃から使い続けて、3年目だもんね。中にはローマ字入力をする子もいて、子どもたちのスキルには驚かされるばかりです。
もちろん教科書も購入しているので、教科書とノートを開く日もあるかと思います。子どもたちにとっては、おそらくデジタルとアナログという意識はほとんどなく、iPadは学習用品・筆記用具のひとつなのでしょうね。
また、双方向の学習スタイルは授業全体まで反映されていました。
授業の流れ
- 先生は児童たちに質問を投げかける
- 児童たちは各々、回答を予想する
- 回答を全員でシェアして、議論をする
- 最後に答え合わせをする
- クラスみんなで盛り上がる!
考えて、
発表して、
議論して。
子どもたちにとっては、とても印象深く、学びになる授業なのだろうな。
素晴らしい授業をしてくださる学校や担任の先生に感謝しつつ、最新の小学校の授業についてお伝えしました。ありがとうございます!
もちろん、教科書、ノート、ドリル、プリントなどを使う授業もありますよ。念のため。
余談ですが、iPadとプロジェクターには、この変換アダプターが使用されていました。Lightningコネクタを持つiPhoneやiPadをつなぐと、テレビやプロジェクターにつないてミラーリングすることができます(HDMIケーブルは別途必要)。