4日間の陣痛の末、無事出産! 育良クリニックでの分娩ストーリー

■現在の状況
生後4日
■「妊娠・出産編」前回のお話
感無量!育良クリニックにて、赤ちゃんが産まれました。

妊娠検査薬での妊娠発覚からの日々を書き綴って来た「パパやる日記」ですが、妊娠39週目と4日(39w4d)で、無事元気な赤ちゃんが産まれました。陣痛が起きてから出産まで掛かった『4日間』を振り返り、ここに記録しておきます。

4日間ということで、ちょっと難産だったと思うのですが、これから出産を迎える方などへの参考になればと思います。

<出産・入院施設>
・育良クリニック(東京都目黒区上目黒 1-26-1 アトラスタワー4F・5F)

<目次>
・4月12日(土)おしるし、前駆陣痛
・4月13日(日)陣痛、自宅待機
・4月14日(月)陣痛、入院
・4月15日(火)出産!

陣痛初日 4月12日(土)

朝、薄いおしるし

妊娠39週目と1日目(39w1d)。前々日に定期検診があり、推定体重3,860gと充分過ぎるほどに育っている事がわかり、あとは陣痛が来るのを待つばかり。

そんなタイミングで、朝、トイレから出て来た嫁さんに「薄いおしるしが出た。でも病院からはもっと濃いのが出るって言われてるし、ちょっと違うとは思うんやけど……」と報告が。『おしるし』とは血のことで、赤ちゃんが外に出て来ようと子宮口が開きはじめると出血するので、それを『(出産の)おしるし』と呼んでいるようです。

歩く時に、お腹がちょっと痛み出す

妊娠39週目と1日の大きなお腹

前日までは大きなお腹を抱えつつも、スタスタと元気に歩いていたのですが、歩くと少しお腹が痛むようになりました。

とはいえ妊婦は、終盤戦に入ると赤ちゃんが下へ降りてくるように、歩く方が良いと言われています(国によってはダンスをする習慣もあるんだとか!)。僕はちょうど自宅の近くの「紫陽花カフェ」へ取材の予定があったので、嫁さんを散歩がてら連れてゆき、のどかなランチを楽しみました。

紫陽花カフェのソファーに座る、出産間際の妻

夜、陣痛がはじまった!

若干の兆候は出つつも、陣痛がはじまるといった感じではありません。その日の夜、僕は前職ロッカーズ・アイランドの同僚と打ち合せで、渋谷のジャマイカ料理店「グッドウッドテラス」へ出掛けました。

帰宅すると嫁さんから「陣痛がはじまった」と報告。まだ本格的な5分おきや10分おきの陣痛ではなく、痛みの間隔がバラバラで、頻繁になったり、遠のいたりと、いわゆる「前駆陣痛(ぜんくじんつう)」と呼ばれる陣痛の初期段階のようです。

痛みが来るときは、ぐーっと手を握りしめて耐えているようす。気持ちは焦るけど、まだ病院はゆく段階では無さそうです。

陣痛2日目 4月13日(日)

一睡も出来ないまま、迎えた朝

1時間に4〜7回、不定期に陣痛がおき、寝れないまま朝を迎える事に。お腹の下の方がグーッと痛んでじっと耐えています。事前に受けた両親学級(いくら倶楽部)では『定期的に痛みが起きる』と聞いていたので、まずは待機することにしました。

痛みが続くなか、昼間に「気晴らしも兼ねて、家の周りを少し歩いてみようと」と外へ出ることに。しかし、数歩歩くたびに一歩も動けないほどの痛みが襲いかかり、結局100mほどで引き返して来ました。

育良クリニックへ2度電話するも、まだ「自宅待機」指示

育良クリニック 産科QQ電話の案内チラシ

夕方、通院している産婦人科・育良クリニックさんへ電話し、現状を報告したものの、「まだだろう」と言うことで自宅待機になりました。

痛みはその後さらにキツくなり、夜9時頃再び電話。結論は「まだ」とのことで、「本格的な陣痛・出産を迎える前に、しっかりとごはんを食べて体力を蓄えたり、また陣痛を促す効果があるのでお風呂へも入ってみてください」と指示を受けました。さらに「日付が変わる頃には、痛みはもっと増してくるでしょう」との事です。

現状でも相当苦しんでいるようすなので、「ホントにまだ待機で大丈夫なのか?」と不安を感じます。また、普段暑がりの嫁さんですが、「寒い…」と、急に寒気を感じるようになり暖房を入れました。

2晩目の徹夜。痛みむ場所が、前から後ろに変わって来た

下腹辺りから、背中の腰骨あたりへ痛む位置が変わって来ました。陣痛が襲って来たときに、腰をさすってあげることしか、今の自分にはできません。身体をこわばらせ、震えながら痛みに耐えています。

前夜一睡もしていないにも関わらず、この日も全く眠ることができず、2夜徹夜で朝を迎えました。

陣痛3日目 4月14日(月)

