小学校や中学校で実施されている視力検査。今って、最高「1.0」までしか無いんだそうですね。
僕が子どもの頃は、常に最高値の2.0をキープし続けていて、「もっと小さいのも見えるのになぁ」と思っていました。
当時、ギニア出身のタレント、オスマン・サンコンさんがテレビで人気で、彼は視力6.0を誇っていました(8.0でしたっけ?)。アフリカ人は遠くの獲物を見つけるために視力が良いであるとか、サンコンさんはビルの屋上から地上に広げた新聞が読めるなど、都市伝説的な超視力をささやかれていたのです。
僕は視力6.0はなくても、2.5とか3.0くらいはあるんじゃないかと思い、「もっと測りたい!」と健康診断のたびに思っていました。
さて、今回はそんな子どもの視力のはなし。
視力1.0未満の子どもの割合が最多に
文部科学省が、2016年度学校保健統計調査の速報値を発表しました。
子どもの健康診断の調査をまとめたもので、身長・体重に加え、裸眼視力、眼の疾病・異常、難聴、耳鼻喉の疾病、虫歯、アトピー、喘息、栄養状態などの項目があります。
そんな中、今年注目されているのは視力。視力1.0未満の子どもの割合が統計以来もっとも高くなったのです。
視力が1.0に満たなかった子どもの割合は、小学生が31%、中学生が54%、高校生が65%と、いずれも調査を始めた昭和54年以来最も高くなりました。これを30年前の親の世代と比べると、小学生が12ポイント、中学生が17ポイント、高校生が13ポイント、いずれも高くなっています。
視力1.0に満たない子どもの割合 最も高く | NHKニュース
(【追記】記事公開終了しました)
スマートフォンが視力低下の原因と言うけれど……
子どもの視力低下に関して、その原因はスマートフォンにある、と文部科学省は分析しているようです。
過去の統計も見てみると、2011年から視力1.0未満の子どもの割合が増えているので、確かにスマートフォンの普及と関連がありそうな気がします。しかし、これって本当にそうなのでしょうか?
スマートフォンが普及する前から、子どもたちはニンテンドーDSやゲームボーイに夢中になっていました。小さな画面に集中していたのは、近年に限らないのです。
また、テレビに関しても、今は液晶が主流ですが、昔はブラウン管でした。ブラウン管のテレビは、蛍光灯を見つめているようなものですし、チラツキやゴースト(映像のぶれ)もあり、目には悪かったはずです。それを証拠にシャープでは、「液晶テレビの最適な視聴距離のめやすは、画面の高さの約3倍」としていますが、ブラウン管は5〜7倍としています(参考)。
ファミコン、セガサターン、PCエンジンなどの家庭用ゲーム機が大流行していた時代、子ども達はちゃんとテレビから離れてゲームをしていたでしょうか。
スマートフォンを触らなければ、視力は低下しないのか? 決してそんなことはないでしょう。遺伝であったり、食事や睡眠時間などの生活習慣も影響しているのではないでしょうか。
とにかく、現実的に子ども達の視力は低下傾向だそうです。目は大切にして行きたいですね。