小学校3年生から、新しい学童用品が増えました。
そのひとつが国語辞典。
新年度の保護者会で、各家庭でご購入くださいとの案内がありました。学校指定ではなく、各自選んで良いそうです。
今回は、小学生向け国語辞典の種類と特徴をお伝えします。
小学3年生・4年生から、国語辞典を授業で使いはじめる
まず、小学校では何年生から国語辞典を使い始めるのでしょうか。
文部科学省が定める『小学校学習指導要領』の「国語編」には、3年生、もしくは4年生で辞書の使い方を学ぶとあります。
第3学年及び第4学年
比較や分類の仕方,必要な語句などの書き留め方,引用の仕方や出典の示し方,辞書や事典の使い方を理解し使うこと。小学校学習指導要領より引用
小学生向けの国語辞典、ほとんどが小学3年生以上向け
小学校学習指導要領に沿って、出版社各社は小学3年生以上向けに小学生用国語辞典をつくっています。
「4才から使えます」と掲げる国語辞典もありますが、こちらは幼児・小学校低学年向けとなります。
【選び方解説1】どこの出版社の辞書が良いの?
Amazonで「国語辞典 小学生」と検索したり、書店の国語辞典コーナーへ行くと、たくさんの国語辞典が並んでいて圧倒されるかと思います。
でも、実際はシンプルです。
主な出版社は、以下の4社だからです。
主な出版社
- 小学館
- 三省堂
- 学研
- ベネッセ(チャレンジ)
【選び方解説2】ワイド版・コンパクト版(通常盤)どっちを選べば良いの?
小学生向けの国語辞典は、2つのサイズが用意されています。
辞書のサイズ
- ワイド版
- コンパクト版(通常版)
いろいろな意見があるかと思いますが、僕はコンパクト版(通常版)が良いと考えます。
理由は、持ち運びやすさと持ちやすさです。
辞書なのでコンパクト版でも重いのですが、ワイド版は大人でもかなりずっしりと来る重さです。学校用として持ち歩くには、この重さは辛い……。それほどの印象です。
また小学3年生は、まだ腕の力が弱いです。か弱い腕で重量級の辞書を手で持って開くのは辛いでしょう。専用ケースへの出し入れだけでも大変です。
弱視である、持ち歩かないなどであればワイドの選択肢が良さそうですが、一般的にはコンパクト版(通常版)が良いでしょう。
【選び方解説3】幼児向け、小学生向け、どっち?
子ども向けの国語辞典の対象年齢は、大きく2つに分けられます。
辞書のサイズ
- 幼児・小学校低学年向け
- 小学生向け
先述したとおり、小学校学習指導要領に沿って、出版社各社は小学3年生以上向けに小学生用国語辞典をつくっています。
小学3年生・4年生で購入する国語辞典は「小学生向け」を選びましょう。
ちなみに幼児・小学校低学年向けの国語辞典で代表的なものはこちらになります。
\園児から小学校低学年向け/
【選び方解説4】ドラえもんやディズニーなど、デザインが違うだけで中身は同じ
ここまでを踏まえると、小学校中学年(3年生・4年生)から使い始める国語辞典は、この4種からの選択となります。
また、各社別デザイン版が用意されていますが、中身は基本同じです。
【小学館】例解学習国語辞典
【三省堂】例解小学国語辞典
【学研】新レインボー小学国語辞典
【ベネッセ】チャレンジ 小学国語辞典
【選び方解説5】重さで比較
書店で、コンパクト版(通常版)を実際に持って比較しました。計りで測ったわけではありませんが、持った感覚でわかるほど明確に重さが違います。
軽い
最も軽いのは「三省堂 例解小学国語辞典」です。多くの小学生にとって扱いやすい重さだと感じます。
普通
「小学館 例解学習国語辞典」「ベネッセ チャレンジ 小学国語辞典」は同じくらいの重さでです。
重い
最も重いのは「学研 新レインボー小学国語辞典」。ずしりとした重みがあります。
【選び方解説6】内容で比較
各社の小学生向け国語辞典は、それぞれ学習指導要領に沿った内容でどれを選んでも問題ありません。そんな中、各社それぞれの特徴があるので、その一部をピックアップします。
【小学館】例解学習国語辞典
【三省堂】例解小学国語辞典
【学研】新レインボー小学国語辞典
【ベネッセ】チャレンジ 小学国語辞典
【まとめ】迷ったら小学館、個人的には三省堂
実際に書店で見比べてみたところ、三省堂の「例解小学国語辞典」にグッときました。
4社の中でもっとも軽かったことと、フォントにUDデジタル教科書体が使われているところが良かったからです。
毎日の荷物が重くなりがちで、さらに腕の力がまだ非力な小学生にとって、軽さは正義。僕自身、持った感じがすごくしっくりきました。
また、UDデジタル教科書体は「奇跡のフォント」と称されていて、弱視(ロービジョン)や読み書き障害(ディスレクシア)の人でも読みやすいと言われています。UDとはユニバーサルデザインの略で、障害のある方にも優しいデザイン。文字が認識しやすく、目に負担が掛かりづらいフォントなのです。
そうしたところから、個人的には三省堂「例解小学国語辞典」が良さそうだと感じました。
また、どうしても決められないという方は、小学館「例解学習国語辞典」を選ぶと良いでしょう。この辞書は50年以上前から使われ続け、小学国語辞典累発行数などで1位を獲得しています。長く、たくさんの子どもたちに愛用され続けてきたということは、信頼の証をとらえて良いでしょう。
迷ったら小学館、個人的には三省堂というのが、僕の結論です。
【追記】三省堂「例解小学国語辞典」にしました
【世田谷区公立小】学校指定はなし、おすすめは小学館・ベネッセ
最後に余談。
わが家の息子は小学3年生で、東京都世田谷区にある某公立小学校に通っています。1学期最初の保護者会で国語辞典についての説明がありました。
小学3年生から、国語の授業で国語辞典の使い方を学習するので、各自書店で購入するなど用意してくださいとのことです。学校からの支給や一括購入はありません。
また、小学校からは、おすすめとして以下の案内をもらいました。
選び方のポイント
選び方
- ふりがなが振ってある(小学3年生でも読めるように)
- カラーや絵が多く使われているもの
- 初めての辞書なので、子どもがより親しめるもの
今回は以上です。
なかなか迷いどころかとは思いますが、基本は小学館・三省堂・学研・ベネッセの中からコンパクト版(通常版)を選べばOKなのでシンプルです。お子さんが使うものなので、一緒に書店で見比べてみるのも良いかもしれませんね。
お気に入りの国語辞典に巡り会えますように。