安倍元首相が銃で撃たれて亡くなりました。
昨今、日本をはじめ、世界中で過激な事件や紛争などが頻発しています。連日ニュースで報道されているため、子どもの目に触れさせないのは現実的に不可能です。そのため、「子どもにそれらのニュースを、どう触れされたら良いのだろう」と、親は考えないといけなくなりました。
小学校や幼稚園や保育園などでは、児童・園児に対して「人を叩いてはいけません」「人のものを取ってはいけません」「人にいじわるをしてはいけません」などと教えていますよね。
そんな中、子ども達は疑問に思うわけです。
「なぜ、大人や国の偉い人が悪いことをするのか?」
これについて私たち保護者としても、説明するのはとても難しいです。
子どもに、どう伝えたら良いのか
安倍元首相への銃撃
安倍さんは、コロナ禍で最初の緊急事態宣言を発令するなどし、子ども達にとっても非常に印象的な首相でした。
うちの小2の息子も、保育園時代に「あべさん」と良く言っていました。小学校から帰ってくる息子に、なんて説明したらええんや……。怖いニュースばかり😢 pic.twitter.com/fXG5eJKaC7
— パパやる (@papayaru) July 8, 2022
今回、安倍さんが銃撃されたことについて、小学校から帰ってきた2年生の息子に伝えました。「安倍さんが銃で撃たれたって」と。
息子は身体を硬直させ、少し震えているように見えました。
日本の首相は、岸田さんや菅さんなどもいらっしゃいますが、やはり今の子ども達にとって安倍総理大臣は特別印象的でしょう。コロナ禍中で初めての緊急事態宣言を出したり、長いあいだずっと首相だったり、テレビやインターネットの生配信にも度々登場し、家族で安倍さんの声を聞く機会がとても多かったからです。
安倍さんは、多くの子ども達にとっても馴染みのある方なのです。
そんな安倍さんが、駅前で「日本をこのように良くしていきたい」と演説している最中に、背後から銃撃されたというのは衝撃的です。
息子とそんな話をしているうちに、「安倍さんが亡くなった」という速報が、つけていたテレビから飛び込んできました。
親はどのように子ども達にこうした過激なできごとを伝えたら良いのでしょうか。恐怖をむやみに煽ったり、偏った考え方を押し付けたり、悲観・批難に終始したりするのは、何か違うような気がします。
内田樹さん「自由な言論をもう一度作り直す。その作業なら今すぐここから始めることができる」
哲学者の内田樹さんが、ご自身のブログでこのように書かれていました。
政治的暴力を抑止するために必要なのは、警察や軍隊の強化ではない。十分な信頼に足るだけ、論理的で、感情豊かで、かつ節度ある自由な言論をもう一度作り直すことだ。その作業なら今すぐここから始めることができる。
「安倍元首相銃撃の報に接して」内田樹の研究室より引用
確かにそうですね。「意見を言い合ったり、対話を重ねたりすることを大切にしよう」というのは、とても重要なことです。
僕は息子に、「暴力を使うのではなく、言葉を使うのが大切だね」と、話そうと思います。
子どものうちに暴力を行使する。つまり、子どもの社会においても「あいつには、やってもいいんだ」などと思って欲しくないので、対話の重要性を話していきたいです。
もちろん親としても子どもの手本となるような振る舞いを心掛けねばいけないな、と改めて感じます。
容易に答えが出せる問題ではないかと思いますので、皆さんの中でもアイデアがある方はブログのコメント欄やSNSで、ぜひご意見をお寄せくださいませ。