ロボット掃除機ルンバで知られるアイロボット社(iRobot)が、対象年齢4歳からのプログラミング教育用ロボット「Root(ルート)」を発表しました。
直径およそ15センチの手のひらサイズのロボットで、パソコン、スマートフォン、タブレットなどで操作します。
プログラミングで、自由に走行させたり、いろんな色を光らせたり、音を奏でたりすることができます。また、Root本体にペンを挿せば、軌跡で絵を描くことも可能。また、作ったプログラミングはクラウドに保存することができるので、世界中のユーザーとプログラムを共有することができます。
そんなRootのプレス向け発表会に、本サイト「パパやる」が参加し、アイロボット社のCEO コリン・アングルさんにも質問してきました。
「使い方や価格は?」
「これで学ぶと、将来どうなれるの?」
本記事では「Rootのここが良い! 面白そう!」を、お伝えします。
「Root」名前の由来と、価格・発売日
プログラミングロボットの名前は「Root」。 子供が感じる楽しさやワクワクの“根っこ”の部分を大切にしたい、いう想いからネーミングされました。
対象年齢は4歳から。
Root(ルート)
- 【製品名】プログラミングロボット Root
- 【発売日】2021年2月19日(金)
- 【価格】29,800円(税込)*1
- 【付属品】USB充電ケーブル、折り畳み式ホワイトボード、デコレーションシール、ホワイトボードマーカー2 本、拭き取りクロス
- 【製品寸法】本体 幅13.4 x 奥行き14.9 x 高さ4.5 (cm)
- 【製品重量】本体 約0.49kg
- 【バッテリー】最大稼働時間5時間、バッテリー充電時間3時間
*1. アイロボット公式オンラインストア価格
\ 見て、こんな動き! /
なぜ、世界中でプログラミング教育が注目されているのか?
2020年4月、小学校でプログラミング学習が必修になりました。およそ10年に一度改訂される学習指導要領に新たに盛り込まれたからです。
ただ、僕たち親世代や先生方は、義務教育でプログラミングを学んでいません。ですので、「本当に必要なの?」という疑問が湧くのは当然です。
でも、今、世界中でプログラミング学習が次々に導入されているのです。
プログラミングを学ぶ重要性について、アイロボット社の「Root」発表会では、以下のような解説がありました。
かつては英語、これからは英語とプログラミングが世界で活躍するためのスキルに!
プログラミング学習には、以下の3つの意義があります。
- 思考力
- 将来性
- 国際競争力
【1】思考力(考える力)
プログラミングでは、与えられた課題に対して物事を要素分解し、パターン的に認識し、課題を解決していく。目的達成型の思考能力が養われる。
【2】将来性
世界中の労働人口の中で、プログラミングができるのはたった0.5%。非常に貴重な人材になっていくと考えられている。
【3】国際競争力
かつては「英語が話せる」のが国際競争力のスキルとされていた。しかし今後は、英語とおなじくらい、プログラミング言語も必要なスキルとされてくる。
つまり、子どもたちがプログラミングを学ぶことで、世界中の人々とつながり、共創できるようになるのです。
Rootの使い方とできること
まずRootは、「Root」本体と、Rootを動かすための専用アプリ「iRobot Coding」(アイロボットコーディング)の2つで構成されています。
- 【本体】Root 29,800円(税込)
- 【アプリ】iRobot Coding 無償
iRobot Codingは、画面内にもロボットが表示されるので、アプリ単体としても使うことができます。また、スマートフォンやタブレットだけでなく、パソコンのブラウザでも使用できます。
そんなRootとiRobot Codingの組み合わせてできる特徴は、以下のとおり。
お絵描きができます
中央に付属のペンを挿して、絵を描くことができます。また、Root本体にもお絵描きしたり、デコレーションしたりも可能。
音楽を奏でます♪
全8音階と音符の種類を設定することができます。
7色の光を出します
7色の色と、光の量を設定することができます。
壁を上ります
裏にマグネットがついているので、ホワイトボードにくっついて、垂直に移動させることができます。
運転ができます
手持ちのデバイスに合わせてRootを動かしたり回転させたりできます。
ルンバのように動きます
バンパートリガーを利用すれば、 ルンバのように障害物に当たりながら進むこともできます。
Rootの仕組み
Rootの表面と底面の仕組みです。
本体の中央にマーカー挿入口があり、ここにペンを挿すことでRootに絵を描かせることができるのです。また、裏面がマグネットになっているので、黒板やホワイトボードに張り付けて垂直に走らせることもできます。
iRobot Codingは無料、今すぐやってみよう!
