「父親はおやじの会に入るべき?」
「PTAとおやじの会、活動内容内容の違いは?」
お子さんが小学校に入学すると、お父さんは「PTA」と「おやじの会」の両方から声が掛かる場合が多いと思います。でも、初めての場合はどうすれば良いのかわかりませんよね。
僕は小学2年生の息子がいる父親です。1年生の頃はPTA学級代表委員、2年生の現在はPTA副会長を務めさせてもらっています。おやじの会には入っていません。
今回は、PTAとおやじの会の違いと、どんなパパがどっちに入った方がよりイキイキと活躍できるのかを解説します。
PTAとおやじの会の違い
- 女性の割合が高い
- 役員・委員は毎年変わる
- 決まった活動が多い
- 先生・保護者と近い
- 行政との協業もある
- 体力はあまりいらない
- 基本は男性のみ
- 数年間に渡って参加
- 自由度が高い
- 子どもと近い
- 近隣校との協業もある
- 体力が求められがち
PTAとは
PTAの目的
PTAとは「Parent Teacher Asociation」の略語です。PTAの目的は会員である保護者と教職員が、子どもの健全な育成と幸福を目指して、相互に学び合い、その学習に基づいた活動を一緒に進め、よい保護者、よい教職員になるよう努めることにあります。
そして、さらにその成果を、家庭教育や学校教育に役立てるとともに、相互に連携・協働することによって、地域社会の環境づくりや子どもの郊外生活の充実のための活動を活発に進めることにあります。
「PTAのしおり」より引用
発行:世田谷区小学校PTA連合会 / 世田谷区教育委員会
PTAを一言で説明するのは難しいです。各学校、市区町村、都道府県、そして全国にネットワークを持つ一大組織でありながらも、運営方針は各学校に委ねられているため活動が様々だからです。
また、PTAの会員は保護者と教職員です。それに加えて行政との協業もあり、教育委員会や区役所・市役所の役員の方と一緒に子ども達のイベントを主催したり、警察署とも連携し「子ども110番」活動なども行っています。
おやじの会とは
おやじの会とは
東京に於いてのおやじの会の発祥は1986年3月、東京都中野区立中野富士見中学校(現中野区立南中野中学校)が起源と言われる。当時は、いじめ事件で抗議や批判が殺到し、時のPTA会長が「学校は地域の核。学校を守りたい」と、周囲の父親たちに「おやじの会」の立ち上げを呼びかけ、発足した。
PTAが母親を中心とした活動になりがちで、活動時間帯や形態が母親に特化してしまいがちなため、父親が参加しやすい形態として「おやじの会」が存在する。 通常のPTA活動と異なる場合もあるが、PTAとの連携、下部組織として活動している組織もある。地域により活動時間帯が休日中心となる。最近は母子家庭に配慮し、別な名称で活動している団体もある。
Wikipedia「おやじの会」より引用
おやじの会が誕生した1980年代は、専業主婦が主流の時代(1980年頃は、およそ3分の2が専業主婦家庭)。母親が中心だった時代において、「父親も学校に関わろう!」というところで始まったようです。
PTAは保護者と教職員が会員ですが、おやじの会は保護者のみ。また、PTAは大半が加入しますが、おやじの会は学校によりけりですが、20〜70人くらいが多いのではないかと思います。
また「おやじの会」以外の呼称もあり、「お父さんの会」「Farthers」「パパクラブ」などの名前で活動している団代もあります。
以下、オール世田谷おやじの会公式サイトより一部ご紹介。
- 奥沢中学校「おや児の会」
- 京西小学校「パパサポ」
- 九品仏小学校「九品仏小親児の会」
- 烏山小学校「FATHERS烏山」
- 砧小学校「たぬきおやじ~ず」
- 砧南小学校「パパスクラム」
- 祖師谷小学校「103S(トーサンズ)」
- 弦巻中学校「げんこつクラブ」
- 中丸小学校「仲間る会」
- 深沢小学校「カッパの会」
- 松原小学校「松原親児の会」
PTAに向いている男性
PTAに向いている男性は、ずばり学校や保護者と積極的に関わりたい方です。加えて、役職によっては区役所・市役所、町内会、近隣の小学校PTAなど、地域と連携する機会もあります。
保護者、先生、地域と関わり合いながら、子ども達を育んで行きたいお父さんには、PTAはばっちり向いているでしょう!
