恐るべしテレ朝子ども帝国! サザエさんという伝統を守るフジテレビと、ドラえもんで超巨大マーケット構築するテレビ朝日
サザエさん 公式ウェブサイト

東芝が「サザエさん」のスポンサーを降りると報じられ、その直後、高須クリニックがその後釜スポンサーとして名乗りを上げるなど、「サザエさん」周りが騒ついています。

ふねのシワが無くなるとか、
波平に毛が生えるとか、
今後の予想がツイッターに乱投されていますが、それは無いわ。(笑)

「サザエさん」は、わざわざ説明するまでもない、漫画家・長谷川町子さん原作の国民的テレビアニメです。放送が始まった1969年から48年間、東芝がスポンサーを続けています。長らく東芝の一社提供でしたが、1990年代末から他社も参入するようになりました。

なぜ東芝は、サザエさんのスポンサーをしていたのか? それは、冷蔵庫や洗濯機、炊飯器やエアコンといった白物家電を普及させたい狙いがあったからだそうです。磯野家でそうした家電を使っている姿を見て、庶民も欲しくなる、という図式です。

フジテレビは、サザエさんという伝統を守っているだけ

アニメ「サザエさん」を放送しているのは、フジテレビです。

ところで皆さん、サザエさんは見ていますか?

「昔、見ていたけど、長らく見ていない」
「自分の子供にも見せてみたけど、興味がなさそう」

そんな方は多いのではないでしょうか。

親世代は、子供が見ない限り、わざわざ子供向け番組は見ないですよね。また子供も、3世代同居で母親が専業主婦、という磯野家の家族構成に親しみを感じづらいのかも知れません。

とにかく今、サザエさんに対して感じることは、「あの頃は良かったなぁ」というノスタルジーな想いです。

テレビ朝日は、ドラえもんで超巨大マーケット構築

サザエさんに並ぶ国民的アニメといえば、やはり漫画家・藤子不二雄原作の「ドラえもん」でしょう。サザエさんよりテレビアニメの放送期間は10年短いのですが、それでも1979年から38年間もテレビ朝日で放送されています。

皆さん、ドラえもんはどうですか?

わが家の息子は2歳10ヶ月で「ドラえもん」に目覚めました。ドラえもんは、単にテレビ番組を見るだけにとどまりません。ドラえもんグッズはあるし、ドラえもんの映画もあるし、ドラえもんのコラボ商品やイベントもたくさんあります。外出すると、コンビニやスーパー、駅や街などでドラえもんを見かけます。

日本は、ドラえもんワールドだったのです。

さらにドラえもんは、日本のみならず世界に進出していて、特に東南アジアで大人気です! ドラえもんを放送している国を調べて見ると、Wikipediaにこんな記載がありました。すごい!!

アニメーションはこれまで、北米(アメリカ合衆国、カナダ)、中南米(ブラジル、コロンビア、チリ、アルゼンチン、エクアドル、ボリビア、ペルー、パラグアイ、ベネズエラ、パナマ、メキシコ、プエルトリコ、キューバ、ドミニカ共和国、ニカラグア、コスタリカ、ホンジュラス、エルサルバドル)、ヨーロッパ(スペイン、イタリア、フランス、ポルトガル、ポーランド、ベラルーシ、ロシア、イギリス)、中東(サウジアラビア、カタール、UAE、オマーン、イスラエル、トルコ)、アフリカ(アルジェリア、リビア、チュニジア)、東アジア(中国、香港、マカオ、台湾、韓国)、東南アジア(インドネシア、マレーシア、タイ王国、ベトナム、フィリピン、シンガポール、カンボジア)、南アジア(インド、バングラデシュ、ブータン、ネパール、パキスタン)、オセアニア(オーストラリア)、でも放送された(2017年3月現在)

