中学受験前、6年生3学期(1月)に小学校を休ませる家庭の割合【東京都世田谷区周辺事情】

昨今、中学受験が加熱していて、当事者ではなくてもニュースや中学受験をテーマにした漫画やドラマなどで「中学受験をするご家庭が増えているんだな」と、なんとなく感じている方は多いかと思います。

実際、首都圏では2023年に私立・国立中学受験数が過去最高を突破しました。小学生のおよそ17%が受験していると言われています(参考:首都圏模試センター)。

ただ、中学受験率は地域でばらつきがあり、東京の中でも区によって大きな差があります。

わが家にはひとり息子がおり、2023年度現在は東京都世田谷区の某公立小学校に通っています。そんな中でみえてきた、近隣の小学6年生3学期の過ごし方についてお伝えします。本記事は、統計を取ったわけではなく、あくまで自分たちの経験や肌感覚に基づく内容となりますので、ご了承ください。

【世田谷区】小学6年生の5〜6割が、3学期最初から学校を休む

息子が通っている世田谷区の公立小学校では、6年生は3学期の最初から、ちょうど半数がずっと休んでいるとのことでした。また、区内の他の小学校の6年生や保護者さん数名に訊ねてみると、同様に5割〜6割が欠席しているとのこと。

冬休みが明け、1月から2月の受験が終わるまではずっと欠席しています。おそらく受験1週間前から直前にかけては、さらに欠席人数が増えていると思います。

ちなみに、中学受験率は6〜7割だと言われています。ただし全員が私立・国立へ進学するわけでなく、希望校へ合格できなかったなどで、地元の公立へ通う子もかなりいます(聞くところによると、中学受験をしても半分以上は公立中学校へ行っている……らしい。これについてはお住まい地域の公立小学校・中学校ウェブサイトで児童・生徒数をみればある程度調べられると思います)。

【目黒区】小学6年生の6割が学校を休む

わが家は世田谷区と目黒区の区境にあるので、習い事などで目黒区の方ともしばしば交流があります。

聞いてみると「6年生は、3学期に入ると6割くらい休んでるんじゃないかなぁ」とのこと。

目黒区は世田谷区よりもさらに地価が高い地域なのでお金持ちが多かったり、中目黒駅や目黒駅周辺に中学受験のための有名塾があったりするので、中学受験がより一般的なのかもしれません。

【港区】8〜9割が中学受験、3学期はクラスのほとんどが休む

目黒区のお隣が港区で、港区の方とも交流があるので聞いてみると、中学受験率は段違いでした。息子と同世代の低・中学年の保護者さんによると「公立小学校に通っている児童の8〜9割が中学受験をしているのではないか」ということです。

小学校も3学期に入ると受験が終わるまで休む子が多いのですが、クラスのほとんどが連日欠席状態。

ちなみに、港区は中学受験率が非常に高いので、難関校を目指す中学受験塾「SAPIXサピックス」へは小学1年生、もしくは2年生からでないと人数枠が無くなり入塾できないそうです。そのため、どうしてもSAPIXに入れたい親御さんは、電車で20〜30分かけて遠方のSAPIXへ入塾させるそうです。

東京の中でも、より都心に近づくにつれて中学受験率は上がる

記事冒頭で、首都圏の私立・国立中学受験率はおよそ17%とお伝えしました。しかし、世田谷区や目黒区では6〜7割が受験、港区は8〜9割が受験しているようです。

つまり、同じ首都圏であっても地域差はかなり大きく、東京都心部でもいわゆる超お金持ちエリアの中学受験率は非常に高いです。

ドラマ化された人気マンガ『二月の勝者』では、「父親の経済力と母親の狂気」「中学受験は課金ゲームです」などのキャッチフレーズが並び、平凡は家庭では踏み入れることができない世界と言えそうです。

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小学6年生の3学期(1月)を欠席させる理由

世田谷区や目黒区で生まれ育った親御さんに聞いてみると、「昔から中学受験をする子は多かったけど、今のように3学期に毎日休むなんてことはなかった。せめて1週間前とか、前日とか、そんな感じだったけどなぁ……」とのこと。

つまり、「中学受験前に小学校を休ませる」というのは最近の傾向だと言えそうです。

ではなぜ、休ませるのか。それには大きく3つの理由があると言われています。

 

(1)インフルエンザやコロナウイルスなどの感染症予防

最も大きな理由は、感染症予防。

1月はインフルエンザが非常に流行します。世田谷区では「すぐーる」というアプリを使って、学校からお知らせが届くのですが、2024年1月はノンストップで学級閉鎖のお知らせが届きました。

コロナ禍を経験し、感染症予防に関してはみんなが敏感になりましたよね。中学受験は何年もかけて頑張ってきて集大成ですので、ここで病気になるわけにはいきません。この大きなリスクを回避するためにも、しばらく学校を休ませるという訳です。

 

(2)受験勉強に集中するため

もうひとつの理由が、受験勉強だけに専念するためです。小学校では受験に関係の無い、体育、道徳、家庭、保健などの教科があります。こうした時間を惜しみ、受験科目の勉強だけに専念するために学校を休みます。

 

(3)他の子との関わりで、心が乱されないようにするため

学校では、同級生同士で比較をしがちです。

そうした比較の中で、友人からの何気ない一言や悪意のある言葉などで、心が乱されてしまう可能性があります。

モチベーションが下がったり、自信を失ったりしないよう、学校を休ませるご家庭もあると聞きます。

兄弟姉妹を休ませたり、親も在宅ワークに切り替えたりする家庭も

噂話程度でお伝えしますが、中学受験を受ける本人だけでなく、家族一丸となって上記に取り組むご家庭もあるそうです。

たとえば、兄弟・姉妹も「家庭の事情」で学校をしばらく休ませたり、親もできる限りリモートワークに切り替えて在宅で仕事ができるようにするとのこと。これは主に、上記(1)の感染症対策です。

「やれることは全部やる」

そうした気概からの取り組みでしょう。

ただ、受験に挑む子どもとしてはプレッシャーも大きいだろうな……と思うのですが、家族からのプレッシャー対策はどうしているのでしょうね。気になるところです。

小学校をないがしろにしている訳ではなく、親は卒業式に向けて熱心!

今回お伝えするのは以上です。

ここまでを聞くと「小学校に思い入れが無いのか!」と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。わが家の息子が通う世田谷区の公立小学校では、PTAや地域主催のイベントも盛んですし、小学6年生の卒対(卒業対策委員会)の親御さんも熱心です。

小学校ですごした6年間も大切に考え、よい思い出作りのために大勢の親御さんは頑張っています。

総括すると小学生の親というのは、なかなかに忙しい! 学校、習い事、塾、PTA、卒対……。親としては、時間的な余裕もかなり必要ですね。

パパ
僕は周囲に翻弄されず、できればのんびり子育てしたいなと考えています

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