次は、Rootを動かすための無料アプリ「iRobot Coding」(アイロボットコーディング)をご紹介します。
使用環境
- iOS(iPhone、iPad)
- Android(スマートフォン、タブレット)
- パソコン(Webブラウザー Chrome、Edge)
- 価格:無料
日本語で開発されたRoot専用アプリ「iRobot Coding」は、3段階のレベルで構成されています。
LEVEL1 グラフィック・ブロック
動きがイラストで描かれたブロックをドラッグ&ドロップをしながら、コーディングの基礎となる論理的スキルを学びます。
LEVEL2 ハイブリッド・ブロック
グラフィック・ブロックとテキストで書かれたコーディングスクリプトを組み合わせて、コーディングの流れを習得していきます。
LEVEL3 フル・テキスト・ブロック
フルテキストコードを使用して、本格的にコーディングコマンドや構文を打ち込みます。
プログラミング言語は「Swift」
Rootで採用されているプログラミング言語は、AppleのmacOSやiOSで利用されている「Swift(スウィフト)」です。
iRobot Codingは、クラウドに保存してシェアできる
「完成したプログラムは、自分で楽しむだけ?」
iRobot Codingは、作ったプログラムを他にユーザーにシェアすることもできます。
自分が書いたプログラムはクラウドに自動保存され、シェアのアイコンをタップすると5桁のパスワードを設定されます。この5桁のパスワードを伝えることで、他人にダウンロードしてもらうことができるのです。
シェア手順
- 画面左上のフォルダアイコンをタップ
- 画面右のクラウドアイコンをタップ
- シェアしたいプロジェクトを選択
- 再びクラウドアイコンをタップ
- 5桁のパスワードが表示されるので、これをコピーして伝えればOK!
また、こんな使い方も可能です。
学校で、Rootを動かすプログラミングを作り、シェア用のパスワードを設定します。帰宅後、自宅の端末にダウンロードし、続きを作ります。そして翌日、学校でそれをダウンロードし、みんなに披露することができるのです。
iRobot Codingは、個人情報を入力するアカウント設定がありません。そのため、個人情報を漏らすことなく、シェアが楽しめます。安心ですね。
キーボードがあった方がいい?
iRobot Codingは3段のレベルがあります。
最後のLEVEL 3に関しては、キーボードがあった方が断然使いやすくなります。パソコンでiRobot Codingを使ったり、タブレットに外付けキーボードを取り付けると良いでしょう。
いずれにしても、プログラミングを学んでいくにあたってキーボードは必要不可欠になってきますので、iRobot Codingでキーボードに慣れていくのはいいですね。
Root、iRobot Coding、関連リンク
- Root 日本語公式サイト
- Root 販売ページ(アイロボット公式オンラインストア)
- AppStore「iRobot Coding」
- Google Play「iRobot Coding」
- iRobot Coding ブラウザ上のアプリ ← Google Chrome、Microsoft Edgeでアクセスしてください
本記事公開時は、まだRootは発売されていません(発売日は2021年2月19日)。
ただ、無料アプリ「iRobot Coding」は先に公開されているので、今すぐ使うことができます。アプリ単体でも画面上でロボットを動かせるので、わが家では早速、6歳の息子と楽しんでいます。
LEVEL1は、ブロックを並べるだけなので、直感的にできます。面白いですよ!