ステンレス製の水筒に、スポーツドリンクやジュースを入れることってありませんか?
わが家の息子は水筒持参でスポーツクラブに通っていて、日常的には麦茶なのですが、過去に水溶きのポカリスエットを入れたことがあります。
実はこれ、場合によっては、銅食中毒の恐れがある行為だったのです。
この記事では、過去に起きた水筒が原因の銅食中毒事故と、厚生労働省が発信している注意喚起をご紹介します。サッとでも良いので、ぜひ目を通しておいてください。
やかんにスポーツドリンク、高齢者福祉施設で13人が食中毒
「やかん」に入れたスポーツ飲料で食中毒 注意を 厚労省
大分県臼杵市の高齢者福祉施設でステンレス製のやかんに入れたスポーツドリンクを飲んだ高齢者13人が、下痢や吐き気など軽い食中毒の症状を訴えました。酸性のスポーツドリンクと反応して銅が溶け出したとみられ、厚生労働省がツイッターなどで注意を呼びかけています。
ステンレス製のやかんや水筒に、傷がついたり水あかが蓄積したりした状態でスポーツドリンクやジュースなど酸性の液体を入れておくと、金属が溶け出すことがあるということです。
2020年7月10日の記事より一部引用(【追記】記事公開終了しました)
「ステンレス」と「酸性飲料」の組み合わせが危険。
ここでは、ステンレス製のやかんとスポーツドリンクの組み合わせで、食中毒が起きました。やかん内に傷や水アカがあると、酸性のドリンクがそれと反応し、銅が溶け出してくるということです。
やかんの中は、金タワシで洗うと傷がつきますし、何度も水を沸かしていると水アカが備蓄します。ということは、新品以外のやかんに酸性のドリンクを入れるのは危険ということになります。
水筒は大丈夫? 保育園で銅食中毒発生
水筒の場合は、内部がゴシゴシと洗いにくかったり、水筒でお湯を沸かしたりする訳ではないので、やかんよりリスクは低いと考えられそうです。
ただし、水筒によっては要注意!
以下、東京の保育園で起きた事故事例です。ここで注目すべきポイントは「破損」と「長時間保存」。
酸性飲料による金属容器成分の溶出について
銅は人体にとって必須元素であるが、過剰摂取するとまれに中毒を起こし、急性中毒では吐き気、嘔吐、下痢、低血圧などが起こることが知られている。
平成20年2月に都内保健所管内で起きた有症苦情で、内部が破損した水筒に長時間保存したスポーツ飲料を飲んだところ、6名が頭痛、めまい、吐き気の症状を呈したという事例があった。これは、酸性のスポーツ飲料が破損部分から染み込んで、水筒の保温構造に使われていた銅と接触し、銅が溶出したことが原因と考えられえた。
平成22年度収集情報より一部引用
ザ!世界仰天ニュース「子どもたちが倒れたナゾのドリンク」
日本テレビの人気番組「ザ!世界仰天ニュース」でも、以前、銅食中毒について取り上げられました。
こちらも先の保育園の事例と同じく、「水筒の中が破損して銅が露出していて、それにスポーツドリンク(酸性飲料)が反応し、銅を溶かしていた」ということです。
子どもたちが倒れたナゾのドリンク
子ども達の体にいつ、どうやって大量の銅が摂取されたのか? 調査の結果、子ども達の飲んだ水筒の中が破損して銅が露出しておりそれに酸性飲料のスポーツドリンクが反応し、銅を溶かしてしまっていた。子ども達はそれを飲んで、中毒症状を起こしたのだ。
実はスポーツドリンク以外にも酸性の飲み物はオレンジジュースや乳酸菌飲料炭酸飲料など、どれも銅を溶かす可能性がある。
現在、日本のメーカーの水筒は直接飲み物が触れる部分に銅を使っていないが、古い水筒や一部海外製品には、注意が必要となる。
2017年6月27日 ON AIRより一部引用
厚生労働省がTwitterで注意喚起 #銅 #食中毒
【金属溶出に伴う中毒にご注意!】
