学区・校区・連区・校下……実は方言だった! 地域によって呼び方が違う

みなさんは、どちらの言葉を使いますか?

  • 小学校・中学校の学区学区内
  • 小学校・中学校の校区校区内

僕は大阪出身・東京在住です。

息子が通う東京都の某公立小学校のPTAで、「今年の校区内の防犯パトロールは……」と話したら、周囲の保護者さんからキョトンとされました。

東京では『学区・学区内』というのが一般的なのだそうです。

一体どちらが正しいのでしょうか?

校区は、関西以西の方言

校区の意味
新明解国語辞典 第八版(三省堂)より引用
パパ
国語辞典で調べてみました!
校区(こうく)
関西以西などの方言。学区。

なんと、校区は方言でした! そりゃ、東京では伝わらない訳だ……。

学区が標準語

学区の意味
新明解国語辞典 第八版(三省堂)より引用
パパ
同じく辞書を見てみると……
学区(がっく)
同一の市・区・町・村などに複数の公立高校がある際に、児童・生徒の居住地域によって定めた通学区域。(関西以西では「校区」という。名古屋などでは「連区」)

なにっ! 連区(れんく)とは初めて聞いたぞ。

愛知県(名古屋)では連区

パパ
愛知県一宮市のホームページにこう書かれていました
連区(がっく)とは何ですか?
連区とは地域の合意により複数の町内会で形成されている区域のことで、範囲は小学校区から複数の中学校区まで様々で、一宮市内には23の連区があります。
連区は、市と町内会をつなぐ重要な機能を担うとともに、防犯事業や運動会など町内会単位では実施が困難な、より広範囲な活動を行っています。

うーん、ちょっとわかりにくいぞ。愛知県では、小中学校の学区に町内会も深く関わっているということかな?

これは一宮市の公式ホームページからの引用です。

まちづくりをするにおいて、市内を連区に分けて地域活動を行っているようですね。

北陸や北海道の一部では校下

パパ
ちょっと待った! こんな呼び方まで……
校下・金沢の方言(金沢弁)
小学校に上がると「校下別集団下校」があったり、町内会から「〇〇校下資源回収について」のお知らせが回ってきたりと何かと目にする「校下」。「校下」はこうか、と読み、小学校や中学校の通学区域のことを指す金沢弁です。

この「校下(こうか)」は、北陸や北海道の一部で使われているようです。

金沢日和さんより引用しました。

学区の正式名称は通学区域

パパ
さらなる衝撃が!

学区・校区・連区・校下と複数の名称が出てきましたが、実はこれらは正式名称ではありませんでした。

小学校・中学校の通学エリアを示す言葉に限って言えば、文部科学省のホームーページには「通学区域」と表記されていたのです。

通学区域(つうがくくいき)
就学校の指定をする際の判断基準として、市町村教育委員会があらかじめ設定した区域をいう。
この「通学区域」については、法令上の定めはなく、就学校の指定が恣意的に行われたり、保護者にいたずらに不公平感を与えたりすることのないようにすることなどを目的として、道路や河川等の地理的状況、地域社会がつくられてきた長い歴史的経緯や住民感情等それぞれの地域の実態を踏まえ、各市町村教育委員会の判断に基づいて設定されている。

通称は学区や校区であっても、公式な文書などでは「通学区域」を使う方が良さそうです。

地域によって呼び方が違うことを知っておこう!

記事冒頭に書いた通り、僕は「校区」が標準語だと思っていました。

しかし思いがけず「学区」という言葉があることを知り、さらに「連区」「校下」まで。

地域のよって呼び方が違うのは知っておいた方が良さそうです。

僕は今年、小学校のPTAで副会長を務めさせていただいているのですが、同じく副会長の方が名古屋出身ですので、今度「連区」について聞いてみます。

みなさんは、何と呼んでいますか?

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