大好きな3つ年上のお兄ちゃん
3歳の息子の鼓太郎には、とても大好きなお兄ちゃんのお友達がいます。
そのお兄ちゃんは6歳で、いわゆる年長さんという年。お兄ちゃんは、走ると速く、高いところに登るのもへっちゃらで、ジャンプだって怖くありません。それにスーパー戦隊や仮面ライダーのことにも詳しくて、変身ベルトなんかも持っています。
お兄ちゃんにとって鼓太郎は弟分で、
「おい、鼓太郎行くぞ!」
と、声をかけらると、鼓太郎は嬉しそうに張り切って後を追いかけます。鼓太郎にとって、かっこいいお兄ちゃんであり、憧れの存在であり、いま一番一緒に遊びたいお友達でもあるのです。
お兄ちゃんのお家に到着! でも、いつもと違う
そんなある日、鼓太郎は大好きなお兄ちゃんのお家に遊びに行くことになりました。鼓太郎は家を出るときから張り切っています。
いつもはすぐに「抱っこ〜」と甘えるのに、この日は、すたすたと頑張って駅まで歩きました。
電車で4駅行った先が、お兄ちゃんのお家です。
……あれ、なんだかいつもと違う。
鼓太郎は、お兄ちゃんから「鼓太郎あっちへ行け!」と言われて、一緒に遊んでもらえなかったのです。しょんぼりした鼓太郎は、弱気な顔で「パパ、一緒に来て」と僕の腕をつかみます。
僕はお兄ちゃんのところへ鼓太郎を連れて行き、「いじわるしないで、一緒に遊んであげてよ」と声をかけました。でも答えは、「だめ! あっちへ行け!」と。
うーん、これは弱った。
このやりとりは時間をあけて数回続き、結局、鼓太郎は一度もお兄ちゃんと遊ぶことができませんでした。
なぜ鼓太郎は、いつものように遊んでもらえなかったのか?
実はこの日、もうひとりのお友達がいました。鼓太郎よりひとつ年上の、4歳の男の子です。
6歳のお兄ちゃんにとって、実のところ3歳の鼓太郎はちょっと幼すぎます。ふたりきりであれば良い弟分ですが、この日はふたりきりではありません。3歳より、4歳の方が遊ぶには楽しいのです。
6歳のお兄ちゃん、今日の弟分は4歳の男の子です。
ということで、鼓太郎は仲間に入れてもらませんでした。帰り道は、落ち込んで何度も泣きました。
6歳のお兄ちゃんも、昔は仲間に入れてもらえずモジモジしていた
ここまでの話を聞くと、「6歳のお兄ちゃんヒドイ!」って思うでしょ。でも、そうではありません。
僕は、6歳のお兄ちゃんが生まれた頃からよく知っています。2〜3歳の頃はとてもおとなしい男の子でした。周りには年上の子供が多く、思うように仲間に入れないことがあり、よくモジモジしていたのです。
遊んでくれる日もあれば、遊んでくれない日もある。なぜなんだろう……と。
それが今ではボス感が漂っているではないですか。昔はすごくおとなしかったのに、立派に成長しているのです。かっこいいよ!
みんなそうやって、少しずつ成長
僕たち大人だって、おなじだよね。
たとえば、中学生時代は部活の一年目から先輩の立場になったり、社会人になってからは下っ端のペーペーから部下を持つようになったり、恋愛をして失恋をしたり。
人は、世の中の酸いも甘いも経験するからこそ、世の中のことがわかるようになるし、他人に優しくもなれる。
鼓太郎は、身体だけでなく、いよいよ心も大人への階段を登り始めたんだなぁ。辛い経験は、強く、優しい男にしてくれるんだぞ。がんばれ、鼓太郎!
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