僕には、幼少期のトラウマがあります。
幼い頃、自分自身のことを「けいちゃん」と言っていました。両親・祖父母からの呼び名で、僕も「けいちゃんがね……」と話していたのです。
しかし!
小学生に上がってしばらくした頃、自分のことを「〇〇ちゃん」などと呼ぶ男子同級生がいないことの気づいたのです。そこで僕は「オレな〜」と、俺と言うようにしました。
ただし、俺と口にするのは友達の前だけ。
家に帰ったら、相変わらず「けいちゃん、今日ね……」と話していたのです。それを、ひとつ年下の妹が、僕の友人に暴露して、僕はとても恥ずかしい気持ちになりました。
さて、今回は男の子の「〇〇ちゃん」について。
そうだ!《ちゃん》と呼ばれない名前にしよう
僕は息子が生まれたとき、「〇〇ちゃん」と呼ばれない名前にしたいと意識していました。そうすれば、僕と同じような悩みは抱えないだろう……と。
息子の名前は「こたろう」です。
が、しかし! 保育士さんから、こんなひとことが。
……こっちゃん。
……こっちゃん。
と、僕も率先して「ちゃん付け」で呼んでしまうようになったのです。
夫婦でも「こっちゃん」の呼び名が気に入り、家庭内でも「ちゃん付け」が定着しました。
そして案の定……
自分のことを「こっちゃん」と呼ぶようになりました。
小学1年生、お友達の前で「ちゃん付け」を気にし出す
さて、そんなこっちゃんが先日、小学1年生になりました。
入学まもなく、4月14日、学童にお迎えに行ったときのことです。息子は、お友達とこんな会話をしていました。
切ない……。
僕はすっかり「ちゃん付け」が定着しているので、「こっちゃん」という呼び名とのお別れは寂しいです。でも、息子も、かつての僕と同じように、ちゃん付けを気にし始めていたのです。
実際、周りの男の子は、「僕」「俺」が大半です。
さて、どうなるのか?
7歳の誕生日を機に、自分で「僕」と呼ぶようになりました
小学校から下校した息子が、突然「僕」を使い始めました。
嫁さんもハッとした表情をしています。
誕生日を機に、自分自身で呼び名を「僕」に変えたのです。
それから数日間は「ぼく」「こっちゃん」が混在していましたが、7歳の誕生日から6日目の4月21日、僕で統一されました。
両親は、そっと見守ることにします
僕たち夫婦は、そんな息子をそっと見守ることにしました。
「自分のこと、僕って言ってかっこいいね!」
「こっちゃんって、もう言わないの?」
などは、一切言いません。
ごく自然に「ぼく」を受け入れ、これまで通り会話しています。
僕(お父さん)は、子どもの頃、モジモジして家で「ぼく」と言えませんでした。でも、息子は、ヒョイっとその壁を乗り越えたのです。
口にはしませんが、めちゃくちゃかっこいいよーーーー!!(涙)
男の子は、自分のことを名前やちゃんではなく、僕・俺と言わないといけないの?
最後に補足。
男の子の「ちゃん付け」や「名前呼び」を、決して批判している訳ではありませんよ。自分の名前は大切なものだし、これまでの呼び名に愛着があるのも当然です。
無理に直す必要はありません。
ただ、子どもが「僕」や「俺」、女の子の場合は「私」などを使い始めたとき、そっと受け入れてあげたら良いだろうな、と思います。
僕自身、親の前で「僕」というのが恥ずかしかったからです。
なんなら、あれから数十年たった今もなお、両親の前では「僕」と言えず「自分」と言っています。自分の名前が呼べないと、親子の会話も減ってしまうかもしれません。自分ことを話してくれる回数も減ってしまうかもしれません。
なので、そっと、自然にね。
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