3歳、語彙爆発を経てイヤイヤが収めやすくなった。2歳のイヤイヤ期との違い

今にして思えば、イヤイヤ期の正体は、自分の気持ちをうまく伝えられないモヤモヤだったんじゃないか……と思います。

わが家の息子は只今3歳2ヶ月。今も絶賛イヤイヤ期ではあるのですが、明らかに2歳の頃のイヤイヤ期と、3歳になってからのイヤイヤ期が変化したのを実感しています。

今回は、3歳になって振り返る「2歳のイヤイヤ期の正体」についてお話します。

【3歳のイヤイヤ期】散髪、断固拒否! の克服方法

前回の散髪。イヤイヤ発動。

2ヶ月前、散髪屋さんでカット中にイヤイヤが発動し、「慌ててカット、シャンプーは無し」という展開になり、カットしてくださったお兄さんには大変な苦労をかけてしまいました。

散髪は、病院での予防接種のように一瞬で終わるものではありません。およそ30分はじっとしてもらわないといけないのです。そのため、散髪屋さんへは無理矢理連れて行ってはダメだな、と僕は学びました。

もしかしたら自宅だとうまく行くのかも? と、平日の夜、自宅カットに挑んでみたのですが、どうおだてても、盛り上げても、気をそらしても無理でした。目の前にダブレットを置いて、大好きなドラえもんを見せてもカットは一切拒否!

息子「やんない! やんない!」
パパ「ちょっとだけ。痛く無いから?」
息子「ダメ!」
パパ「うーん、じゃぁ日曜日に散髪屋さんへ行く?」
息子「うん、散髪屋さんへ行く」

ということで、日曜日に散髪へ行くことになったのです。

しかし、そう簡単には行きません。日曜日、当日……

パパ「日曜日だし、約束の散髪屋さんへ行こうか」
息子「いかない」
パパ「えっ、日曜日に行くって言ってたで」
息子「明日行く〜」

うーん、舐められていますね。

そこで僕は作戦を変更しました。

パパ「もしこっちゃんが散髪へ行かなかったら、ママがどうなるか知ってる?」
息子「えっ?」
パパ「ママは『ガックシ』ってなるんだよ」
息子「ぎゃはは! ガックシ!」
パパ「もし、散髪へ行ったらママはどうなる?」
息子「うーん」
パパ「『やった、やった! こっちゃんかっこいい!』ってなるよ」

息子「行かなかったら?」
パパ「ガックシ」
息子「行ったら?」
パパ「やった、やった!」
息子「行かなかったら?」
パパ「ガックシ」
息子「行ったら?」
パパ「やった、やった!」

……(エンドレスに続く)

散髪中の鼓太郎、3歳1ヶ月(祐天寺・大東京にて)
今回の散髪。イヤイヤは、ほぼ無し!

洗髪中の鼓太郎、3歳1ヶ月(祐天寺・大東京にて)

仕上げ中の鼓太郎、3歳1ヶ月(祐天寺・大東京にて)

散髪を終えてスッキリした鼓太郎。ママはそんな姿を見て……

ママ「こっちゃん、かっこいい!」
息子「(ニヤリ)」

翌朝、保育園の門をくぐるなり、先生からやお友達のママから「こっちゃん散髪したの?かっこいね!」と立て続けに言われ、教室に着く頃には、自分から「こっちゃん散髪したの〜」と自慢していました。

3歳の鼓太郎は、散髪をしたら「ママが喜ぶ」「保育園でカッコいいと言われる」という事を経験したのです。

おそらくこれまでは、単に目の前の「散髪が嫌!」だけでイヤイヤになっていたのだと思います。でも、散髪をしたらどうなるか? 逆にしなかったらどうなるか? その行為の先をイメージさせてあげることができるようになったのです。

以降、会話のなかに「もし、したら?」「もし、しなかったら?」が頻繁に出てくるようになりました。

先日、息子がママに「こっちゃんが、ほうれん草食べたらママどうなる?」と聞いていました。ママは「めっちゃ嬉しい!やった、やったー!ってなるよ」と返答。

息子はニヤニヤしてながら、「こっちゃんがほうれん草、食べたら?」「食べなかったら?」と繰り返しています。

【2歳のイヤイヤ期】無理矢理させる、落ち着くのを待つ、諦める……だと思っていました

魔の2歳児「イヤイヤ期」。ママパパが本当に自分を愛しているのか?裏切らないか?を試している。

息子は2歳半で「こっちゃん、〇〇した」と過去形を使い始め、その後、語彙爆発が起きました。それまで少しずつ単語や言い回しを覚えていたのですが、突然メキメキと表現方法が豊かになって行ったのです。2歳10ヶ月には「こっちゃん、昨日アンパンマンミュージアムへ行ったの」など、文章で話せるようになりました。

3歳になると基本的な会話ができるようになり、わからない言葉や表現が出てくると、「何?」と質問するまでに成長しました。

そのとき、僕はふと気付いたのです。

言葉が話せるようになるのと反比例して、イヤイヤが減ってきている、と。

イヤイヤ期は「魔の2歳児」とも言われていて、とにかく2歳に訪れる仕方がない時期だと思っていました。実際、息子のイヤイヤに振り回されることも多かったですし、僕たち親も無理矢理させたり、諦めたりなど、対処の仕方がわからず疲弊することがありました。

でも、今、振り返って思うのは、2歳の息子は『自分の気持ちが伝えられずモヤモヤしていた』だけだったんじゃないか、と。

子供のイヤイヤに悩まされている方へ

まだ子供が話せない方は、「その作戦はうちでは使えない」と思いますよね。

でも、言葉が話せなくても、思いを通じ合わせることができるかも知れません。イヤイヤを一過性のものだからと諦めず、子供とじっくりと向き合ってみたら言葉以外で意思疎通ができ、理解しあえるかも知れない、と思えるのです。

もちろんこの時期は難しいからこそ、「魔の2歳児」なんて悪魔のようなとんでもない呼ばれ方をしているのでしょう。

一筋縄では行かないかもしれませんが、「もっと寄り添ってみよう」「言葉に身振り手振りを加えて伝えてみよう」と取り組んでみると、10回に1回くらいは分かり合えるかも。

過ぎたことはやり直せませんが、今まさにイヤイヤ期真っ只中の方は、ぜひ試してみてください。また、子供が話せるようになっている方は、ぜひ「もしやったら?・やらなかったら? トーク」を試してみてくださいね。

最後に「花王のバブ、ロングセラーの秘密がわかった」の記事でも紹介した、カーネーギーの名著「人を動かす」の一節をご紹介します(1936年出版)。

人を動かす秘訣は、この世に、ただ一つしかない。この事実に気づいている人は、はなはだ少ないように思われる。しかし、人を動かす秘訣は、間違いなく、一つしかないのである。すなわち、みずから動きたくなる気持ちを起こさせること____これが、秘訣だ。

かさねていうが、これ以外に秘訣はない。

第二章「重要感を持たせる」より引用

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