離乳食期が過ぎ、幼児食が始まると、だんだんと好き嫌いが出てきます。
うちの2歳10ヶ月の息子は、野菜全般がほとんどダメ。しいていうならジャガイモ……というかフライドポテトだけ。あと限定的に、カレーライスのニンジンが時々と、お好み焼きのキャベツは食べてくれます。
毎食、「これなら食べてくれるかな?」と思いながら料理をするのですが、「いらない」と、ひとくちも食べてくれないことも多く、ガックリします。
さらに親を追い詰めるのが、ごはんをまったく食べずに言う、あのひと言。
「おかし!」
食卓を飛び出し、お菓子を物色し始めるのです。
「こら、いい加減にしなさい!」
「お菓子は、ごはんを食べてからなの!」
ママからは叱りの声も出てきますが、まったく動じず、欲しいものが手に入らないと怒ったり、泣いたりします。
こんなのが毎日なのです……。
スーパーで起きた奇跡。ママの想いが息子に伝わっていた
週末、嫁さんが平日用のおかずを仕込んでいると、「あれ、鶏肉がないな……」と。
「うん、買ってくるよ」
と、僕は息子の鼓太郎とスーパーマーケットへ行くことにしました。
その前に息子へ「ママから何を買ってくるか聞いてきて」とお願いしました。
すると嬉しそうに「ママ、何買ってくるの〜?」と訊ねています。ママからは「お肉と、食パンと、あと玉子をお願いね」と頼まれていました。
息子は「お肉と〜、食パンと〜、たまご!」と、しっかり覚えたようです。
さて、スーパー到着。
息子に「何を買うんだっけ?」と訊ねると、「えっとねー、食パンと、牛乳と、たまご!」と、お肉が牛乳に変わっていました。笑
そんなほのぼのとしたお買い物が、終盤に差し掛かったそのとき……。
パパ「ねぇ、こっちゃんお菓子買おうか?」
息子「おかしいらない」
パパ「えっ! お菓子いらないの?」
息子「おかしはねー、ママにこらーって怒られちゃうよ」
パパ「ほんとに買わなくていいの?」
息子「うん、いらない」
よく2歳は「イヤイヤ期」とか「魔の2歳児」と言うじゃないですか。
そんなこともあり、今の期間は言っても仕方がないことがある程度あるんだろなぁ、と僕も嫁さんもなかば諦めていました。でも、ママの気持ちをちゃんと理解して、自分からお菓子を頑張って我慢したんです。
帰宅後、嫁さんにこのエピソードを伝えると、
「こっちゃん、えらい……」
と、涙目になり、息子をぎゅっと抱きしめていました。
息子も、そんな自分が誇らしい様子です。ドヤ顔でした。笑
その夜、昼間公園で遊びすぎたのか、夕食前に早寝してしまいました。そして翌朝、食卓に並んだ朝食をモリモリ食べてくれたのです! 「おかし」の一言はありませんでした。
今度は僕が、そんな息子を誇らしく思いました。