高さ調整ができる収納スペース付きベビーベッドで、0歳・赤ちゃんの死亡事故

北野

床板の高さが調整できる木製ベビーベッドで、0歳児が就寝時に死亡するという痛ましい事故が起きています。同類のベビーベッドをご使用中の方、どうかご確認ください!

 

  • 【死亡】令和元年6月、生後8か月
  • 【重症】令和元年9月、生後9か月

消費者庁が、「下部に扉付きの収納部分があり、床板の高さを調整できる木製ベビーベッドで事故が起きている」と注意を呼びかけています。

高さ調整扉付きベビーベッド 赤ちゃん窒息事故の様子

わかりやすくお伝えできるよう、まずは消費者庁が人形を使って行った「再現テストのようす」をご紹介します。

 

ベビーベッドの収納扉がちゃんとロックされていない
画像参照元:消費者庁

ベビーベッドの下の段が、収納スペースです。この扉(柵)を閉める際、ロックが不完全になることがあります。

 

ベビーベッドに寝ている赤ちゃんが寝返り
画像参照元:消費者庁

赤ちゃんが寝返って、ロックが不完全な扉(柵)に当たると……

 

ベビーベッドに寝ている赤ちゃんが寝返って柵に当たる
画像参照元:消費者庁

扉(柵)がバタッと開いてしまい、寝返りをした赤ちゃんが隙間から落ちてしまいます。

 

ベビーベッドに寝ている赤ちゃんが隙間から落ちて首が挟まる
画像参照元:消費者庁

赤ちゃんの頭は大きいので、身体はずり落ちても、首は挟まったままに。

 

頭部が固定され、口と鼻が押し付けられる
画像参照元:消費者庁

頭部が固定され、口と鼻が布団にピッタリと押し付けられてしまい、窒息。

 

保護者の認識

2件の事故に共通していた、保護者の認識は以下の通り。寝ている赤ちゃんを見に戻ったら、意識及び呼吸の無い状態だったそうです。

保護者が、当該ベビーベッドに子供を寝かせて別室に移動後、子供の様子を見に戻りました。保護者が子供を発見したときには、当該ベビーベッ ドの収納部分の扉が開いており、敷具と収納部分の上枠の隙間から、子供 は足から肩までがベッドの外に出て、頭部はベッド内でうつ伏せで、意識及び呼吸の無い状態でした。

保護者は、事故前には収納部分の扉は閉じていたと認識していました。

消費者庁 News Release (PDF) より引用

 

収納扉付床板調整木製ベビーベッドとは

事故が発生した収納扉付床板調整木製ベビーベッドの構造
事故が発生した収納扉付床板調整木製ベビーベッドの構造(画像参照元:消費者庁)
  1. 木製ベビーベッドの下部に収納部分がある。
  2. 収納部分には、扉が付いている。
  3. 床板の高さを調整できる。

消費者庁 News Release (PDF) より引用

北野

赤ちゃんが寝る床部分の高さが調整できるようになっています。今回の事故ではいずれも3段階調整です。

 

事故防止のために

このタイプのベビーベッドは、現在のところリコールがかかったり、消費者庁がただちに使用を中止するよう呼びかけている訳ではありません。

以下のことに注意をするよう、注意喚起しています。

北野

扉(柵)のロックは必ず確認。ロックが壊れていたら使用中止!

事故防止のポイント

  1. 扉を開け閉めする都度、扉を手で引っ張るなどして、収納部分の扉のロックが掛かっていることを必ず確認してください。
    扉が開かないように、収納部分の上枠と扉をひもで縛るなど、簡単に開かない工夫も有効です。
  2. 扉のロックを掛けることを習慣にしましょう。
    子供の月齢が低く、床板を高くしているため収納部分の上枠より敷具が上にある場合でも、子供が成長していくに連れて床板を下げて使用することもあるので、ロックを習慣にすることが大切です。
  3. 収納部分の扉のロックが壊れていたら、直ちにベビーベッドの使用を中止してください。

消費者庁 News Release (PDF) より引用

 

赤ちゃんの死因 「就寝時の窒息」が不慮の事故での1位

0歳児の死因、不慮の事故での1位は「就寝時の窒息」です。1歳以降はトップに「交通事故」が続くのですが、0歳児に関してはとにかく窒素、特に就寝時は気をつけてください。

保育園などの保育施設では、お昼寝時は特に注意深く安全を見守っています。うつぶせになったり、掛け布団がかぶさって、窒息することもあるのです。

最後に、赤ちゃんの事故に関連する記事をご案内します。

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