閉じた傘が、自転車の前輪に挟まり転倒。そのとき抱っこ紐で前抱っこしていた幼児(1歳)が亡くなる、という痛ましい事故が起きました。
育児中の方にとって他人事ではない話題ですので、ご紹介いたします。
母親が抱っこ紐で走行中、自転車が転倒して1歳男児が死亡する事故
ニュースは、以下のとおり。
平日、雨の日の朝におきましした。
”午前8時25分ごろ、横浜市都筑区の車道で、近くに住む保育士の女性(38)が1歳の次男を抱っこひもを使って抱きかかえながら自転車で走っていたところ、バランスを崩して転倒しました。転倒した際、次男は頭を強く打ち、意識不明の状態で病院に運ばれましたが、死亡しました。
警察によりますと、女性は次男を保育園に預けに行く途中で、「運転中にハンドルが利かなくなった」と説明しているということです。
女性は左手に閉じた傘を持っていたということで、警察は、傘が自転車の前輪に挟まり、ハンドルが利かなくなってバランスを崩した可能性があるとみて事故原因を調べています。”
自転車転倒 1歳男児死亡、母親が“抱っこ”して走行中 TBS NEWS
(【追記】記事公開終了しました)
他のニュース記事によると、乗っていたのは電動自転車。
ハンドル部分に設置したチャイルドシートには、長男(2歳)もいたとのこと。長男には怪我はなかったそうです。
自転車運転中、傘はさしていなくても持っているだけで危険
母親は保育士ということです。わが子を別の保育園に預けて、その後、ご自身が勤める保育所へ出勤するところだったのでしょうか。
子育て中の方にとっては、まったく他人事と思えない事故です。
傘さし運転はしていませんでしたが、持っていた閉じた傘が自転車の前輪に刺さった(スポークに挟まった)と、警察は見立てています。自転車はコントロールを失い、転倒しました。
お子さんを亡くしてしまった女性の心中を思うと、とても辛いです。
子どもの足やスカートが、後輪のスポークに巻き込まれる事故も
別の事例ですが、後部座席に乗せていた子どもの足が後輪のスポークに挟まり、足を怪我をする事故もありました。また、スカートやコートなどの衣服が巻き込まれることもありました。
最近のチャイルドシートは「足置き」があったり、自転車自体にチャイルドガードを取り付けていたりするので、こうした事故は減っていると思われますが、子どもの足や衣服が後輪に巻き込まれる危険性も知っておきましょう。
自転車は、車やバイクとの接触事故ではなく、単独で転倒するだけでも命を落とす危険性があります。雨の日の保育園の送り迎えなどは大変ですが、今一度、注意を心がけましょう。
【追記】母親が過失致死の疑いで書類送検
事故からおよそ2か月後、「1歳のわが子を亡くした母親が、死亡させた疑いで書類送検された」と朝日新聞が報じました。
わが子を亡くした上に、母親に過失があるとして書類送検。あまりにも痛ましい事故となりました。
神奈川県警警都筑署によると、母親は7月5日午前8時25分ごろ、同区の市道で、次男を抱っこひもで前に抱え、左手首に傘を提げた状態で電動自転車を運転。過失によって転倒して次男の頭を強く打ち付け、死亡させた疑いがある。雨が降っていて母親はかっぱを着ていたが、提げていた傘が自転車のフレームと前輪の泥よけの間に挟まったことで、ハンドルが動かなくなり、転倒につながったと署はみている。
母親は前部の幼児用座席に事故当時2歳だった長男を乗せ、次男とともに保育園に送り届ける途中だった。ヘルメットをかぶっていた長男にけがはなかった。自転車は前後に幼児用座席が取り付けられ、幼児2人を乗せる安全基準を満たしていたが、後部席には荷物を置いていたという。
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