先日、テレビドラマ『マザーゲーム』を見ていると、母親の蒲原希子が「父親の存在意義」について声を張り上げるシーンがありました。
“父親の存在意義って何だろう? って考えるんです。
お金を稼いでくれることはもちろん大事です。家族サービスだってして欲しい。でも、何よりも一番大事なことって……。どんな時だって奥さんを守ってあげることなんじゃないでしょうか。”
なるほど、良いこといいますね。夫婦円満につながる以外にも、子供にとっても、お母さんを守るお父さんの姿というのは、とても良い学びになりそうです。
うちの息子は今、1歳0ヶ月。もう少し大きくなったら、「一緒にお母さんを手助けしよう!」と、ふたりで頑張りたいと思います。
父親の役割って?
さて、近ごろは育児や家事に取り組む男性が増加し、「おっぱいが出る方がお母さん」「出ない方がお父さん」くらい男女差がなくなってきている夫婦もいることでしょう。しかし、それで良いのでしょうか? もし父親が「おっぱいの出ない母親」というのであれば、母親ひとりだけでも十分子育てができるということになってしまいます。
それは、寂しい……。
そこで少し調べてみました。Wikipediaって何でも載っていますね! ネット上の勇士たちが無償でWikipediaの執筆・編集していると思うのですが、その中に「父親の役割」という項目までありました。
この項目は、数十冊の書籍を研究し、それをまとめた大作! この熱意は、どこから出てくるのでしょうか。ありがたく読ませていただきました。「男だから」「女だから」という2タイプの分類は、現代においては少々無理があるかもしれませんが、ポイントを押さえつつ、自分の意見も書添えてまとめました。
では、父親の役割とは?
■関連リンク
・Wikipedia「父親の役割」
乳児期:父親が、遊びの主役!
<子供が、母親・父親に求めていること>
ザックリいえば、子供は「ママからは安らぎ」「パパからは遊び」を求めています。
- 【子が母をみると】心が落ち着いて、脈や呼吸の数が少くなる。
- 【子が父をみると】楽しい遊びを期待して、脈や呼吸の数が増える。
<母親と父親、接し方の違い>
母親と父親は、それぞれ子供の接し方に違いがある。その特徴が、ママ・パパに対する、それぞれのイメージになってゆく。
- 【母親】繰り返すリズムで、ソフトに、なだめるように話す。
- 【父親】子供の体に触れて、はっきりとした言葉で話しかける。
- 【母親】身の回りの世話をすることが多い。
- 【父親】体を使う荒っぽい遊びをすることが多い。
ちなみに、父親が子供としっかり遊ぶと、子供の言語能力や認識能力が向上し、結果『知能指数IQ』が向上するとのことです。
<子供は、母親と父親どっちが好き?>
子供の愛着に関しては、母親と父親は同等。どちらが一方にかたよる訳ではない。
ただし……!
ストレスの大きい場面では、母親を選ぶ。
との事です。
これは心当たりありまくりです。子供が落ち着いているときは、とても楽しく一緒に遊んだり食事をしたりできるのですが、特に「眠い」ときは号泣し、10分以上抱こうとまったく泣き止みません。そこに母親がやってきて、ひょいと抱っこすると、ものの数秒で泣き止み、穏やかな顔になります。
僕はこういう場面に出くわすたびに、「なんでやねん……」と、敗北感にうちひしがれます。(笑)
<乳児期:ポンイトまとめ>
父親は、遊びの主役。しっかりと一緒に遊びましょう! ただしどうしても泣き止まないときは、素直に嫁さんに頼るのが良さそうです。
小学生:父親が、チャレンジ精神のお手本に!
この時期の父親は、子供が新しいを経験し、一人でチャレンジできるようサポートしてあげるのが大切とあります。そうすることにより……
- 自分をコントロールすることができるようになる。
- 自信が生まれる。
- 成功や失敗は自分の努力不足と理解し、他人を責めなくなる。
という、将来社会を生き抜く際、とても大切な心を持てるということです。ただし、ここでも注意点があります! 父親が厳格に細かく指示を与えすぎると、子供は頼りすぎるという悪影響が及ぶんだそうです。
<小学生期:ポイントまとめ>
父親はチャレンジャー! 子供の良いお手本になりましょう。
中学生〜高校生:父親は、時間をかけてお手本となる。
この時期は、友だちや彼氏・彼女との時間が増え、親と過ごす時間は減ります。また、子供と母親のあいだでトラブルが増加する時期でもあります。この親子トラブルの原因は、行き過ぎた世話が「子供の独立する感覚」を侵すため、だそうです。
- 【子が母に求めるもの】精神的なサポート
- 【子が父に求めるもの】アドバイス(そばにいるだけでも良い場合もある)
<学力>
中高生となれば、学校の成績が気になるところです。学力については「質」と「内容」が重要。時間をかければ良い、という訳ではない。
<模範・お手本(役割モデル)>
ただし「役割モデル」としての影響は、接する時間の長さに比例する、とのこと。要は、父親が手本を示す際は、時間をかけることが大切、ということになります。余談ですが、映画「そして父になる」で、リリーフランキーが「時間だよ。子供は時間」と福山雅治を諭す名シーンがあります。
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<娘限定:男性とは?>
男性とは何なのか? 娘は、父親を見て「男が何であるか」を理解します。父親が不在の環境で育つ少女は、思春期を早く迎えるそうです。
映画やドラマで、父親が娘に対して「そんな男、お父さんは許さん!」なんて怒鳴るシーンがよく出てきますが、男を見る目はお父さんをみて養われているので、父親が娘が選ぶ彼氏について怒るのは、実はブーメランなのかもしれません(叱ったつもりが、自分にグザリ)。女の子をもつ父親は、なかなかのプレッシャーですね。
<中高生期:ポイントまとめ>
徐々に親離れしてゆく時期。付かず離れず、かつ良い手本になりましょう!
カナダ政府は、父親に「子供のお腹、頭、心を満たすように」と推進。
Wikipediaでは、最後にカナダの事例が掲載されています。カナダでは、「父親も十分に育児に関わるように」と勧めているそうです。
そんなカナダ政府は、父親の役割について、以下のように述べています。
“父親の仕事とは、「子どものお腹」を食べ物で満たし、「子どもの頭」を知恵で満たし、「子どもの心」を愛と勇気で満たすことである。”
まるでヒーロー! 『満たす』という言葉が、また良いですね。
「俺の稼ぎで家族を食わしてやっているんだぞ!」いう気構えで、育児や家事に参加しない父親がいたら、これはひとつ目の項目「食べ物」を買うお金の部分しか役割を果たしていないことになりますね。3分の1以下の仕事しかしていません。
これはわかりやすい良い指標だと思います。日本人であっても共感する部分は多いのではないでしょうか。
昔の日本では、黙っていても家庭内で父親は尊敬されていた(敬うふりをしていた)かもしれません。現代ではどうでしょう? イクメン、イクメンと上っ面だけ張り切って、単に「おっぱいの出ない母親」枠に収まってはいけません。男だからできる重要なこともあるのです。
ということで、世のお父さんたち頑張ってゆきましょう!
パパやる「父親の役割」関連記事
「母親だろ!子育ては君に任せて……」が常識だったのは一時期。江戸時代、育児の監督責任者は父親
*日本にやってきた外国人が、「こんな積極的に子育てをする父親は、みたことがない!」と驚いたそうです。