陣痛がおきてタクシーで病院へ

ちょうど定期検診日、タクシーで病院へ

悲壮感漂いながら、陣痛が起こって3日目を迎えた朝。 幸いというか、この日はタイミングよく育良クリニックの定期検診日でした。苦しみに耐える嫁さんをタクシーに乗せて病院へ。

疲労困憊した顔つきで、そろりそろりと受付へ辿り着き、「定期検診なんですが、陣痛が来ています……」と伝えて、そのまま検診へ。検診時は、すでに結構な血が出ていたようです。子宮口も数センチ開いています。

しかし、こんなに痛みが続いているにも関わらず、先生は「一度帰宅して待機して頂く方が良いかな」と、一言。「こんな状況でまた家に連れて帰るなんてムリだ!」と思っていた矢先、嫁さんにキツめの陣痛が訪れ「もう入院しよう!」と、そのまま入院する事になりました。

予約していた育良クリニックの部屋へ、そのまま入院

育良クリニックに入院し、予約していた和室で陣痛に耐える妻

入院の部屋は、事前に予約していた和室。育良クリニックは全室個室で、この部屋は『ここで産む事ができる』部屋です(気持ちを少しでも落ち着ける為に、部屋を暗くしています)。

憔悴しきった嫁さんでしたが、入院が決まると少しホッとしたようすになりました。家での陣痛は不安が募りますが、病院だとすぐに的確な判断や処置をしてもらえるので安心です。部屋では、お腹の赤ちゃんの心音をチェックするなどしながら、しばらくのあいだ待機。

風船を膨らますように「ふーっ!」と呼吸

陣痛は痛みの波があり、平穏から激痛に変わります。激痛の時間は約1分間。息を止めずに「ふーっ!」としっかり吐くようにと、助産師さんよりアドバイスを受けました。吐く事により、しっかりと息が吸えるという訳です。そして、夫である僕は、痛みに耐える嫁さんを支えながら背中から腰へ掛けて、さすり続けます。

「がんばれ!」
「いい調子!」
「呼吸もうまく出来てる」

さすりながら、ずっと声を掛け続けました。

陣痛の波が来ない

陣痛のなか、病院内を散歩

入院して安心したのか、陣痛が少し遠のいて来ました。痛みの間隔が長くなり、痛みが少し弱くなっています。

そこで、助産師さんより「病院内や階段を歩き回ってみてください」とアドバイスを受けました。実際歩いてみると、6〜7分間隔の陣痛だったのが、歩きはじめて30分ほど経つと3分周期になりました。

夕方の内診時に破水! バシャーとバケツをこぼしたように

夕方5時すぎ、「このまま産むか」「それとも一旦帰って自宅待機にするか」を決める、内診が行なわれる事になりました。この期に及んで帰宅とは嫁さんが可哀想で、なんとか避けたいところです。

内診室へ入って20分ほどした頃、先生から声が掛かり「破水しました」との報告を受けました。量は500ml程度だそうですが、嫁さんはバシャーとバケツをひっくり返したように水が出た、という感覚だったそうです。

いよいよこのまま出産か?! と思いきや

破水すれば、そのまま出産に向かうのかと思っていたのですが、強い陣痛が続きながらも、出産へはまだ至りません。この時の嫁さんは、疲労困憊を超えて朦朧(もうろう)としていて、言葉を掛けても返事は返って来ません。ただ、掛けた言葉は聞こえているようで、痛みが来たときに、背中をさすりながら「ふーっ、ふーっ」と声を掛けると、しっかりと呼吸をしていました。

陣痛の合間に少しでも寝てください。無理……

夜、助産師さんが子宮口の開きを調べると9cm程度で、まだあと少し足りないようでした。また、合わせてお腹の赤ちゃんの心音も調べると、しっかりと元気なようです。

陣痛の間隔は2〜3分程度。助産師さんより、「これから出産本番を迎えるにあたって、陣痛の合間に1分でも良いので寝てみてください」とアドバイスを受けました。朦朧と激しい痛みに耐えている嫁に、そんな余裕はあるのか? これまでにない激しい陣痛の中、深夜を迎えました。

陣痛の間隔は2〜3分程度

陣痛4日目 4月15日(火)

育良クリニック 陣痛出産機器

そろそろ産むのか?!

