うちの担任はダメ、全然良くない、ハズレだった……は言ってはいけない! その理由を保護者視点で解説

小学校の保護者同士の会話で、「担任の先生どう?」という話題がよく出ます。

小学校では、担任の先生がほとんどすべての授業を受け持つので、親としては担任の先生がどうであるかが気がかりになるのは当然です。

ただ、気持ちが荒ぶって「うちの子の担任、クソだわ!」「ハズレだったわ……」など、親の過激な発言を耳にすることがたまにあります。よほど嫌な思いをしたのか、期待外れだったのか、ネガティブな想いがあれこれあるのだと思いますが、ここで気をつけておくべきことがあります。

それは、担任の先生ひとりをバッシングしても根本的な解決にはならず、むしろマイナスになるということです。

【小学校】担任の先生を非難してはいけない理由

そもそもの前提として、いくら教員だといっても、巡り合った30名前後の児童とばっちり意気投合できるなんてあり得ません。

親だったら、わが子だけでも穏やかに育てるのは難しいと感じているでしょう。それが、他人の子で、しかも自分でほぼ選べない子ども30人前後の集団となったら、その難しさは想像できますよね。

ですので、担任の先生ひとりがすべてを抱えるなんて不可能です。

もし、クラスが荒れていて「うちの担任はダメ」と感じたら、それは学校全体の問題。学校は担任にすべてを任せてはいません。学校全体で、そのクラスを、その児童一人一人を、その担任の先生を、どう支えるかを考えているはずです。

ですので、保護者として担任ひとりを悪者として非難するのは、相手が誤っていると言えます。

また、担任にクレームを言ったりバッシングしたりする親の姿を、子どもが見ている場合があります。直接見ていなくても、察しているかもしれません。

子どもにとって、親はロールモデルです。親を真似て、他人を批判する行動を身につけてしまう可能性があります。加えて、子どもの前で悪口を言っていると、悪口をいうことを軽んじるようになるかもしれません。むかついたら暴言を吐いたり、文句を言っても良いんだ……と。

子どもへの悪影響という面においても、担任への直接的な非難は避けるべきであり、悪口や陰口も慎む方が良いと僕は考えています。

学年主任や副校長先生・教頭先生に相談する

では、誰に苦情を言えばいいのか?

もし、「担任の様子がおかしいな」「うちの子への対応が良くないな」「担任に不満がある」などと感じたら、学年主任の先生や副校長先生・教頭先生にこそっと相談してみてください。

もしくは、スクールカウンセラーに「うちの子のことで心配事があります。どうも様子がおかしいのですが、学校で何か原因があるのではないでしょうか」などと相談してみるのもひとつの方法です。

日頃の相談事であれば、担任の先生に話をすべきですが、担任の先生に対する苦情である場合は学年や学年全体を見ている先生や、学校生活における問題の相談にのってくれるスクールカウンセラーに話をすると良いでしょう。

他の保護者に相談してみる

また、あなた自身が「担任はダメだ」と烙印を押したとしても、他の子や保護者にとっては良い先生であることもあります。相性がありますからね。

同じクラスの他の保護者や、その担任の先生が過去に受け持ったクラスの保護者に、折り入って相談してみるもの手です。自分では気づいていなかった、担任の良い部分が知れるかもしれません。また、解決策は見出せなくても、共感してもらえるだけで荒ぶった心が落ち着く場合もあるでしょう。

このときの注意点は、頭ごなしに担任の悪口を言わないこと。あなたが酷い言葉を発しているのを目の当たりにして、「この人に敵だとみなされたら、あちこちで悪口を言いふらされるかもしれない。怖っ!」と思われかねないからです。

あくまでも、個人的なうちだけの悩みとして相談すべきです。「全員困っている」「みんなもそう思っている」などと、クラスの保護者を代表して代弁するようなことはしないようにしましょう。

悪口・暴言は取り消せない

最後に一言。

「吐いた唾は呑めぬ」「覆水盆に返らず」などといったことわざがあります。悪口や暴言を吐いてしまったら、それは取り消せません。僕も含めてなのですが、怒りなどネガティブな感情に任せてキツい言葉を発してしまい、後から後悔することがあります。

もちろん言うべきときは言わないといけませんが、取り消せないというのを念頭において、グッと我慢して他の方法を模索するのも大切です。

どうか、子どものお手本になれる行動を(自戒を込めて)。

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