子供のわがままに、ほとほと困り果てることってありますよね。
そのこだわりは異常なんじゃないか!? と、不安になることも。たとえば、たとえば、こんな場面です……。
言うことをきいてくれなくて、ストレスマックス!
- 朝、「着替えたくない」と言うことを聞かない
- うんちをしたのにオムツ(パンツ)を替えないと断固拒否
- 食卓で「食べたくない」とわがままを言う
- 公園で「もっと遊びたい」と帰りたがらない
- スーパーで「お菓子・ジュースが欲しい」と駄々をこねる
- テレビCMに出てきたオモチャを「買って欲しい」とねだる
でも、「〇〇ちゃん、それはダメだよ〜」「はい、お父さん」など聞き分けが良すぎると、それはそれで不安になるので、適度に自己主張してくれる方が健全といえば健全です。
ただ、あまりにも言うことを聞いてくれないと、親としてもストレスマックスでイライラして来ますよね。
わが家の息子は、只今3歳2ヶ月。子育てを通じて、子供のわがまま・イヤイヤ問題を解決するコツを見出しました。今回はその方法をお伝えします。
【基本】まずは共感。「いいね」ボタンをそっと押し
息子「こっちゃん、アイス欲しい!」
パパ「ダメ!」
公園のセブンティーンアイスの自動販売機の前で、こんな会話がエンドレスで繰り返されそうになったその時、ふと「あれ……。よく見たらこのソーダフロートってアイス、めちゃくちゃ美味そうじゃない?」と、僕は自販を見つめながらつぶやいてみたのです。すると息子の鼓太郎は「おいしいんだよっ!」と、めっちゃ笑顔に。
パパ「パパがこれ買う〜」
息子「ダメー、こっちゃんも!」
結果的に、ふたりでアイスを買って食べるということになってしまったのですが、このとき共感って大切なんじゃないかと気づきました。
それ以来、息子がわがままを言ったときに叱るのではなく、
「なにこれ、めっちゃ良いやん!」とか、
「こっちゃんが見つけたん?」とか、
「パパも、これ欲しい!」とか、
まずは共感を示すことにしました。
これは、SNSの「いいね」と同じ感覚です。
Facebookのいいね。
Instageramのいいね。
Twitterのいいね。
LINEのいいね。
そう。子供の発言を、SNSに投稿する自己主張(アピール)のようなものだと捉えて、僕は「ふむふむ……。おっ、いいね!」と反応したのです。
【応用】せっかく作った料理を、食べてくれないとき
次は共感の応用編をお伝えします。場面は夕食時の食卓です。
ママ「食べなさい!」
息子「ヤダ!」
これは絶叫パターンに突入するなと思い、僕はこう声を上げました。
パパ「パパもいらなーい」
息子はハッと反応して、ニヤリとしています。
パパ「こっちゃん、どれが食べたくないの?」
息子「えっ? 野菜〜」
パパ「パパも野菜食べたくない〜。良いよね?」
息子「うん、良いよ!」
息子は満足した顔をしています。でも、ママを見ると怒っていました。「なんでアンタがそんなこと言うんだよ!」と、言い出しそうな表情です。そこで僕はすかさず……
パパ「ママ、野菜を食べなかったらどうなるの?」
ママ「悲しい」
パパ「なんで悲しいの?」
ママ「チカラがでなくて弱くなっちゃうの」
パパ「じゃぁ、もし野菜食べたら?」
ママ「嬉しい!」
パパ「なんで嬉しいの?」
ママ「元気になるから!」
僕は息子に、驚いた表情をして見せました。
パパ「な、な、なんだってー! 野菜を食べなかったら元気がなくなって、食べたら強くなるんだって!」
息子「ママーっ! 野菜食べたら強くなるの?」
ママ「めっちゃ強くなるよ〜!」
息子は、大きな口を開けて、バクバク野菜を食べ始めたのです。
パパ「よし、鼓太郎。パパの手にアンパンチしてみて」
息子「あーん、パンチ!」
パパ「うぉっ……めっちゃ強くなってる」
【番外編】子供と女性、実は扱い方が似ている
実はこれ、女性と話す時や、口説く時とそっくりなのです。
たとえば女性に「わたし髪型をショートにしようかなぁ〜」と言われたとします。そのとき男性は、「どっちでも良いよ」「自分が好きな方を選べば良いんじゃない」なんて答えたら、そこで試合終了です。
まずすべきなのは、共感ですよね。
ショートが良いか、ロングが良いか、判断はさておき、「いいね! 髪型変えるんだ」と、口火を切るのは共感からです。その上で、髪を切った方が良いか、それとも切らない方が良いか、どうすべきかを検討すれば良いのです。
ヘアスタイルも、
野菜も、
アイスも、
まずは共感から、同じステージに上がることが大切です。
子供と女性が同じって男女差別じゃないの? と思われそうですが、そもそも男性は共感の習慣があまりないので、「子育てはまず、いいね!」戦法に気づきにくいのではないかと思い、わかりやすく伝えるために書きました。
子供のわがまま・イヤイヤは、何かしらの意味があるのです。きっと何かを伝えたいのです。本当は野菜が嫌いなのではなく、単に構って欲しいだけかもしれません。ですので、子供がわがまま・イヤイヤを発動したら、SNSの「いいね」を思い出して、子供の心にある「いいね」ボタンをそっと押してみてください。
フッと空気が変わりますよ。(もちろん完璧ではありませんが)