連日、SNS(主にX)で、過酷ないじめ動画が拡散されています。
その大半が、自分より弱いと思われる者に対して、集団で暴力等を振るっています。
たとえば、男子高校生がトイレで複数人に囲まれ、一方的に殴る蹴るなどの暴行を受ける。また、中学生男子が小学生男児の首を絞め、冬の海に突き落とすなど。
あまりに酷い内容で、動画を直視できないほどです。
これらに対し、学校や教育委員会の対応が遅かったり、文科省がアンケート調査実施を公表したり、こども家庭庁がアンケート調査や投稿削除要請を進めたりなど、「そんなことでいじめが止まるのか! 被害者は救われるのか」と思える対策ばかりが公表され、僕自身、正直いきどおりを感じていました。
そんな中、警察庁がXで「いじめは犯罪である」といった趣旨の投稿を行ったのです。
警察庁「他人に対する暴力行為や、これに加担して幇助する行為は犯罪」
現在、SNS上で、児童による暴力行為等の動画が投稿・拡散される事案が相次いでいますが、一般論で申し上げれば、他人に対する暴力行為や、これに加担して幇助(ほうじょ)する行為は犯罪です。#暴行 #いじめ #警察
— 警察庁 (@NPA_KOHO) January 22, 2026
僕はこの投稿を見て、心が震えました。
警察に対して「勇気ある行動」という表現は適切ではないかと思いますが、学校や関係省庁らが後手後手の対応をしている中で、ビシッと言い切ってくれたのは大きな一歩だと感じたからです。
児童、つまり未成年であっても、他人に対する暴力行為は犯罪である、ということ。
さらに、いじめ加害者だけでなく、それに加担して幇助する行為も犯罪である、と明言しています。
幇助とは、力添えや手助けという意味ですが、ここでの幇助はとりまきのことです。周囲で囃し立てたり、「やれ」「もっとやれ」と煽ったり、スマホで撮影をしたり、逃げ道を見張ったり、被害者を取り囲んだり。
つまり、いじめに関わった全員が犯罪者になり得るというわけです。
警察は、なぜこのような投稿をおこなったのか?
警察はなぜ、いじめ問題に関してXに考えを表明したのでしょうか。
「業を煮やしたのではないか」と、僕は考えています。
それは投稿文にある「一般論で申し上げれば」の一言に、投稿が苦渋の決断であったことが伺えます。
これまで学校や教育委員会、行政は、「いじめ」という言葉を使いながらも、その実態をどこか曖昧なまま扱ってきました。「指導」「注意」「見守り」といった表現に置き換えられ、暴力や明確な加害行為であっても、誰もはっきりと「これは犯罪だ」と言わなかったのが現実です。
だからこそ今回、警察庁が「一般論で申し上げれば」という形をとりながらも、暴力行為やそれに加担する行為は犯罪だと線を引いたことには、大きな意味があると感じます。
いじめ対策の大きな見直しを期待
今回の一連の動きを見て、いじめ問題はもはや「学校の中だけの問題」ではなくなったと感じます。
国や行政が動き、そして警察までもが「これは犯罪だ」と明確に線を引いたことは、大きな転換点です。
この流れをきっかけに、これまで曖昧に扱われがちだったいじめ対策が、実効性のあるものへと見直されていくことを、強く期待しています。
もちろん、「いじめをゼロにする」ことは簡単ではありません。現実として、どんな社会でもトラブルや加害行為が完全になくなることはないでしょう。それでも、「いじめは明確に悪いことであり、許されない行為だ」という共通認識が広がれば、いじめは確実に減らせるはずです。
そして何より、被害者が孤立せず、声を上げれば救われる。
そんな社会に一歩でも近づくことを、心から願っています。






















