僕は、小学1年生のひとり息子がいる父親です。本年度はPTAの学級代表委員をさせてもらいました。
と言っても、今はまだ2月初旬なので、任期はあと2か月ほどあるんですけどね。
現時点での感想や意見などを、この記事にまとめます。これからPTAで役員・委員をしようと考えている方のヒントになれば!
PTAは全国規模だけど、学校によって規約(ルール)は違う
まず前提として、PTAは学校ごとの組織だと思いがちですが、実は全国規模です。
たとえば、わが家は東京都世田谷区で暮らしているのですが、「世田谷区立小学校PTA連合協議会」という区内の61の公立小学校のPTAが集まった組織があります。市区町村ごとに全体をたばねる大きな組織もあるのです。
その上には「一般社団法人 東京都小学校PTA協議会」があり、さらに「公益社団法人日本PTA全国協議会」という組織もあります。
*【補足】すべての学校や地域が協議会に所属しているわけではありません
なんだかすごく大規模ですよね。
各学校のPTAには、会長、副会長、会計、書記など様々な委員・役員がありますが、主には会長が学校外の業務、副会長以下が学校内の業務に比重が置かれている印象です。
ただ、このように圧倒されそうなピラミッド型組織ではあるのですが、実際のPTA運営は学校ごとに任させていて、学校によって規約(運営ルール)は異なります。「どんな役割があるのか」「PTA会費はいくらなのか」など学校によって違うのです。
PTA学級代表委員(通称:学代)とは
PTA学級代表委員とは、クラスの代表として主に窓口業務を担う役割です。
運営ルールは学校ごとに違うのは先述のとおりですが、わが家の息子が通う公立小学校での学級代表委員の主な業務は以下になります。
学級代表委員の主な業務
- クラスのPTA会員(以下、クラス会員)の窓口になる
- PTA本部からの連絡事項をクラス会員に伝える
- クラス会員からの要望などをPTA本部に伝える
- 茶話会やランチ会を企画・開催し、保護者・先生との親睦をはかる
- 防犯パトロールの当番を決める
- 総会や運営委員会へ出席する
- PTAが実施する各種イベントに参加する
ちなみに、学級代表委員は学代(がくだい)とも呼ばれています。
連絡ツールはLINEグループ・LINEオープンチャット
学級代表委員の実務の中でもっとも多いのは、PTA本部からの連絡をクラスのPTA会員(保護者)に伝えることだと思います。
かつては、プリントを作り、それを担任の先生にお願いしてクラスの児童達に配布してもらい、子ども達から保護者に渡してもらうという流れがありました。
ですが、今はインターネット時代。保護者全員がスマートフォンを持っている前提で仕組みが作られています。世田谷区の小学校では「すぐーる」というアプリを使って、学校からの案内が届いたり、欠席・遅刻の申請をしたりします。PTAでも同様で、スマートフォンを活用して連絡網を構築しています。
他の小学校も含め、「PTAで使っている連絡ツールは何?」と周囲に聞いてみると、LINEを活用しているPTAがほとんどでした。ユーザー数が多いことに加え、文字、画像、動画、PDFファイルなどが容易に一斉配信できますからね。
ただしLINEの中でも、LINEグループ派とLINEオープンチャット派に分かれることに気づきました(LINEオープンチャットは非公開設定)。
LINEグループは、個人のアカウントに紐づいています。メンバーのアイコンをタップすれば、その相手に直接1対1でメッセージを送信したり、そのメンバーのタイムライン(VOOM)を見ることができたりします。
LINEオープンチャットは、個人のアカウントとは紐づいていません。匿名で参加できますし、アイコンをタップしても個人宛にメッセージは送れません。
この使い分けは、個人情報保護をどれだけ気にかけるか、というところが判断のポイントになっています。回覧板のように連絡を一斉配信するだけならオープンチャットの方が安心です。
茶話会やランチ会とは、保護者・先生との親睦会
学級代表委員は、保護者や先生との親睦を深める橋渡しも行います。
具体的には、茶話会やランチ会の開催です。茶話会は「さわかい」と読みます。「ちゃわかい」と言っても間違いではありませんが、さわかいが一般的です。
スイーツとコーヒー・紅茶を用意してお喋りをしたり、ランチを共にして親睦を深めたりします。保護者だけの参加もあれば、担任の先生が参加してくださることもあります。
ただ、昨今は夫婦共働き家庭が過半数を超え、お茶やランチをゆっくり楽しむ時間が取れない家庭が増えています。そんな中、「専業主婦・主夫など参加できる家庭だけが親睦を深めるのは不公平では無いか」という意見もあり、茶話会の是非が問われています。
学級代表委員は大変? それとも楽?