PTAには多種多様な役割があるので、興味がある委員にぜひ立候補してみてくださいね。
- クラスや学年の交流場をつくる学級委員(学級代表委員)
- 講習会などを企画する文化委員
- PTA活動を会員に伝える広報委員
- お金の管理や決算などを行う会計
- 防犯活動や地域の町内会や警察・消防署などと協業する校外委員
- PTA全体の運営を行う本部役員(会長・副会長)
他にも学校独自のイベントを実施したり、運動会のサポートをしたりなど、様々な委員・係があります。
PTAに向いていない方
逆にPTAに向いていない男性は、女性コミュニティに携わるのが苦手な方です。
人はそれぞれに個性があるのでっで性別で一括りにするのは短絡的ではありますが、PTA役員・委員のほとんどが女性という現実があります。うちの小学校は本年度も昨年度も、男性の役員・委員は5名以下です。役員・委員・係は総勢200名ほどなので、男性率は2〜3%です。おそらく他校も同じような割合なのではないでしょうか(「うちは男女比半々」「男性の方が多い」などのPTAがあれば、ぜひ教えてください)。
PTAは組織です。一人で抱え込まず、メンバーに協力を仰ぎながら進める必要があります。圧倒的に女性が多いコミュニティでの立ち回りがどうしても苦手な男性は、少々苦しいかもしれません。男同士のように共感を軽視したビシッとした言い方をすると角が立ちますし、男性はごく少数派なのでどうしても目立ちます。
すごく不思議なのですが、保育園・幼稚園の送迎ではパパの姿をよく見かけたかと思います。しかしそんなパパ達が、小学校になるとなぜか見かけなくなってしまうのです……。
僕は、小学校に上がった息子の保護者会に参加した際、父親がきているのはクラスで僕一人だけでした。PTAに関わらず、保護者会や授業参観でお父さんの姿はほとんどみかけないのです。パパ達、どこへ行ったの!?
おやじの会に向いている父親
親父の会に向いているのは、スポーツやアウトドアが好きな男性です。
おやじの会の活動は様々ですが、身体を使った活動が多いです。野球、サッカー、ドッジボールなど子ども達にスポーツの指導をしたり、キャンプや川下りといったアウトドアイベントを開催したりしています。
また、学校の先生から力仕事を頼まれることも多い印象です。学校内で行われるイベント(学芸会や展覧会など)の設営も手伝っています。脚立に登ったり、重量物を運んだりするのに、女性が中心のPTAには頼みづらいですもんね。
おやじの会に向いていない方
向いていないのはスポーツやアウトドアが苦手な方です。
インドア派の方は、ちょっとキツイかと思います。
もちろん「苦手でも大歓迎」と言ってくれるとは思いますが、活動内容はどうしても身体を使う機会が主になります。もしかしたら、最近は「プログラミングを教えるよ」「一緒にゲームを作ろう」などのITスキルを活かした活動もあるかもしれません。学校によりけりなので、迷う方は質問してみると良いでしょう。
父親はPTAとおやじの会、どっちにも参加している方もいる
言いたいことやお伝えしたいことはもっとあるのですが、長々と書くとより伝わりづらくなるので、ここらで切り上げます。
今回は「PTAとおやじの会、どっちに入った方がいいの?」というテーマでお届けしました。あなたはどちらに興味が湧きましたか?
ちなみに、どちらか一方ではなく、両方に参加している男性もいらっしゃいます。そこまで熱心に関われば、学校の先生方、児童たち、保護者の方々など、相当広いお付き合いができそうですね。なかなか真似はできませんが。
最後に、僕自身の想いを少しお伝えします。
わが家の息子は一人っ子。親として、子どもの成長に関われるのは一度きりです。今は今しかできない子育てにしっかり関わりたいと思っています。
子育ては、関われば関わるほど、わが子のことが愛おしくなります。子どもが成長したあと、老後は夫婦で「あの頃は最高に楽しかったね」と話したいです。
PTAってめんどくさいなぁ……と敬遠する方もいると思いますが、「こんなに関わらせてくれてありがとう!」というのが僕の想いです。
世間では「PTA不要」「専業主婦 vs ワーママ」など対立を煽るメディアも多いですが、実際にPTA活動に参加してみたら結構楽しかったです。参加するメリットはたくさん! そんな話は、また別の機会にお届けします。