わが家には10歳のひとり息子がいます。
1歳4か月で初めてパパと呼んでくれるようになり、そこから両親のことをパパ・ママと言うようになりました。
それまで僕たち夫婦は、『父ちゃん・母ちゃん』と呼ばせるべきなのか、それとも『お父さん・お母さん』なのかと思案していたいたのですが、息子の発言を機に、「パパと一緒に行こう」「ママと遊ぼう」など自分たちのことをパパ・ママと呼ぶようになったのです。
しかし、息子が突然、意を決してパパ・ママの呼び方をやめました。
小学4年生・10歳「パパ……じゃなくてお父さん」
小学4年生、2学期に入ってすぐのことです。
息子が突然、「パパとママの呼び方を変えるわ」と両親に宣言しました。しばらく『おとうちゃん・おかあちゃん』『おやじ・おふくろ』など、いろいろな呼び方を自分なりに思案していたのですが、2〜3日迷った末、『お父さん・お母さん』がしっくりきたようで、自分なりに決めました。
そこから「パパ……じゃなくてお父さん」「ママ……いや、お母さん」など間違えつつ、1週間程度の移行期を経て、完全に『お父さん・お母さん』の呼び方が定着。今ではすっかり「おとうさーん!」「おかあさーん!」と呼ばれています。
ただ、親の方が追いつかずに、自分たちのことをパパ・ママと言ってしまうことがしばしばあります。すでに3か月ほど経ちましたが、僕はいまだに間違えます。「パパ……じゃなくて、お父さんと行こう」など。
パパ・ママと呼ばれなくなった寂しさも少しありますが、自分自身で成長の証として両親の呼び方を変えた息子の気概に、僕は誇らしさを感じました。
パパ・ママの呼び方をやめた理由
「なんで、パパとママという呼び方をやめることにしたの?」
言い方を変えて半月ほど経った頃、僕は息子に聞いてみました。僕は「友達の影響かな?」「恥ずかしかったのかな?」と思っていたのですが、実はそうではありませんでした。
「ショート動画を見ていたら『中学生になってパパ・ママと呼んでいたらモテない』って言ってたんだよ。中学生からなので小学生はまだ大丈夫だと思うけど、もう変えておこうと思ったんだよ」
スマホで見ていたショート動画の影響でした。しかも理由が「モテなかったら困るから」というもの。
そういえば先日、授業参観にいったところ、「ねぇ、こっちゃんパパ。こっちゃんの好きな子しってる?」と、照れた顔をした男子達から声をかけられました。「それは、〇〇ちゃん(口をモゴモゴさせて)なんだよ〜。おっとこれは言えない!」みたいな感じで。
どうやら、息子は好きな女の子がいるらしいです。
好きな子ができて、ショート動画で「中学生になってパパ・ママと呼んでいたらモテない」と知り、両親の呼び方を決意したのでした。
おぉ、心も成長していたんだ! ちょっと感動です!!