指数アップのために、育休を切り上げて職場復帰
保活攻略のテクニックとして良く知られているのが、「0歳児からの認可外保育園への預け入れ」をしての指数稼ぎです。
親が会社員や公務員で、育児休業期間が1年間(パパ・ママ育児休業プラスを利用すれば1年2ヶ月)あったとしても、その育児休業期間中に認可外保育園などの保育施設に0歳の子供を預け、育休を切り上げて復職します。
そうすることで「申込児を保育室、保育ママ、認証保育所、ベビーシッター等の認可外保育施設に有償で預けていることを常態としている」という指数項目で加点を得ることができるのです。
保活激戦区において、「夫婦共働きで、夫婦の一方は育休中」という状態では、内定はかなり厳しいです(兄弟がいるなど、その他項目で加点がある場合は別)。
これって、せっかく育休があっても、保活のために適切に利用できず、何だか変ですよね。
厚生労働省「0歳は育休や認可外を活用してもらって、認可保育園は1歳枠を増やす」
保育所を管轄する厚生労働省は、待機児童対策として新たな方針を発表しました。
厚生労働省は待機児童の解消に向け2018年度から、全国の保育所で1~2歳児などの受け入れ枠を増やす。通常よりも多くの保育士が必要な0歳児の枠をできるだけ減らし、浮いた保育士を1~2歳児に振り向ける。
0歳児は家庭で預かる保育ママなどを積極的に活用してもらう考えだが、こうしたサービスの利用が難しい共働き世帯からは反発も予想される。
1〜2歳児ということは、1歳児クラスになります。0歳児クラスの定員数を減らし、1歳児クラスの受け入れを増やす方針だそうです。
自治体によって多少の違いはありますが、子供の年齢によって必要な保育士の人数が変わります。0歳児クラスでは、園児3人につき保育士が1人が必要です。しかし1歳児クラスでは、保育士1人につき園児6人まで受け入れることができるのです。
- 【0歳児クラス】 園児3人につき保育士1人
- 【1歳児クラス】 園児6人につき保育士1人
日経新聞の同記事には、「やむをえず育児休業を早く切り上げるなどして、0歳児から子どもを預けようとする保護者も多い」と書かれています。これは、まさに冒頭に書いた保活テクニックが常態化していると言えるでしょう。
厚生労働省は、0歳児は「認可外を利用」「育休で自宅で育児」の流れを作ろうとしているようです。
認可保育園は1歳児クラスからの入園が一般的、の流れになるか?
そもそも保育園(保育所)は、乳幼児のお世話が困難な家庭のために、代わりに保育をするための施設です。育児休業制度の対象者で、子供が1歳、もしくは1歳2ヶ月になるまで、自宅で育児ができるにも関わらず、保活の為に育休を切り上げるというのは本末転倒なのです。
仕事のためとか、家庭の事情のためではなく、保活のため。
家庭の事情であるとか、自営業であるとか、どうしても職場復帰しないといけないとか、本当に0歳児から保育園が必要な方だけが入園するようになれば、0歳児クラスへの申込者がグッと減るかも知れませんね。
同時に1歳児クラスの枠が広がれば、0歳児から慌てて入園を狙わなくても、産後、育児をしながら余裕を持って保活をすることができるようになります。
こういうことから、厚生労働省の新たな待機児童対策は、今のような激しい保活を緩和してくれる可能性があると思います。
ただ、これは育休取得によるマミートラック問題(出世街道から外される)など、企業のあり方や社会情勢とも関わりがありますので、吉と出るのか凶と出るのかはなかなか読めないところではあるのですが。
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