保育士の就職・転職が、すごい売り手市場に! 保育園業界は人手不足で、人材確保に躍起
  • 離職率が高い
  • 人手不足
  • 給料が安い

これだけ見ると、まるでブラック企業ですよね。

社員が次々と辞めて行き、人材募集をかけても応募者が少ない。仕事は、命を預かる気の抜けない業務で、かつ身体をつかう重労働。そして給与は、他の業種と比較し月平均10万円ほど低いと言われている。

これって、何の業界だかわかりますか?

答えは、保育所業界の保育士さんのことです。

保育士の有効求人倍率、東京都6.24倍。激戦地域は60倍超え!

保育士獲得競争、アクセル全開

先日、朝日新聞に「保育士獲得競争、アクセル全開」といった記事が掲載されました。

なんとか保育士として働いてもらおうと必死の人材確保合戦が行なわれているようです。家賃補助など待遇の良さをアピールしたり、関心のある地方の学生に見学のための飛行機代を支給したり。

そして、具体的な厳しい状況というのは、以下のとおりです。

 


待機児童が多い東京の保育士不足は深刻だ。東京労働局によると、採用がピークになる1月の保育士の有効求人倍率は、2011年の2・52倍から16年には6・24倍に。千代田、中央、文京3区などを担当するハローワーク飯田橋では15年11月に66・00倍になった。港、品川、渋谷、世田谷、目黒各区を管轄する各ハローワークも20~40倍だ。

都によると、都内の昨春の待機児童は7814人。都は17年度末にゼロにするため、毎年1万2千人分の保育施設を新設し、年間2640人の保育士が新たに必要としている。都内の認可保育所の保育士は4万2千人(国の14年調査)で、待遇の悪さや結婚などを理由に年平均8・4%が離職。このため年間約3500人の補充も必要という。

保育士獲得競争、アクセル全開 都心の求人倍率は66倍:朝日新聞デジタル より一部引用


 

このニュースの後半には、保育士の離職率が年平均8.4%と書かれています。

こんなにいるんですね! これ、イメージ湧きますか?

認可保育園の多くは、0歳児から5歳児クラスまであり、0歳児で入園すると6年間過ごすことになります。毎年8.4%の先生が退職されるということは、6年間で半数強の先生が居なくなる、ということなんですね。(異動で会えなくなることもありますが、それは別)

今は待機児童問題で保育園の新設も行われているので、いずれにせよ新規の人材は必須。そこに来て、離職される保育士さんの補充も同時に行わないといけないので、常に「保育士大募集!」状態となっている訳です。

有効求人倍率って何?

ちなみに、「有効求人倍率ってどういう意味?」という方のために、以前パパやるに書いた記事より抜粋して改めて説明します。

■パパやる関連記事
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有効求人倍率とは?「1倍の場合」

有効求人倍率「1倍」の場合

「働きたい人」と「求人数」が同じ。

 


有効求人倍率とは?「5倍の場合」

有効求人倍率「5倍」の場合

「働きたい人」が1人に対して、「求人数」が5人。

仕事を探している働き手としては、じっくりと就職先を選ぶことができます。ただし求人側は、ひどい人手不足で、優秀な人材を確保するのがとても困難です。

就活業界では、このような状況を「売り手市場(うりてしじょう)」といいます。

 


有効求人倍率とは?「0.5倍の場合」

有効求人倍率「0.5倍」の場合

「求人数」が1人に対して、「働きたい人」が2人。

求人側は、じっくりと良い人材を選ぶことができます。ただし仕事を探している働き手は、なかなか就職できなくて苦労することになります。

就活業界では、このような状況を「買い手市場(かいてしじょう)」といいます。

 


 

その有効求人倍率が、東京都では2011年の2.52倍から、2016年には6.24倍に急増しているということです(採用がピークになる1月度の統計)。

保育園問題、3つの悲痛。保活、人材確保、新設

認可保育園に入園するための活動、いわゆる「保活」が壮絶なのは、連日テレビや雑誌などのマスメディアでも騒がれているので、今や国民が認知する大問題の一つとなっています。僕も、先日TBSの朝の番組「ビビッド」の取材で、都心部における保活の大変さをたっぷりと語らせてもらいました。

また、保育園は入園だけでなく、今回ここで紹介させてもらったとおり、保育士さんなどの人材確保も大変ということです。

さらに保育園は、新設するにあたって、その土地探しも大変です。保育園から出る子供達の声などが騒音だとして、地域住民から反対があり、なかなか場所が確保できないのです。最近でも、千葉県市川市、東京都杉並区の住民反対運動がニュースで報じられ話題になりました。

このように保育園に関しては、全方位的に苦戦を強いられています。みんなが「たいへんだ〜、たいへんだ〜」と、叫び声を上げている状況なのです。

最近は、その状況に対して民間企業はチャンスだと逆手にとって、職場に保育施設を併設する、テレワーク(在宅など会社以外での勤務)を可能にするなどし、魅力をアップしている企業もあります。待機児童問題を発端に、日本社会全体が変わりつつあるのです。

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