Wikipedia – ドラえもん

テレ朝の強烈すぎる全包囲網! 仮面ライダー、スーパー戦隊、プリキュア、クレしん

テレ朝の攻め姿勢は、ドラえもんだけにとどまりません。

息子が3歳になってから、スーパー戦隊シリーズに目覚めました。最新は「キュウレンジャー」ですが、息子はAmazonプライムビデオにラインナップされている、数年前の「キョウリュウジャー」と「トッキュウジャー」に夢中になっています。

テレ朝は、スーパー戦隊シリーズ以外にも、仮面ライダーシリーズや、プリキュアシリーズ、クレヨンしんちゃんも放送しています。

これらはキャラクターグッズ展開や、関連本、コラボ商品展開、全国各地でイベント開催などが多数繰り広げられています。仮面ライダーの変身ベルトなんて、オモチャの年間総合ランキング1位を獲るほどの超人気っぷりですからね。

また、番組を見ると、まぁこれがテレ朝のいやらしさがビシバシ伝わってくるわけです。ヒーローが使う秘密兵器を、あえてチャチな玩具クオリティにしていたり、番組冒頭で武器の使い方をレクチャーしたりなど、子供がグッズを欲しがるトラップがビシーっと敷かれているのです。

こりゃ、欲しくなるわ。

小さなフジテレビと、超巨大宇宙戦艦で地球を牛耳るテレビ朝日

六本木ヒルズから眺めるテレビ朝日ビル

子供がアニメやヒーロー番組に興味を持ち始めると、グッズを欲しがります。

そうすると、親や祖父母がこぞって関連グッズを買い与えるのです。ひとつ数百円から数千円なのですが、なぜか色々揃えたくなるように仕掛けられていて、「合計すると数万円になっていた」なんてこともありがちです。

日本だけで、毎年およそ100万人の赤ちゃんが生まれますよね。

スーパー戦隊、仮面ライダーシリーズや、プリキュアが好きな世代を3〜6歳だとすると、合計約400万人になります。子供一人当たり、毎年たった1,000円分のグッズを買うだけで、売上高40億円になるのです(もっとあると思いますが……)。

それに対してサザエさんは、単に「番組放送とCM」と小さくまとまっている印象を受けます。

僕が子育てをしたわかったのは、「テレビ朝日のこども帝国はすごい!(エグい!笑)」ということです。

CDが売れなくなった音楽業界とも似ている

フジテレビとテレビ朝日の戦略をみていると、音楽業界に似ていると感じました。

近年、Apple MusicやSpotifyなど音楽聴き放題サービスなどの普及でCDが売れなくなり、ライブやグッズが儲けの主軸になっています。レコード会社はこれまで、アーティストとアルバム単位での契約をすることが多かったのですが、今は「360度契約」といい、アーティストの活動すべてを包括する契約が増えてきています。イベント、グッズ、CM出演、著書……など。

要は、音楽業界はビジネスモデルを再構築している訳です。もちろん、360度契約を嫌い、あえて大手レコード会社に所属しないアーティストもいますが、それも今どきの戦略のひとつです。

僕はテレビ業界に携わったことはなく、業界の仕組みや慣習をよく知りませんが、フジテレビは昔ながらの方法でサザエさんを抱え、テレビ朝日は世代や国境を超えて波及させる戦略で子供向け番組を取り扱っているように感じました。

保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)を復活させ、炎上させたのも、フジテレビでしたね。フジテレビは昔ながらの慣習にとらわれ過ぎているように感じます。

またテレビ朝日は、サイバーエージェントと「Abema TV」を運営していますよね。時代に即したこの投資も、テレビ朝日らしいと言えます。

子育て世代の僕たちにできること

さて、最後にひとこと。

僕たち親世代は、子育てに携わることで、改めて大人視線で子供業界に触れることができます。

なぜ、子供たちに人気なのか?
何年も愛され続ける秘訣は何なのか?

そうしたことを考えることで、日頃の仕事に活かせるヒントが得られるのではないでしょうか。

楽しみながら、学べる。
子育てってやっぱり、男性も積極的にしてみると良いことがありますよね!