イクメンアイコンの安藤哲也さん、イクメンという言葉を無くしたいと語る。毎日新聞で日本の父親像を特集

女の子の「なりたい職業ランキング」では、いつの時代も上位にある「保育士」。最新の調査でも、小学生女子の将来就きたい職業の1位が保育士でした(日本FP協会調べ)。

しかし、男子のランキングで保育士が上位にくることはありません。子供とはいえ「育児=母親」と思っているのでしょうか。家庭環境や遺伝子レベルの本能も影響しているのかもしれませんね。

ちなみに、男子のなりたい職業の1位はサッカー選手、2位は野球選手です。

新しいパパの伝道師、安藤哲也さん

新しいパパの教科書 / ファザーリングジャパン
安藤哲也さんが代表理事を務める、NPO法人ファザーリング・ジャパン著「新しいパパの教科書」(2013年出版)

ここ数年、街でベビーカーや抱っこ紐で赤ちゃんを連れている父親の姿を、見かける機会が増えてきました。

そんな微笑ましい風景ですが、つい数年前までは少し異質な姿だったのです。

「育児は母親(妻)がするもの」というのが世間の常識でしたので、父親が赤ちゃんを連れてスーパーで買い物をしたり、外出先で父親がオムツ替えをしたりしていると、「あの家庭は何か問題があるのでは?」と思われたからです。

でも、安藤哲也さんという方の熱心な活動をきっかけに、世間の風向きがガラッと変わりました。いわゆる「イクメン」ブームです。

2010年6月30日、育児・介護休業法の改正による育休新制度「パパ・ママ育休プラス」が施行されました。男性も子育てしやすい社会実現のための政府の政策です。同時期、厚生労働省は「イクメンプロジェクト」も発足しました。

安藤哲也さんは、その「イクメンプロジェクト」の推進チーム顧問に就任しています。

イクメンプロジェクト発足からおよそ7年。毎日新聞の本日2017年5月14日の朝刊に、安藤哲也さんの特集「イクメンを死語に」という記事が掲載されていました。イクメンのアイコンとも言える安藤哲也さんは、一体なぜそのようなことを言ったのでしょうか?

父親が絵本を読み聞かせしている、とメディアが注目!

産後パパの必読書(1)「新しいパパの教科書」

僕は、区役所に「出生届」を提出した帰りに、書店で「新しいパパの教科書」を購入し、安藤哲也さんとNPO法人ファザーリングジャパンのことを知りました。

以降、よくお名前をお見かけしたので、「イクメン推進やイクボス普及に熱心な方なんだなあ」という認識はあったのですが、安藤哲也さんの人と成りはよく知りませんでした。

しかし、毎日新聞に掲載されていた安藤哲也さんの特集記事を読み、ちょっと身近に感じるきっかけになったのです(……と言っても、すごい実行力を持っている方なので、僕と比べることができるような方では無いんですけどね)。

毎日新聞の特集より、安藤哲也さんの半生

  • 安藤哲也さんの父親は「誰が食わせてやっているんだ」と怒鳴りちらす怖い親父だった。
  • 中学から大学までは、バンド活動など音楽に熱中。
  • 本も好きだったので就職先は出版社を選んだ。
  • 仕事は長続きせず9回も転職を繰り返す。「これはオレじゃなくてもいいな」と感じた。
  • 2003年、誘いを受けて書店の絵本読み聞かせイベントに参加した。
  • メディアに注目され「パパ’S 絵本プロジェクト」を発足。ギターや打楽器も使った絵本ライブ巡業に。
  • 小学校のPTA会長、学童の保護者会長を務めた。
  • 「父親とは、一体なんなのか……」
  • 2006年、ファザーリング・ジャパンを設立。

そうだったんだ! ずっと父親業(もしくは子育て業)に熱心な方だと思っていました。

上記は、毎日新聞の記事より、安藤哲也さんのあゆみ、ファザーリングジャパンができた経緯について、ピックアップしたものです。記事は毎日新聞のウェブサイトでも読むことができるので、ぜひ読んでみてください(要会員登録)。

■関連リンク
日本の父親像変える – 毎日新聞
ストーリー:「イクメン」の言葉なくしたい(その1)
ストーリー:「イクメン」の言葉なくしたい(その2)

仕事が免罪符でなくなり、イクメンが当たり前になった

さて、安藤哲也さんはこれまで10年以上に渡って、絵本の楽しさを伝えたり、イクメンを普及させたり、イクボスの認識を高めたりなどの活動を行ってきたわけですが、毎日新聞の見出しは「イクメンを死語にしたい(ウェブでは「イクメンの言葉ををなくしたい」)になっています。

どういうことなのでしょうか?

「男性がパパになったら、育児をしなくてもいいという選択肢はなくなったと思いますよ。もう奥さんに言えないでしょ。僕らの時代は働いているというのが免罪符だった。でも今は働いていようがいまいが、イクメンしないよ、とは言えない」

ストーリー:「イクメン」の言葉なくしたい(その2):毎日新聞

僕が息子の出生届を出した帰りに買った本、「新しいパパの教科書」の帯には、こう書かれています。

「これからはイクメンが活躍する時代だ!」

これって、当時は「そうなんだ!」とハッとしたのですが、今となっては「何を今さら……」と感じると思います。

そうです、安藤哲也さんたちの活動が実り、イクメンが当たり前になったのです。何も特別なものではなくなったので、わざわざ言わなくても良いという訳です。

父親の育児参加については、この数年で本当に様子が変わりました。育児=母親時代に使われた、週末の『家族サービス』なんてもの、「どういう意味?」なんて昭和感がありますね。

育児・子育ては巻き戻しできない。パパもがんばろう!

「新しいパパの教科書」「絵本であそぼ!」

僕は、安藤哲也さんが携わった書籍はこの2冊を読みました。

他にもたくさん出版されています。

妻が妊娠中のプレパパ、赤ちゃんを授かったばかりの新米ママ、絶賛子育て中の奮闘パパ。そんな男性はぜひ1冊手にとって読んでみてください。オススメです!

最新刊は、「パパは大変」が「面白い!」に変わる本、です。

 

イクメンが当たり前になった今、数年後の「なりたい職業ランキング」にも影響を与えるかもしれませんね。男子も「育児や子育てをしたい!」と。

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