先日、小学1年生の息子の同級生が、車と接触事故を起こしました。
幸い怪我には至らず、お友達はほぼ無傷で元気とのこと。
その交通事故について、息子とお風呂で話しました。その会話がちょっと意外で、「大人にはない発想だなぁ!」と驚かされたので、小話としてお伝えします。
事故の経緯 信号の無い道路を横断
まず、事故に至った経緯をご説明します。
小学1年生のA君とB君、放課後に遊ぶ約束をしました。
B君は一旦自宅に帰り、その後、A君の家へ向かいました。
B君は嬉しくて、急いで行きたいと思いました。
B君は、A君のお家の場所を知っているので一人で行くことができます。でも、学校の通学路とは別の、大きな道路を渡らないといけません。
B君は早く行きたかったので、信号の無いところを渡ろうとしました。そのときです……
キキーッ!
走ってきた車が、慌てて止まりました。
運転手さんが、飛び出してきた子どもに気づいてすぐにブレーキを踏んだのです。
B君は転びましたが、幸いにも大きな怪我には至りませんでした。
という、事故の経緯です。
小学1年生の息子の説明なので、多少違っていたり、足りない部分はあるかもしれませんが、大枠はこんなところ。
誰が悪い? 事故を防ぐには?
そんな話を、お風呂の中で聞きました。
交通事故の責任について考えるとき、たいていは当事者から判断します。
- 信号の無い道路を渡った【B君】
- 前方不注意だった【車の運転手】
この両者から、加害者、被害者、そして過失割合などを考えていきます。
しかし息子は、その場にはいないA君を登場させました。
つまり「そもそもA君が誘わなければ、事故は起きなかった」……と。
思いがけない意見に、僕はビックリしました。
ものごとを俯瞰したり、別の角度から検証してみたり。固定観念に捉われがちな大人には、なかなか無い発想力かもしれません。
子どもは発想の天才! 対話を習慣化しよう
今回は交通事故の事例をご紹介しましたが、お伝えしたいのは「子どもは大人が想像しえない、意外なことを考えている可能性がある」ということです。
親は「こんなの当たり前でしょ」と思っていることであっても、長く生きてきた分、考えるまでもない固定観念を持っています。
- ランドセルは小学生用のバッグ
- Tシャツは上半身に着用するもの
- たまごかけご飯にマヨネーズはかけない
……など。
でも、子どもはまだ固定観念が無いのです。
もしお子さんが、たまごかけご飯にマヨネーズをかけ始めたとき「気持ち悪っ!」「やめて!」と一喝するのではなく、「へぇ、それ面白いね。なぜそうしようと思ったの? 美味しいの?」と会話にしてみると良いと思います。
一方通行ではなく、対話。
そうすることで、子どもは「聞いてもらえた」という自己肯定感が得られたり、その行為に対して深く考えるきっかけが得られたりするでしょう。
また大人も、固定観念にとらわれない自由な発想に気づくきっかけにもなります。
話を交通事故に戻すと、大人が一方的に「交通ルールは守りましょう」と言うだけでなく、身の回りの話題から「どうしたら事故が防げたんだろうね」との対話をすることで、子どもの理解も深まるはずです。
「空が飛べたらいいんじゃない?」
「段ボールで車を作ったら痛くないよ」
なんて面白い意見も出てくるかもしれません。
次に子どもが信号の無い道路を渡ろうとしたとき、「このまま渡ったら、車にぶつかるかもしれないんだよな」と立ち止まることができたら、事故が防げたり、何か別の新しいアイデアが生まれたりするかもしれません。
子どもは発想の天才です。
たくさん対話をしながら、子どもを育んであげたいですね!(同時に大人も成長)