おとなしい子供は、そのまま大人になるの? 気質は変わらないけど、思春期以降の自己改造で性格が膨らむ

先日、NHK Eテレ「すくすく子育て」を見ていたら、子供の性格についてとても興味深い専門家の意見がありました。

皆さんは、幼い子供の行動を観察して、「この子は、この性格のまま大人になるのかな」なんて思ったことありますか。わが家の息子は、家では自分の我を通そうとしますが、外では様子を観察してから(空気を読んでから?)行動を始めます。

僕はそんな息子を見ながら、「なんだかパパっぽいな」と苦笑しています。

質問「2歳の息子はいつも一人遊び。性格は変わる?活発になる?」

これは、番組に視聴者ゲストとして出演していたママの悩みです。2歳の息子さんが、いつも一人で遊んでいるので、このままで良いのかな……とちょっと不安に感じているそうです。

  • 児童館へ行っても、他の子供と遊ばない
  • 保育園に迎えにいった時も、いつもひとり
  • 家でも一人遊びで、親にも遊んで欲しがらない

母親は、内向的(内気)なのは悪いとは思っていないけど、集団生活で遅れてしまったりしそうで不安があると言います。

内向的なものは、大きくなったら克服できるのでしょうか? また、それは性格的なもので変わらないのでしょうか?

回答「気質は生まれつきのもので変わらない。だけど性格は……」

これに対して、番組に専門家としてレギュラー出演されている、恵泉女学園大学の学長の大日向雅美さんはこう答えました。

性格は円状になっていて、その真ん中が「気質」。気質は生まれつきのものであまり変わらない。だけど、その周りに色んな輪ができて来て、どんどん新しい自分を作って行く。お友達とケンカしたり、親に働きかけられたりしながら。

自分はどういう風に生きたいか、と《自己改造》したくなるのは「思春期」です。

今、いろんな不都合があって他人と話せない。でも、もっと話せるようになりたい。そんな風に自分を変えたい、もっと良くしたいと思うのが自己改造で、それが始まるの思春期からなのです。

自己改造は、思春期だけでなくずっと続きます。

生涯に渡って気質を中心としながら、その周りを膨らませていくのが「性格」です。

  • 気質は、生まれつきのもので、あまり変わらない。
  • 性格は、経験と自己改造により、気質を中心に膨らんで行く。

■関連リンク
NHK Eテレ「すくすく子育て」

性格の基礎固めは思春期(10〜12歳頃)

中学生の思春期

なるほど! こんな考えをしたことがなかったので、大日向雅美さんの言葉にとても驚きました。

これって、外観とも似ていますね。

身長や顔つきは、生まれつきのもの。頑張ったからといって、大人になってから身長が伸びるわけでも無いですし、大きな顔が小顔になるわけでもありません。だけど、食事や運動、日々の生活で、スタイルや表情を変えることはできる。自己改造が可能です。ココ・シャネルも言っていましたね。

 

「20歳の顔は自然の贈り物
 50歳の顔はあなたの功績」
 by ココ・シャネル

 

それと同じく性格も、自然の贈り物「気質」があり、そこから経験や努力で「性格」として膨らませて行くことができるという訳です。

性格が大きく膨らみ始めるのが思春期(10〜12歳)。たしかに子供の頃を振り返ってみると、小学校の頃は幼い遊びをしていたのに、中学に入ってから急に行動がガラッと変わる奴は多かったですよね。

個人的な話になりますが、僕は大阪の岸和田という街で生まれ育ちました。不良の小説で連作映画にもなった「岸和田少年愚連隊」の舞台、春木中学校出身です。環境の影響か、ケンカや決闘に明け暮れる奴が多かったです(僕は違いますよ)。これは、思春期に「こうなりたい」という自己改造欲が湧き上がってくるからだったのですね。

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そういう理屈で考えるなら、子供の気質は変わらなくても、性格の基礎(輪の中心部)を形成する『思春期』は特に大切に考えてあげた方が良いんだろなぁ、と思います。どんな自己改造欲が出てくるかはわかりませんが、本人の気持ちを無下にせず、見守ってあげたいな、と。

気質は変えられなくても、性格を育むことはできる。

これは僕たち大人にも言えること。頑張って行きましょう!

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