遂に来たか……この日が。
6歳の息子から、いつも使っているスマホアプリで「課金して欲しい」と懇願されました。
子どもの「いますぐ欲しい!」のパワーはすごいですね。
うぅ……困った。
僕は、子どもにアプリの課金を経験させたく無かったので、とても悩みました。
何もお金を使いたくない訳ではありません。有料アプリを購入してから与えたり、月額料金を支払ってRPGゲームをプログラミングする「HackforPlay」というサービスにも加入しています。
僕が嫌なのは、お金を払うことによって「ガチャを回したり」「アイテムを購入したり」「キャラを強化したり」することを、当たり前にして欲しく無いのです。
さぁ、どうする!
ゲームアプリに課金する?しない? 選択肢から考える
ここで取れる選択肢は、大きく2つです。
課金するか、
課金しないか。
もう一歩踏み込んで、その中身を考えてみます。
アプリに課金しない
課金しない場合
- 断固拒否! 絶対ダメ
- 子どもを説得する
- しばらく様子を見る
課金しないと決めた場合、親がとる行動はこの3択かと思います。
1の断固拒否に関しては、僕はあまりしたくありません。なぜなら、息子も自分なりに考えて、パパにお願いしたと思うのです。だから、まずは息子の気持ちに共感しようと思いました。
息子は嬉しそうに話してくれました。「絶対に欲しい」と付け加えながら。でも残念ながら、パパの気持ちは「課金しない」なんだよね。
次に僕は、2の説得をしました。
息子は「どうやって払うの? iPhoneにお金をいれるの?」と聞かれました。
かわいい!!
クレジットカードについて説明するのはややこしいので、ここはちょっと簡略化して「後から『お金を払ってね』って書いた紙が届くんだよ」と、説明しました。
でも、それでも「買って欲しい」を連呼。うーん、弱ったなぁ。
そして、次に選択肢3へ。
僕は、その欲求とスマホ本体から物理的に距離を置かせることにしました。
しかし翌朝、まだベッドで寝ている息子は、まだ目をつぶったまま開口一番、「あのキャラクターが欲しい。お金払って欲しい」……と。
その想いは、相当強そうです。
アプリに課金する
課金する場合
-
- 仕方がない、今回だけ……
- 課題を出す
課金する場合、「今回だけね」などと言いながら仕方なく許可すると、きっとまた同様のことが訪れるでしょう。「欲しい!」と言いまくればパパは課金してくれるはずだ、と。
そうなっては毎回困ってしまうので、僕は課題を出すことにしました。
そう説明し、その日の朝は保育園へ。
そして夕方。保育園にお迎えに行った帰り道、「今日、こっちゃんごはん作るからね!」と、すごく張り切っていました。
えっ、今夜なの!?
と思いましたが、息子は張り切っているので、早速夕食を作ってもらうことにしたのです。
子どもがお手伝いをしている間に、パパが仕事でお金を稼ぐ作戦
この日に限って、ちょうど食材がほぼ切れかかっている状況。
うーん、どうしようかな。
ちょうど庭に植えていた茄子が1つだけ実っていたので、それを収穫し、茄子料理をすることにしました。冷蔵庫に残っていた鶏胸肉も加えて。
茄子の皮を少しむいて、そして包丁でカットです。
ここでレシピは省きますが、まずは下準備をしました。
具材を焼いて、味付けをしながら炒めて……
完成!!
おいしそうな「茄子と鶏胸肉の炒めもの」ができました。
偶然にも、このタイミングでママが仕事から帰ってきたので、家族3人揃って夕食です。初夏らしいさっぱりとした仕上がりで、とても良い夕食となりました。
ママが「めちゃくちゃおいしい!」と大絶賛してくれたので、息子も誇らしげです。
ありがとう、ごちそうさま!!
ところで、本来はこの間に僕が仕事をするはずになっていたのですが、さすがに包丁や火を使っている間に放置はできないので、結局つきっきりに。
夕食後、少しだけパソコンで仕事をする振りをしました。
ということで、食後に約束の課金を。
左が課金前。
右が課金後。
画面上部にキャラクターが追加されました。
嬉しそうです!
ゲームと言っても、実はこれ「子どもの歯みがき支援アプリ」です。歯をしっかりと磨くことで、次々に現れるモンスターを倒したり、キャラクターのレベルアップをすることができます。
このアプリは冒頭で書いたガチャ系ではなく、育児・子育てに役立つ優良アプリ。アプリ開発・提供は、「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げ幼児教育などを行う株式会社LITALICO(りたりこ)さん。この「はみがき勇者」は素晴らしいアプリなので、むしろ「これまで無料で散々遊ばせてくれてありがとう」というのが僕の本音です。
息子に課金慣れして欲しくなかったので、ちょっと勿体ぶりました。
これにて、息子の初の課金騒動は終了!
皆さんのご家庭では、お子さんから「課金して欲しい」と熱望されたとき、どう対処されていますか? よかったら本記事のコメント欄や、Twitter (@papayaru)、Facebookページ「パパやる」などで教えてください。
子どもにさせてはいけない、課金ゲームアプリ
最後に、ゲームアプリの課金に関してひとこと。
以下、僕の考えです。
もし、ゲームアプリ開発者さんなどが読まれて、気を悪くしたらすいません。先に謝っておきます。
スマホのゲームランキングを見ると、いつも上位にいるのは無料ゲームですよね。無料なのでミニゲームという訳ではなく、大手企業が作った本格的なゲームです。
「こんなに凄いゲームが、なぜ無料でできるのか?」
ビジネスモデルを考えればすぐにわかるのですが、課金させるためです。
課金させるためには?
- ぎりぎりクリアできる難易度を常に設定
- 幸福感・達成感を繰り返させる
- サービスから離れられなくする
つまり、課金ゲームは「依存症ビジネス」なのです。
専門用語で言うと、行動嗜癖(こうどうしへき)。行動嗜癖とは、「嗜癖の一形態であり、当人の身体的、精神的、社会的、金銭的な幸福に対してネガティブな結果を招くにも関わらず、報酬刺激をもたらす非薬物関連行動へ強迫的に従事している状態」(Wikipediaより引用)。
とにかく、やらずにはいられない〜!! という状態です。
これは大人であっても、自制するのは困難です。そんな行動嗜癖の罠が仕掛けられた課金ゲームを幼児にさせると、あっという間に虜になってしまいます。
これには要注意です。
課金ゲームについては、また別の記事で書きたいと思います。
「ゲーム = 悪」という訳ではありません。大事なのは、子どもにさせて良いゲームと、させてはいけないゲームを見極めることです。
そもそも、スマホを触らせなきゃ良いんじゃないの? とも思いますが、今の時代はなかなか難しいですよね。たいていの親は、子どもの前で毎日スマホを触っているのですから、興味を持って当然です。
今回は、以上です。
僕自身、課金ゲーム問題に関して、まだ解答を見出した訳ではありません。遂にやってきた新たな局面なのですから。