「男性も育児参加を!」と、政府もイクメンプロジェクトを立ち上げ、男性の育児を推奨しています。しかし、男性社員が会社に対して「育児と仕事を両立したい」とは言い出しにくいのが現実です。
男性の育児休暇は法律で認められているし、会社としてもそういった社員の言葉をむげにはできないのですが、現実的には育児に振り回される社員に大事な業務を任せることができず、おのずと重要なポスト(出世ルート)から外してしまう企業が多いのではないでしょうか。
そんな中、こんな企業がありました。プレスリリースより引用します。
“当社は6月に当社初の新米パパが誕生しました。
その社員から「初めての子供だから妻の負担を軽減させたいし、育児に積極的に参加したい。でも育児に専念となると、育児休暇を取得しないといけない。でも仕事は続けたい!」という意見がありました。
(中略)
その状況を知った弊社代表が、「多くの企業は”育児か仕事か”どちらかを選ばないとならない風土があり、育児したくても将来のことを考えて仕事を優先させている男性が多いんだろう。でもうちは、”育児か仕事か”ではなく”育児も仕事も”できるようにして社員の生活を支えることを通して社会に貢献しよう。」と、新米パパに”育児も仕事も”一緒に行える環境を提供するためリモートワーク制度で応援し始めました。”
*株式会社spice life パパの「仕事しながらの育児参加」を積極的に支援。社員の家庭も仕事も充実、に貢献。 より引用
spice life、若者が中心のIT企業
この会社は、株式会社spice life(スパイスライフ)という渋谷にあるIT系企業。ウェブサイトをみると、社長が42歳で、社員が20〜30代とみられるエンジニアを中心とした、比較的若い社員が多い会社のようです。
近年、珍しい社内規程をつくって話題になるIT系のベンチャー企業をよく見かけますが、こういった育児に対して寛容な企業は良いですね。しかも、この制度を導入したきっかけが、社員からの要望を受けて考えられたもの。黙って重要なポストから外すのではなく、それをポジティブに迎えいれようとする企業姿勢が素晴らしいです。
新制度導入後の経過も、ぜひ会社のブログ(Blog スパイスな人生)なんかで紹介して欲しいですね!
こ、これは……。赤ちゃんを抱きながらパソコン!?
“会社か自宅かの違いだけで、普段と変わらずパフォーマンスを下げずに行える。時には仕事しながら寝かしつけたり、ミルクをあげながらメールのチェックをしたりもしている。”
プレスリリースより引用
こ、これは!! spice life社のプレスリリースに掲載されていた写真ですが、これってなかなか難しいのではないでしょうか。
生まれて間もない頃は、僕も同じようなことをやっていました。泣いて、おっぱい(ミルク)飲んで、寝て。泣いて、おっぱい(ミルク)飲んで、寝て……の繰り返しですが、わが家の場合は、そばに嫁さんがいましたので、いざとなったらバトンタッチ。時々であれば、僕が赤ちゃんを見ながら仕事をすることは可能でした。この頃の仕事は、原稿書き、ウェブサイト制作です。
膝の上で赤ちゃん抱きながら仕事。原稿書いたりメール返信したり、何をやっていても優し〜い気持ちになっちゃいます。 pic.twitter.com/RVNBmJlPtx
— パパやる (@papayaru) 2014, 4月 28
しかし、赤ちゃんが大きくなるにつれ、食事の量は増え、寝る時間は減り、スーパー免疫期間が終了して何度も病気になり、泣き声は大きくなり、動きまわり……。生後6ヶ月すぎた頃から相当厳しくなり、1歳になる頃には、父と子ふたりきりの環境で「子どもを見ながら仕事をするのは無理!」な状況になりました。
もちろん、赤ちゃんによって個人差はあると思います。僕の友達で、女性ですが、自宅でウェブサイト制作の仕事をしながら育児と家事をやっている人もいます。
仮に母乳じゃなくてミルクだとしても、ママではなく、パパだけで子どもを見ながら仕事をするというのは、相当大変そうだなぁ、と思います。
いや、spice lifeさんへのディス(悪口)ではないですよ! 取り組みは素晴らしいので、試行錯誤しながらより良い環境をつくってゆかれるんじゃないかなぁ、と思います。こういった企業は、情報をどんどん発信して、世の中の風潮を変えて欲しいですね。「あれ、うちの会社って考え方古い?」って。
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