ますます高くそびえる「小1の壁」。学童保育の児童数が20年前の4倍以上、待機児童は過去最多に。

いきなりですが、まずこの上のグラフをみてください。

これは学童保育の児童数の推移です。グングン右肩上がりで、20年前のおそよ4.5倍の児童(小学生)が学童を利用しています。それだけ増えているということは、それに比例して児童を受け入れる学童保育施設の数も増加しているのですが、皆さんの想像どおり追いついていません。

先日、厚生労働省が発表した数字によると……

  • 2015年度の学童児童数
    102万4,635人(前年比 約8万8,000人増

少子化でそもそもの児童数が減っているにも関わらず、学童児童は急増しています。そして、その学童保育に入れない待機児童数は、1万7,000人と過去最多を記録しました。

補足:学童利用可能範囲が、小3から小6までに拡大。

ただし、今年2015年より学童保育の制度が変わって、これまでは小学校1年生から3年生までを対象としていたのが、小学校6年生まで利用できるよう対象学年が広がっています。こういったことも、待機児童増加の背景にあります。

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ところで「小1の壁」って何?

幼いお子さんを保育園に預け、共働き、もしくはシングルマザー(シングルファーザー)で、働きながら子育てをされている方が、子供が小学校1年生を迎えるときに直面する問題のことを「小1の壁」と呼んでいます。

保育園は、夏休み、冬休み、春休みといった長期間のお休みはありません。お休みは暦どおりです。また、保育園では、夕方お迎えに行けない保護者のために、多少長くみてもらえる延長保育もあります。

しかし、小学校になると帰宅時間が早くなります。小1の場合は、初めから6時間目までありません。午前中で学校が終わります。さらに夏休みなどの長期休みもあります。それらのときに助けてもらえるのが「学童保育」です。

学校がある期間は、学校が終わってから夜(夕方)にかけて。夏休みなどの長期休み期間は1日利用でみてもらえます。

学童保育は「学童クラブ」「放課後(児童)クラブ」とも言われ、一般的には通称「学童(がくどう)」と呼ばれています。

このように保育園時代とは違う生活が待っており、働く親にとっては、どうやって生活して行こうかと一大事。それらを総括して「小1の壁」、という訳です。

昔、学童保育は少数派だった。

僕が小学校低学年だった1980年代前半。学童保育へ行く子は、かなり少数でした。

僕が通っていた小学校の同じ敷地内に、校舎の一部を利用した学童がありました。どれくらいの児童数だったのか覚えていませんが、1学年200人ほどの小学校という規模で、学童に行くのは3学年分でひとクラスにまとまるくらいの人数だったと思います。

僕は子どもながら、「学校が終わったのに、家に帰れないってかわいそうだな」と、心の中で思っていました(本当は楽しいのかもしれませんが、学童で何が行われているのか知らなかったので)。

しかし今や、学童利用者数が全国で100万人を超え、まったく少数派とは言えない規模に膨れ上がっています。その理由については、それは認可保育園の待機児童増加と同じ。「共働き夫婦が増えた」「母子家庭(父子家庭)が増えた」ということが背景にあります。

保育園に通っているあいだに、仕事・生活を考える。

「小1の壁」の名の通り、生まれてから壁に直面するまで6年ほどの期間があります。その期間中に、どういう体制で小学校を迎えるかを考えて、準備しておかなければいけません。

……と、偉そうに書いていますが、僕自身「小1の壁」を意識したのはつい最近。

夫婦共働きのわが家は、どうやってその時を迎えるのかは、まだ決まっていません。ぼんやりとした理想の体制はありますが、いずれにせよ「今、日々の仕事と育児に追われているだけではダメだな。先を見据えて体制を作らないと」、とニュースで現状を知って実感しました。

子育てというのは「待ったなし」で、いろんな問題や課題がやってくるもんなんですね。ただ、大枠のスケジュールは決まっていますので、赤ちゃん、保育園、幼稚園児のあいだに呑気なことを言っていると、あとから大変なことになりそうです。

今、未就学児を子育て中の方は、「学童保育の待機児童は急増中!」ということだけでも、アタマに入れておいた方が良さそうです。