子どもが2歳頃になると、家のなかを歩き回るだけでなく、高いところによじ登ったり、自分で窓を開けたりして、ヒヤリとさせられることがあります。
そんな2歳児の、背筋が凍る事故が報道されました。
静岡県焼津市でマンションの4階の部屋から2歳の男の子がおよそ10メートル下の地面に転落しました。男の子は命に別状はありませんでしたが、網戸と一緒に転落したと見られ、警察は網戸にするときは注意が必要だとしています。
(中略)
すぐに病院に運ばれました。警察によりますと意識はあり、命に別状はないということです。
2歳男児 4階から網戸と一緒に転落 静岡 | NHKニュース
(【追記】記事公開終了しました)
なぜ、2歳の子どもは落ちてしまったのか。また、マンションの4階から落ちたのにどうして命を落とさずに済んだのか。そのあたりの詳しい経緯や状況は書かれていませんでした。映像を見る限り、落下した地面はアスファルト。植木がクッションになって助かった、という訳ではなさそうです。
子どもも家族も怖かったでしょう。とにかく助かって良かったです。
実はこうした子どもの窓からの転落事故は、今回に限らず頻発しています。
6歳男児、ベッドで飛び跳ねて兄弟で遊んでいたら、出窓の網戸を突き破って転落死
昨年2016年夏、幼稚園に通う6歳の男の子が、マンション8階の出窓から転落し、死亡する事故がありました。
当時、夏休みを利用して小学2年の姉(8)と妹(4)の3人で祖父母宅に遊びに来ており、部屋のベッドの上で飛び跳ねて遊んでいたという。
ベッド脇の出窓の網戸が破れていたといい、同署は網戸を突き破って約30メートル下の地面に転落したとみて詳しい原因を調べている。
1歳女児、網戸にもたれ掛かって、窓から転落
同じく、昨年2016年夏、1歳の女の子が網戸にもたれ掛かって、網戸が破れて転落しました。
女児(1)が3階部分から転落し、あばら骨を折るなどの重傷を負ったと発表した。
(中略)
窓際に積み重ねられた机の上に乗り、網戸にもたれかかっていたところ、網戸が破れた。
網戸は、簡単に外れる
網戸は、ガラス窓と比べると、すぐに外れます。
もたれ掛かったり、力を掛けて押したりすると、網や網戸そのものが簡単に外れるのです。
子どもは網戸に、つい寄りかかったり、弾力があるので押して遊んだりしがちです。でも、網戸は蚊などの虫が入るのを防ぐためのものであって、転落を防止するものではありません。
2歳児とはいえ、人が寄りかかれば簡単に外れてしまうのです。
事故防止策としては、子どもには日頃から、
「窓のそばで遊ばない」
「網戸は押さない」
「網戸にもたれかからない」
などを教えておく必要があります。
しかし、2歳前後の幼い子どもにそれを理解して守ってもらうのは難しいです。その場合は、自宅限定になりますが、窓の隙間が数センチしか開かないようにウインドウロックをしておいたり、子どもが立ち入らないように柵でガードしておいたりする対策方法があります。
子どもの窓からの転落事故はよくあります。「まさかここには登らないだろう」という油断はせず、しっかりと注意するようにしましょう。
【追記】政府も注意喚起
暑さも落ち着き、窓を開けたりベランダに出たりする機会が増えました。
こどもの転落事故を防ぐため、こどもの見守りと合わせ、
・窓や網戸に補助錠をつける
・ベランダには物を置かない
・室内の窓の近くに物を置かない
・手すりなどに劣化がないか点検するなどの環境を作りましょう。 pic.twitter.com/3xQhrh4w9a
— こども家庭庁 (@KodomoKatei) October 16, 2023