赤ちゃんのうつぶせ寝はやっぱり危険。1歳児死亡の責任は保育施設にあると裁判所が判決

僕が生まれた少し後、赤ちゃんの「うつぶせ寝」が流行りました。1980年代はじめのことです。

このことは幼かったながらも、僕はよく覚えています。なぜなら僕の頭は絶壁だからです。「あ〜、もっと後に生まれたら、頭のかたちが良かったんだろうな」……と。(笑)

しかし、その後「うつぶせ寝は危険」と、ブームは去りました。


うつぶせ寝は「頭の形がよくなる」「寝つきがよい」といった理由で、1980年代初め注目をあび、一代ブームになったことがあります。しかし、80年代後半に赤ちゃんの突然死(SIDS)と関係あるというオランダ、イギリスからの報告があり、92年アメリカですべての健康な赤ちゃんは、あおむけ寝にするよう学会誌に勧告が出され、94年には「あおむけ寝キャンペーン」が国を挙げて行われました。その結果、突然死の頻度が減少しました。

秋山こどもクリニック より一部引用


 

ですが、日本ではしばらくの間、うつぶせ寝のブームは続いていたように思います。現在でも、赤ちゃんを「あおむけ寝」と「うつぶせ寝」のどちらが良いか、育児をしながら悩むママパパも多いのではないでしょうか。

赤ちゃん授乳クッションでうつぶせ寝

事実、僕たちも息子がまだ生後1ヶ月の乳児期に、時々うつぶせ寝をさせていました。なぜならその方が気持ち良さそうで、とてもスヤスヤと寝てくれたからです。もちろん危険である可能性は知っていたので、しっかりと様子を見守りながらですが。

赤ちゃん授乳クッションでうつぶせ寝

赤ちゃんは寝返りが打てないので、枕などに顔をうずめて窒息死してしまったり、ミルクを吐いた時にうまく吐き出せなかったりする可能性があります。とにかくうつぶせ寝はしないに限りますが、する場合は目を離さないようにする必要があります。

厚生労働省が配布しているぽすたー
厚生労働省が配布しているポスター「SIDSから赤ちゃんを守りましょう」

保育園でうつぶせ寝。1歳児死亡で、保育施設・保育士に過失の判決

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画像参照元:“うつぶせ寝で死亡”2審も保育施設の過失認定:NHK NEWS WEB

そんな「うつぶせ寝」ですが、実際に事故が起きると、うつぶせ寝をさせていた者に過失があるとされるようです。先日、こんな裁判が行われました。


5年前、福島県郡山市の保育施設で当時1歳の女の子が死亡したのは、うつぶせに寝かせたことが原因だとして、両親が施設などに損害賠償を求めた裁判で、仙台高等裁判所は1審に続いて施設側の過失を認めて、5700万円余りの支払いを命じました。

この裁判は、平成22年1月、福島県郡山市の民間の保育施設で、当時1歳の女児(名前は伏せます)が死亡したのは、うつぶせに寝かせて窒息したことが原因だとして、両親が施設や当時の園長などに損害賠償を求めていたものです。

“うつぶせ寝で死亡”2審も保育施設の過失認定:NHK NEWS WEB より一部引用(【追記】記事公開終了しました)


 

保育所でわが子を預かってもらっている間に、亡くなってしまうとはとても悲しい事故です。亡くなった女児の両親は「安心して保育施設に預けることができるよう、うつぶせ寝を禁止にしてもらいたい」と訴えています。

0〜1歳児のお子さんを保育園に預かってもらっている方は、保育園で「うつぶせ寝を禁止しているのかどうか」を確認してみてはどうでしょうか。また、事情により他の赤ちゃんを預かることになった際は、うつぶせ寝をさせないよう、またうつ伏せにならないよう注意して見守っておいた方が良いと思います。

赤ちゃんの死因、最も多いのは「窒息死」。その内訳は?

授乳後、げっぷをさせずに寝かさないように。

過去の記事ですが、乳幼児を育児中の方は、ご参考にぜひ見てみてください。

死因の大半が窒息で、その内訳は「授乳後すぐに寝かせて窒息」「大人用の寝具で就寝中、布団がかぶさって窒息」ということです。

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乳幼児の死因。最多が授乳後ゲップさせずに窒息、次に大人用の布団がかぶさって窒息。

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