金属製の容器(ヤカンや水筒)にサビや傷があると、酸性の飲み物と反応し、金属が溶け出し、腹痛、吐き気、下痢などを引き起こすことがありますので、金属製の容器に酸性のジュースやスポーツ飲料を長時間保管しないようにしましょう!#銅 #食中毒 pic.twitter.com/ewH3r1X9zt— 厚生労働省食品安全情報 (@Shokuhin_ANZEN) July 19, 2024
Twitterでの反応
昔はラグビーと言えばヤカンだったのです
真水だったのが幸いしましたね— 本田□和正 (@hondakazumasa) 2020年7月8日
胃痛でダウンしてる時に水分補給でスポドリ飲もうとしたら母親から「あんたの胃痛は胃酸過多なのに酸性の飲み物を飲んだら余計痛むからやめときなさい」と言われた事があります
— 帰灰燼 (@kikaijin_dm) 2020年7月9日
知り合いのお母さんが、知らないでスポーツド飲料を金属製の水筒に入れて持たせてました。説明したんですけど、理解してもらえなかったです( ´•ω• )。せめて注意書きや取扱説明書読んでほしいです。
— 無事カエル (@4aEGX7akE9sxOow) 2020年7月8日
サーモス「スポーツドリンクを入れてもいいですか?」
以下、魔法びんのパイオニアとして知られるTHERMOS(サーモス)の水筒について調べてみました。
*記事公開時の情報です(2020年7月10日)。ご使用の際は、取扱説明書・公式サイトより最新情報をご確認ください。
Q. スポーツドリンクを入れてもいいですか?
A. スポーツドリンクを入れてお使いいただいても構いませんが、ご使用後は十分にお手入れをお願いいたします。
スポーツドリンクには微量ですが塩分が含まれております。
スポーツドリンクに限らず、飲みものの成分が残ったままですと、ステンレス鋼が腐食(さび発生)し、保温(保冷)性能不良の原因となることがあります。
ご使用後は、飲みものの成分が残らないよう、食器用中性洗剤を含ませたスポンジやボトルブラシできれいに洗い、流水でよくすすぎ、十分に乾燥させてください。
Q. ポカリスエット(粉末)に「ステンレス製品に入れないでください」と書いてある
A. スポーツドリンクには塩分が含まれている為、ステンレスを傷めてしまう恐れがあるからです。
ただ、スポーツドリンクに含まれている塩分は微量ですので入れて頂いても構いませんが、なるべくお早めにお召し上がりください。
ご使用後は食器用中性洗剤を使用して、ボトルブラシやスポンジできれいに洗い、十分乾燥させてください。
Q. 入れてはいけない飲みものはありますか?
A. 次のものは絶対に入れないでください。
・ドライアイス・炭酸飲料
内圧が上がり、キャップユニットや中せんが開かなくなる・飛び出す、飲みものがふき出るなどして、けがやものを汚す原因になります。・牛乳・乳飲料・果汁など腐敗しやすいもの
飲みものの腐敗や変質の原因になります。そのまま長く放置した場合、腐敗などによりガスが発生して内圧が上がり、キャップユニットや中せんが開かなくなる・飛び出す、飲みものがふき出るなどして、けがやものを汚す原因になります。・お茶の葉・果肉
すきまなどにつまり、漏れてものを汚す原因になります。・みそ汁・スープなど塩分を多く含んだもの
本体内側は18-8ステンレス鋼を使用していますが、塩分によりさびや保冷不良などの原因になります。
スポーツドリンクを良く入れるなら、専用の水筒を!
ステンレス製の水筒に、必ずしもスポーツドリンクを入れてはいけない訳ではありません。
ただ、頻繁にスポーツドリンクを入れたいのなら、「スポーツドリンク対応の水筒」をご利用するのをおすすめします。たとえば、上記のアクエリアスモデルは、素材に高耐食性ステンレスSUS316が使われています。
他とも比較したい方は、Amazonや楽天で「水筒 スポーツドリンク対応」で検索してみてください。
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