最高の邦画に出会いました! 子育て中のママにフォーカスを当てた、「ママをやめてもいいですか!?」というドキュメンタリー映画です。
僕は滅多なことでは泣かないのですが、本作のある場面で目頭が熱くなり、涙をとめどなく溢れさせてしまいました。ごく普通に、平穏に暮らしているように見えるご家族が、そんな問題を抱えていたなんて……。
泣けるドキュメンタリーと聞くと、「重苦しい映画じゃないの? 俺、そういうの苦手だな」と思う方もいると思います。実は、僕も観る前はそう思っていました。でも実際は、明るく、テンポよく、物語は展開します。テーマソングもポップだしね。
そんな中に、ハッ! と気づかされることが多々あるのです。
親って、そういうことだったんだ。
子どもは、そんな気持ちだったんだ……と。
今回は、映画「ママをやめてもいいですか!?」のレビューをお届けします。
目次
映画「ママをやめてもいいですか!?」とは
映画『ママをやめてもいいですか!?』は、ワンオペ育児や産後うつ、虐待など、子どもにまつわる大きな社会問題を背景に、すべてのママへ「感謝」と「元気」、そして「希望」を届けたい、そして「ママが笑顔で子育てができる社会を創るきっかけにしていきたい!」 そんな思いから、映画『うまれる』シリーズを生み出した監督とメインスタッフが再集結して作り上げた、ママを応援する、“笑い”と“感動”、そして共感度2000%のドキュメンタリー映画。
(プレスリリースより)
企画・撮影・監督:豪田トモ
ナレーション:大泉洋
映画「ママをやめてもいいですか!?」公式サイト
夫婦で映画をみて、感想を話し合いました
僕は、映画「ママをやめてもいいですか!?」を夫婦で観ました。観たあとに感想を話し合ったので、まずはその様子をお届けします。
パパ(僕)の感想を改めて
奥さんが妊娠し、出産予定日が近づいてくると、産婦人科などで「ママパパ教室」みたいなのに参加すると思います。そういうタイミングで、映画「ママをやめてもいいですか!?」をぜひ観てもらいたいな、と僕は思いました。
おむつ替えや沐浴などの育児テクニックを学ぶのは、もちろん大切なことです。それに加えて本作を観ることで、夫婦関係がどう変化して行くのか、ママやパパはどんな悩みを抱えがちなのか、そういう内面的な部分も知ることができます。心づもりに大いに役立つでしょう。
また、子育てにはステージがあります。子どもの成長に応じて、やることや悩みも変化してくるので、そのときに改めて、映画「ママをやめてもいいですか!?」を見直すのも良さそうです。きっと観るたびに「気づき」がもらえると思います。
つまり、映画「ママをやめてもいいですか!?」は、ママとパパのバイブルである、と言えるでしょう。
とても、とても、素晴らしい作品でした。
企画・撮影も手掛けられた豪田トモ監督には、心よりリスペクトです!
▼参考:公式プレスリリース
映画「うまれる」のスタッフが再集結! テーマは「ママの子育て」
映画『ママをやめてもいいですか!?』は、すべてのママへ「感謝」と「元気」、そして「希望」を届けたい。そして「ママが笑顔で子育てができる社会を創るきっかけにしていきたい」。
そんな想いから、大ヒットドキュメンタリー映画「うまれる」シリーズを生み出した監督とメインスタッフが再集結。映像作品としてあまり語られる事のなかった「ママの子育て」にスポットをあて、“産後うつ”や“孤独な子育て”、“夫婦のすれ違い”など、命を生み育むことの難しさや苦悩、そして、その喜びと偉大さをありのままにお伝えします。
元気で愛らしい子供たちに手をたたいて笑って、自分と重ね合わせて思わず頷き、最後はあたたかい涙に包まれる。そんな共感と、感動に満ちたドキュメンタリー映画。たくさんの笑いと感動の親子の物語を交え、エンターテイメントに仕上げた本作は、観る人が温かい涙と笑顔ともに、早くおうちに帰って子どもを抱きしめたくなる、そんな内容になっています。
『ママをやめてもいいですか!?』と思ったことがあるママは、なんと約8割
企画・制作にあたり、実際に産後うつ・子育てうつを経験した50人以上のママたちに、メールや面会を通じて、徹底的に取材。
また、同時に約400名のママに向けて、『ママをやめてもいいですか!?』と思ったことがあるかどうか、一問一答のアンケートを実施したところ、約8割のママが「毎日のようにある」「たまにある」「前に思ったことがある」と回答したのです。
楽しくて幸せなはず、と思われる育児。ただ、同時に「大切で愛おしい、だからこそたまに辛くなる」「一人になりたくなることもある」というのもママの本音。
『ママをやめてもいいですか!?』と思うことは、決して、稀有な話ではないのです。一見ママの子育ては、映画にするほどでもないありきたりな日常に見えるかもしれません。しかし、そこにはかけがえのない数々の感動と奇跡があり、同時に誰もが通じ合える、確かな共感に満ち溢れていました。
ストーリー
命を育むこと、子どもを育てること、ともに生きること…。
人知れず子育てに悩み、つまずきながらも、育児に奮闘し、子どもを愛しぬく、さまざまなママたちの物語を収録。
子育てに正面から向き合い、その楽しさ、偉大さ、大変さ、苦しさ、すべてをひっくるめて、笑って泣いて共感して、前へ進んでいこう!という、ママが主役のママのための映画です。
