毎年恒例、明治安田生命による子供の名付けランキングの2016年度版が発表されました。
この調査は、明治安田生命の生命保険加入者を対象に「生まれ年別の名前調査」を毎年行なっており、本年度は2016年生まれの男の子8,947人、女の子8,509人を調査し、その統計をまとめたものです。
ランキングは100位まで公開されていますが、ここでは上位10位をご紹介します。
- 【参考】明治安田生命ウェブサイト
【男の子】名前人気ランキングTOP10
1位 大翔
2位 蓮
3位 悠真
4位 陽翔
5位 朝陽
6位 樹
7位 悠
8位 陽太
9位 湊
〃 新
〃 葵
男の子は、漢字一文字が人気復活。古風な名前が目立つ

1位の「大翔」は、2年連続の首位獲得です。読み方は「ひろと」や「やまと」などがあります。
ちなみに「翔」の字ですが、この字は昭和57年にランクインして以来、30年以上もベスト10入りし続けています。東洋経済新聞社の調査によると、昭和51年のベストセラー小説、司馬遼太郎の「翔ぶが如く」がきっかけではないか、としています(参考)。
また、今年は漢字一文字の名前が多くランクインしているのも特徴です。
上の画像をみてください。これは昭和10年から15年までの男児の名前ベスト10ですが、すべて漢字一文字です。大東亜戦争中、昭和18年、19年、20年にかけて勝利(かつとし)いう二文字の名前が登場し、終戦後、和夫、達也、直樹、和彦といった漢字二文字がランクインし始めます。
昭和56年、1980年代頃から漢字一文字より漢字二文字が優勢に転換するのですが、今年に入り漢字一文字の人気が急上昇しているのです。このトレンドはしばらく続くかもしれませんね。
【女の子】名前人気ランキングTOP10
1位 葵
2位 さくら
3位 陽菜
4位 凛
5位 結菜
〃 咲良
〃 莉子
8位 結衣
9位 結愛
10位 花
女の子は、花の名前が人気。ずばりはな「花(はな)」という名前も

男の子とおなじく、女の子も「葵」が2年連続の首位獲得です。葵は「あおい」と読み、花言葉は、豊かな実り、気高く威厳に満ちた美などがあります。
10位には、ずばり「花」という名前もランクインしています。花は昨年2015年に初のトップ10入りし、過去には一度も「花」はベスト10入りしていないのです。一見古風に感じますが、それは明治45年と大正2年に「ハナ」がランクインしているからかもしれません。花は、古そうで実は新しい名前なのです。
女児の場合は、生まれた季節の花や子供のイメージに合う花を、花言葉と照らし合わせながら探してみると良さそうです。
キラキラネームから、しわしわネームへ
ところで数年前まで話題になっていたキラキラネームは、最近あまり聞きませんね。
たとえば、男の子だったら騎士(ないと)、皇帝(しいざあ)、光宙(ぴかちゅう)。女の子だと、夢姫(ぷりん)、紗音瑠(しゃねる)、七音(どれみ)など。
近年は古風な名前が急上昇しているので、影を潜めてしまったのかもしれません。
でも、そんな今人気が高まっている古風な名前を、一部では「しわしわネーム」と呼んでいる人たちもいるようです。しわしわネームは昭和っぽい名前のことだそうで、バッチリ昭和生まれの僕としては苦笑い……といったところです。
「キラキラネーム」の反動で、次は「シワシワネーム」が来る?――4月11日付の日経新聞の「NIKKEIプラス1」内のコラムで、古風な名前について「シワシワネーム」と表現され、ネットで大きな反響を呼んでいる。
コラムの概要は、20年ほど前から、読みづらい当て字を使った、いわゆる「キラキラネーム」が流行したが、その反動として、◯子、◯男、といった読みやすく、一般的な名前への揺り戻しが起きている、というもの。こうした昭和時代に多くある名前を「シワシワネーム」と呼んでいる。
古風な「シワシワネーム」がキラキラの次に流行る? ネーミングをめぐって大激論に – Huffington Post Japan
親が思いを込めてつける名前は素晴らしいと思いますので、しわしわネームなどという呼称に惑わされず、自信を持って名づけてあげたいですね。
ちなみに、僕の息子の名前は「鼓太郎」。名付けの由来は以下の記事に書いてあります。興味がある方は読んでみてください。