PTAは、自由参加で、ボランティアの形式をとっています。
ですので、やりたい人が委員をやればいいのですが、実際はほぼ強制参加に近い印象があります。うちの学校でも、入学式でPTA加入の流れがセッティングされていました。また、PATの会員になっても「役はやりたくない」という方もいるでしょう。ですが、ポイント制など、6年間役員を避け続けるのは困難な実態もあります。
そう考える方も大勢いるでしょう。
そこで、実際に学級代表委員をやってみた僕の感想をお伝えします。
正直、楽でした。とても。
なぜなら、コロナ禍で対面の企画がほぼ無かったからです。PTA本部やPTA学級代表委員長の指示に基づき、LINEでクラスに連絡を配信するのが仕事の大半。しかも配信の文書も本部等でつくってくれていたので、実際はコピペで配信するだけでした。
楽ちんといえば、PTA本部やPTA学級代表委員長の方には大変失礼になるのですが、いちクラスの委員としての作業は負担がとにかく少なく、悩んだり、困ったりすることもありませんでした。
あえていうなら、最初にクラスのPTA会員全員にLINEオープンチャット(もしくはLINEグループ)に登録してもらうのが大変でした。今は個人情報保護法により名簿がつくれないので、未登録の方に直接お電話などをして「登録し忘れていますよ〜」と、お願いができないのです。そのため、手紙を書いて、我が子に託して、担任の先生を通じて、そのご家庭のお子さんに「帰ったらママ・パパにこれを渡してね」とお手紙を届けもらいました。
僕はPTA加入時、申込書に電話番号やメールアドレスを記載しました。これは他の会員も同じす。PTA本部は名簿を持っているはずなのですが、学級代表員とはいえ、それを見せてもらうことはできません。個人情報は厳重に保管されているのです(では、なぜ収集するのか? という疑問はありますが……)
学級代表委員のメリット・デメリット
学級代表委員をやってみての、メリットとデメリットをまとめます。もちろん、僕の私感になりますので、ご参考程度にご覧ください。
メリット
- 他の保護者さんと知り合える
- 学年を超えた交流ができる
- 上の学年の保護者さんに、今後の学校生活の相談ができる
- 担任の先生と話す機会が持ちやすい
- クラスに何度も情報配信をするので、同じクラスの保護者さんに覚えてもらえる
- 知り合いが増えるということで、地域の情報が入ってきやすくなる
デメリット
- 平日にPTAの集まりが時々ある(仕事などがある方は調整が必要)
- トラブル・クレームが起きたとき、連絡窓口役をつとめるのは大変そう(僕は幸いにも未経験です)
総括して、メリットの方が多いです。一応デメリットに入れましたが、平日の集まりも僕にとっては、知り合いが増えたり、情報が得られたりする良い機会でした。
最近は、町内会や地域のお祭りの衰退をよく耳にします。地域の活動が減り、地元コミュニティーが無くなりつつある中ですので、「PTAは地域をつなぐ良い機会なのかな」という気がします。
普段は無くても良いかもしれませんが、災害発生時などは地域のつながりが重要です。知り合いだと助け合いしやすいですし、復興時もより迅速になるからです。
いろいろと含めて、生活圏内に知り合いが増えるということは、子どもの安心・安全につながりますからね! 僕は全国規模のPTA組織には今のところまったく興味はありませんが、わが子が暮らすこの地域には関心があります。
小学2年生では、PTA副会長をする予定です
最後に、来年度はPTAの副会長をつとめさせていただく予定です。
積極的に立候補した訳ではなく、PTAで次の役員を選出する選考委員さんからお声掛けをいただいたからです。
僕は、息子が保育園に在園中で1歳児クラスだったころ、父母会の会長を務めさせてもらったことがあります。以下、ちょっとぼかして書きますが、父母会での様子を見てくださっていた方が、選考委員にいらっしゃったのです。
と、まずはメールにてお声掛けいただきました。
僕は、「まだPTAのことも、小学校のことも、ほとんどわかっていないのに、2年生の親が副会長なんて無理じゃ無いですか」とお返事しました。しかしその後、実際に会って具体的なお話をあれこれうかがってみると、「ちょっと楽しそうだな」という気持ちが芽生えてしまったのです(笑)
加えて、お声掛けいただいた選考委員さんがものすごく良い方! 選出して終わりではなく、来年度もひきつづきサポートしていただけることに。
お人柄が素晴らしい方と巡りあえるなんて、ありがたいことじゃないですか。
2年生で副会長とは先走りすぎな気もしますが、早めに小学校の中のことなどをよく知れる機会としてポジティブに参加させていただこうと思います。
【追記】PTA副会長をやった感想
前向きに参加・活動してみたら結構楽しいですね。副会長、やってよかったです!
PAT関連書籍
PTAって何? どんな活動をするの? もっと知りたい方のために、関連書籍をご紹介します。いずれも読みやすいので気になるものがあれば、ぜひ!
パパやる関連リンク
小学1年生から、さっそくPTA学級代表委員になった経緯はこちら。
息子が保育園(1歳児クラス)だった頃、父母会の会長をつとめました。そのときのレポートです。
こちらは僕の地元、大阪府岸和田市のお話。今どき珍しく、町内会がすごくしっかりと運営されています。台風一過で電柱が倒れ、木々が倒壊し、家の瓦が吹き飛びました。それにも関わらず、町内会の連携であっというまに復興させたのです。災害時における地域コミュニティーの重要性を書きました。