ときには、パパにもカメラを向け、すれ違う夫婦のコミュニケーションも追いかけてきました。実は、パパも産後うつになる確率はママと同じくらいの割合であるのです。
子どもたちの笑わざるを得ない突拍子もない言動や、産婦人科医や助産師の解説も交えながらお届けします。
登場人物 エピソード
5 歳・6 歳・7 歳の 3 人の年子たちとの笑いの 絶えないハチャメチャな子育てをする爆裂ママ。実は“子育てうつ”で苦しみ続けていた。
産後うつを経験したママが新たな命を身ごもり、不安と苦悩を抱えながらも、すれ違いばかりだったパートナーと理解しあいながら出産を迎える。
高校生の時に母親が蒸発。愛された記憶がなく、子供たちに愛情をどう伝えればよいか悩むママが、10 年ぶりに子どもたちを抱きしめようと決意するが。
妹が5ヶ月の息子を遺して自ら命をたってしまった兄が、“産後うつ”の怖さについて警鐘を鳴らす。
とびきり明るく娘を愛するママ。実は3歳の時に子育ての辛さから母親が自殺。子どもを育てることで、自身の心を癒そうとする。
豪田トモ 監督プロフィール
1973年、東京都多摩市出身。中央大学法学部卒。
6年間の会社員生活の後、映画監督になるという夢を叶えるべく、29歳でカナダ・バンクーバーへ渡り、4年間、映画製作の修行をする。帰国後はテレビのドキュメンタリーや PV 映像などを制作。2010年に公開したドキュメンタリー映画「うまれる」(ナレーション:つるの剛士)で監督デビュー。2014年には「ずっと、いっしょ。」(ナレーション:樹木希林)を公開。累計90万人以上を動員した。
著書に「うまれる かけがえのない、あなたへ」(PHP研究所)、「えらんでうまれてきたよ」(二見書房)、小説「オネエ産婦人科」(サンマーク出版)がある。妻は、プロデューサーとして共に映画を製作する牛山朋子。一児(小3娘)の父。仕事は全力かつストイックにと言いつつ家族第一主義。 テーマは命と家族。作品作りのモットーは重いテーマも軽やかに☆
■会社概要
社名:株式会社インディゴ・フィルムズ
代表者:豪田トモ
ナレーション 大泉 洋さんのコメント
「映画を観たとき、一人の父親としてとても感動し、お母さんと子どもの不器用な心の交流に、涙しました。
本当にお母さんたちは頑張っている!
愛情はどんなことがあっても伝わるはず。
完璧なお母さんになる必要はないし、少しでも負担を軽減して、 楽しい子育てができるように願うばかりです」
【新型コロナウイルス対策】映画館・オンライン同時上映、日本映画史上初!
株式会社インディゴ・フィルムズ(東京都世田谷区/代表:豪田トモ)は、新型コロナウィルスの感染予防、拡散防止の一貫として、映画館での上映開始と同時に、インターネットを利用したオンライン上映を行うことを封切り直前に公表しました。
映画館とオンラインでの上映を同時に開始するのは、日本の映画史上、本作品が初めて。今回の国のコロナ対策の方針を受けて急遽、映画館側と協議し、外出を自粛せざるを得ない方たちにも映画を楽しんでもらおうと、約2週間の限定配信を決定しました。主な視聴対象となる子育て世代であるママたちに配慮し、オンライン上映では、1回の購入につき、3日間、パソコンやスマホ、タブレット等、複数のデバイスで視聴することを可能にします。
なお、映画館は、感染予防のため一定期間休館され、公開日が延期される可能性ありますが、オンラインでの上映は、実施いたします。
詳しくは、公式サイトをご確認ください。
公式サイト・YouTubeチャンネルにも、子育てのヒントが沢山!
映画の最初の方に出てきて「ミルクピッチャー理論」
大きなミルクピッチャーはお母さん、小さなマグカップは赤ちゃん。お母さんは空っぽであっても、子どもに頑張ってミルク(愛情)を注がないといけない。そんなとき、パパや周りの人はどうすればいい? みんなでママのピッチャーにミルクを注いであげれば良いんです。
とてもわかりやすく、優しい考え方が、素敵です!
YouTubeチャンネルでは、この他にも様々な子育てのコツや、監督の豪田トモさんとナレーションを担当した大泉洋との対談などが沢山公開されています。ぜひ、チャンネル登録してチェックしてみてください。
また、公式サイトでは、子育てあるあるをまとめた「ママーフィーの法則」などの記事も公開されています。僕が気になったのをいくつかご紹介。
- 口に入れて欲しくないものに限って、子どもは口に入れる。
- 隠れているつもりの子供からは、必ず声が漏れている。場合によってはおしっこも漏れている。
- 「大変なのは今だけよ」と先輩ママに何度か言われたけれど、「今」がいっこうに終わらない。
- 「もういらないかな?」と思って捨てたおもちゃは、大抵、翌日に「どこにいった?」と子どもに聞かれる。
- 保育園からの「熱出ました」コールは、大抵、オフィスに着いた5分後にかかってくる。
他にも沢山あるのですが、パパにとって最も大事なのはこれかも!
「夫の暴言は、許しはするが、忘れない」
忘れない……(怖)
はい、頑張ります!!!
それでは、レビューと紹介は以上です。
繰り返しになりますが、本当に素晴らしい作品です。子育てに関わる方は、ぜひご覧くださいね。
産後のママは、赤ちゃんを死なせないようにと毎日、戦闘態勢。だけど、【ママは兵士じゃない】よね。戦わなくていいように、周りが包んであげないと。
— 豪田トモ(映画『ママをやめてもいいですか!?』監督・父) (@godatomo1) February 25, 2020