三日三晩寝ずに、激しい陣痛のまま3度目の朝を迎えました。痛み方はこれまでにないほどに激しくなり、緊迫した状態に。「いよいよか…!」とナースコールで助産師さんを呼び、助産師さんと先生の判断で、「もう産もう!」ということになりました。

赤ちゃんの大きさを考慮し、分娩台へ

赤ちゃんの推定体重は3,800g強。大きめの赤ちゃんということもあり、大量に出血する恐れがあるとの事。予定していた和室での出産ではなく、万全を期すため分娩室へ行くことになりました。

陣痛促進剤を使うかどうか

分娩台にのぼったところ、陣痛がまた少し落ち着いてしまったのです。落ち着いたとはいえ、2,3分間隔で痛みは襲って来ます。しかし出産するためには、もっと次々と痛みがおきて『陣痛の波』に乗らないと産めないんだそうです。

助産師さんは「やれる事はなんでもやろう!」と、分娩台にのった状態で陣痛を促すお灸(貼るタイプ)も行ないました。

献身的に尽くしてくれるも、憔悴しきって行く姿をみて、「このまま陣痛の波が来るのを待つか、それとも陣痛促進剤を使うか」と判断を迫られることになりました。

陣痛促進剤のメリットは、このまま一気に出産にもって行ける可能性が高まるという事。デメリットは、効きすぎて陣痛が激しくなりすぎる事。

自然分娩を願って育良クリニックさんでお世話になっていたので、若干の躊躇はありましたが、三日三晩陣痛に耐え続ける嫁さんをみて、「早く出してあげて欲しい」との想いの方が強く、「陣痛促進剤お願いします」と、書類にサインをして承諾しました。

点滴を使いながら、すこしづつ陣痛促進剤を注入してゆきます。

時計をみると、時間は朝の9時。破水してから16時間が経過しています。

陣痛促進剤(アトニン、フラビタン)の点滴袋
陣痛促進剤を点滴。(アトニン、フラビタン)

陣痛促進剤から1時間後に、大きな陣痛!

陣痛促進剤の点滴をはじめて1時間経った頃、陣痛が激しくなって来ました。嫁さんは相当我慢強いのか、これまで陣痛のあいだ黙って痛みに耐え抜いてきました。しかし今回ばかりは「痛い、痛い」と相当苦しがっています。手を握って励ましてあげることしか自分にはできません。

出産へ向けて、医師、助産師さんが準備

子宮口を調べると全開。赤ちゃんのあたまが見えているとのことでした。いよいよ分娩へ向けて『いきみ』開始です。

どう出てくるのか? どれくらいの時間が掛かるのか?

僕自身、色々不安を感じていたのですが、嫁さんには「良い感じ!大丈夫!うまい!頑張れ! ふー、ふー(呼吸法)」と声を掛け続けました。

20分ほど経った頃、助産師さんが「あたまが見えて来たよ〜」と声を掛けてくれました。少し覗き込むと、血まみれになった頭と髪がチラッと見えていました。正直ちょっと怖かったです。助産師さんが嫁さんに「ほら、ちょっと触ってみる?」と声を掛け、息絶え絶えに手を伸ばすものの、それどころではありません。

さらに、「この大きさだと恐らく裂けるから、会陰(えいいん)を切開しましょう」と、女性の医師から許可を求められ、切開をお願いしました。キラリと光るメスを目にしましたが、さすがに目を背けました。もう大変を通し越してズタズタのボロボロです。

分娩台でベッドの端を握りしめる妻

あたまが出て来た!

その十数分後、ふと見ると首から上のあたま全体が出ています。

あ、あ、あ、人だ…!
そっか、人がいるんだ。

急に目頭が熱くなりました。

嫁さんに「顔が出て来た!やったぞ」と告げました。

赤ちゃん誕生! 感無量!!

あたまが出て、次の瞬間には、ズルンと全身が飛び出しました。

や、や、やった。産まれた!

涙目になって嫁さんにそう告げるも、まだ顔はこわばったままです。

・・・・数秒後。

おぎゃー、おぎゃー、おぎゃー、おぎゃー!

そっか、まだ見えてなかったのか。赤ちゃんの鳴き声を聞いて、嫁さんに笑顔が戻って来ました。

もう感無量です。よくやった、よくやった、よくやった。
嫁さんも赤ちゃんもよくやった!

体重3,772g、身長52.5cm。元気な男の子でした

何より母子ともに無事ということが、本当に嬉しかったです。妊娠39週目と4日(39w4d)での出産。長かったですが、ついに赤ちゃんと対面することができました。

嫁さん、赤ちゃん、育良クリニックの方々、そして支えてくれた家族や友達。皆さん本当にありがとうございました!

出産直後の赤ちゃん
産まれてすぐ、初めての写真。

【動画】出産当日「生後11時間40分」の赤ちゃん

まだ赤ちゃんとの触れ合い方がよくわかりません。^^

育良クリニック(東京・中目黒)では、入院している部屋で退院まで赤ちゃんとずっと一緒に過ごせます。

4日間も掛かった陣痛・出産劇。赤ちゃんが産まれた瞬間、不眠不休だった嫁さんはそのまま爆睡してしまうんじゃないかと思っていたのですが、出産後が急にほがらかな空気が流れ、嫁さんもお風呂上がりのような清々しい顔になっていました。不思議なもんですね。

これまで経験のない大仕事を終え、がんばり抜いてくれた嫁さんは本当に偉かったです。ありがとう。

【次の記事】パパやる日記「妊娠・出産編」

ママの足の裏と、赤ちゃんの足の裏が可愛く並んでいる
育良クリニックでの入院、出産を終えて。嫁さんからのメッセージ。

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