ドパガキとは? 子どもがショート動画やスマホをやめられない理由

最近、「ドパガキ」という言葉をSNSでよく見かけます。

ドーパミンガキを組み合わせたネットスラングです。子どもを見下したり、笑ったりする言葉ですので、現実の場で子どもに向けて使いたい言葉ではありません。

ただ、この言葉が生まれた背景を知るとドキッとしました。短くて強い刺激を繰り返し求める状態については、親として笑って済ませることはできません。

今回は、この問題について動画で詳しく話しました。

パパやるチャンネルYouTube「パパやるチャンネル」では、小学生の息子を育てる父親が、子育ての中で感じた悩み・気づき・本音を話しています。学校生活、友達関係、PTA・保護者活動、ゲームやスマホとの付き合い方、親子の距離感など。

ドパガキとは

パソコンでゲームをしながら、隣にタブレットをおいて動画を見ている男の子のイラスト

ドパガキは、医学的な診断名ではありません。

一般的には、ショート動画やゲーム、SNSなどの刺激を繰り返し求め、次のような状態にある子どもを揶揄する言葉として使われています。

ドパガキの特徴

  • 少し退屈すると、すぐスマホを見る
  • ショート動画を自分でやめられない
  • ゲームをしながら別の動画も流す
  • 宿題や睡眠よりスマホを優先する
  • より強い刺激や反応を求める

ただし、ショート動画を見たり、ゲームを楽しんだりしている子どもが、すべて問題というわけではありません。

大切なのは、楽しんでいるかどうかではなく、自分で制御できているかどうかです。

自分で始めて、決めた時間に自分でやめられる。
宿題や明日の準備など、ほかにやるべきことがあれば、そちらを優先できる。

それなら、大きな問題ではありません。

でも、やめようと思っているのにやめられず、宿題や睡眠よりも優先したり、スマホがないと落ち着かない状態にあるなら、単に「動画が好き」「ゲームが好き」で片付けられないと思います。

「ドーパミン=悪」ではない

頑張って難しい算数の問題を解いて笑顔の女の子のイラスト

脳内物質のドーパミンは、よく「気持ちよくなる物質」と説明されます。

しかし、単純な快楽物質ではありません。「もっとやりたい」「次も見たい」という意欲や、次の刺激への期待にも関わっています。

たとえば、難しい算数の問題が解けたとき。
何度練習してもできなかった鉄棒の逆上がりが、ついにできたとき。
ピアノで弾けなかった曲を、最後まで弾けるようになったとき。

こうした努力の先にある達成感にもドーパミンの働きが関わり、「もう少し頑張ろう」「次はもっと上手になりたい」という意欲につながります。

つまり、ドーパミンが出ること自体が悪いわけではありません。人を前に進ませる力にもなります。

今は刺激を得るまでの時間が短すぎる

昔にも、テレビや漫画、ゲームなどの娯楽はありました。

ただ、今のショート動画は、刺激を得るまでの距離が極端に短くなっています。

スマホを開けば、すぐに動画が始まる。
面白くなければ、指一本で次へ進める。
笑い、驚き、怒り、かわいさなど、感情を揺さぶる刺激が数秒ごとに流れてきます。

しかも、終わりがありません。

問題は、ショート動画を見ること自体ではなく、退屈したらすぐに次の刺激へ移る行動が習慣になることです。

すぐに結果が出ないとやめる。
面白くなる前に離れる。
努力が必要なことを避ける。

そんな選び方が当たり前になれば、勉強やスポーツだけでなく、人間関係や仕事などにも影響するかもしれません。

人生で本当に大切なものの多くは、数秒では手に入りません。

悪口まで「刺激」になる怖さ

SNSのコメント欄に投稿しながら興奮する男の子のイラスト

先日、YouTubeのコメント欄に悪口を書く子どもが、「ドーパミンが出て気持ちいい」という趣旨の話をしている動画を見ました。

実際に脳内で何が起きているのかは分かりません。ただ、その子にとっては、人を傷つけて反応を引き出すこと自体が、刺激の強い娯楽になっているように見えました。

悪口を書けば、誰かが怒る。
返信が来る。
コメント欄が荒れる。
もっと反応が欲しくなり、さらに強い言葉を書く。

刺激を求める先が、人を傷つける行為にまで広がるのであれば、親としてはかなり用心する必要があります。

自分でやめられますか

子どもにも、大人にも、一度考えてほしいことがあります。

  • 決めた時間にショート動画をやめられるか
  • 食事が始まったらスマホを置けるか
  • 宿題や明日の準備を先にできるか
  • ベッドや布団にスマホを持ち込まずに寝られるか
  • 少しの待ち時間を、スマホなしで過ごせるか

自分でアプリを開いたからといって、必ずしも自分の意思で使えているとは限りません。

一度始めたあと、自分の意思で終わらせられないのであれば、本当に自分が主導権を持っていると言えるでしょうか。

自分で始められても、自分でやめられないなら、それは自由ではありません。

まずは一つだけルールを決める

スマホをやめるべきだという話ではありません。

ショート動画やゲームを、完全に禁止する必要もないと思います。

まずは、親子で一つだけルールを決めてみてはいかがでしょうか。

  • 食事中はスマホを見ない
  • 寝る30分前にはスマホを置く
  • ショート動画はタイマーを使う
  • ゲームと動画を同時に見ない
  • 宿題や準備を終えてから楽しむ

大切なのは、親に取り上げられてやめることではなく、自分で決めて、自分でやめることです。

これは、子どもだけの問題ではありません。子どもに「スマホをやめなさい」と言いながら、大人が食事中に通知を確認していては説得力がありません。

スマホを使う側でいるのか。
スマホに自分の時間を使われる側になるのか。

親子で一度、話し合ってみてください。

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