妊娠5ヶ月目の戌の日、神社で安産祈願をしてもらい、腹帯(さらし布)を頂くという習慣があります。その流れからか『妊婦は腹帯、もしくはガードルやサポーターをつけるのが当たり前』という気風を感じます。
私事ですが、僕の奥さんが妊婦生活の6ヶ月目に『坐骨神経痛』の症状があらわれました。太ももが麻痺しているように痺れ、熱く感じる、とのことです。
ちなみに腹帯などは何も巻いていません。自己判断せずに、病院(育良クリニック)の指導にもとづいて妊娠生活を乗り切ろうと考えていたからです。
痛みもあるので、24週目の定期検診時に、産科の先生に相談しました。以下、診察を終えた嫁さんより(*1)。
*1. 診察後、嫁さんに「どうだった?」と訊いた内容です。実際の先生の言葉そのままではありません。
坐骨神経痛のような症状が出ています
坐骨神経痛は、どうしようもないってのが結論。
子宮が大きくなるにつれ、骨盤が広がり、どうしてもどこかしらに負担がきて出ている痛みみたい。もし、妊娠だけが原因で痛み出したんなら、出産後しばらくしたら治るだろう。ただ、元々持っているもので、それが妊娠で誘発されたのであれば、これから子どもをだっこしたりで、痛みは続くかもしれない。
妊娠帯やサポーターは、巻いた方が良いの?
医療的に薦めているわけではない。人によっては「楽になるから良い」っていう人もいるから、使ってみてもいいかもしれないけど、これで変わるとはいえない。逆に「締め付けるから辛い」という人もいる。
やらないとダメという訳ではないので、試してみて頂いても良いです。
どうしても痛い時は?
病院でおこなっている鍼灸(灸と針)をやってみてもいいけど、その場しのぎになる。もし、もっともっと痛みがひどくて歩けないとかであれば、相談してくれれば、ここは産科なので他の専門の病院を紹介します。
ヨガへは通った方が良い?
痛みがひどくなるような動きを控えるなどは気をつけた方がいい。ただ、「運動やストレッチをしないといけない!」と思って頑張ると、逆にひどくする事もあるから、それもちゃんと様子みながら行った方がいい。
結論、個人差があるので身体と相談
ベルトも、ヨガも、必須という訳ではない。
もちろん試してみるのは良いけど、妊婦には個人差があるので、無理をしないようカラダと相談しながらすること。
”■腹帯むかしばなし
江戸時代の腹帯は腹部全体を包むのではなく、まさに腹部を縛るものでした。もし腹帯をしなければ、「子は太り、胎内での居ずまいが悪くなり、難産になる」、腹帯は産後も使われ「万一命がなくなったときは、帯の締め方が緩かったからだ」と信じられていました。
したがって、妊婦は極度の苦痛をがまんして腹部を産婆によって強く縛り上げられていましたが、これではたまったものではありません。
そこで強く締める腹帯が批判されましたが、出産にまつわる不測の事態があまりにも多く、「腹帯をしないで万一難産になったり、産後に死亡したりするのではないか」といった不安が強いために腹帯廃止には至らず、ゆるく腹部全体を締める着帯法が定着し、現在に続いています。
産婦人科 長尾クリニック『参考文献 酒井シヅ 腹帯(いわた帯・鎮帯) 日母医報 平成9年8月1日』より一部引用”
坐骨神経痛に関する本によると、正しい姿勢を
妊娠中の坐骨神経痛にかんして書かれた本ではありません。妊婦は、痛みを押さえるブロック注射や痛み止め薬などを摂るべきではないと思いますので、基本的な生活スタイルを正すことが大切だとわかりました。
大切なのはとにかく姿勢。歩く際、座る際に、正しい姿勢をとるようにしましょう。また、歩きやすい靴を選ぶのも大切なようです。つま先が窮屈ではなく、かかと部分がしっかりとしている靴を選ぶようにしましょう。
寝るときには、バスタオルやクッションをつかって、身体を楽にする方法があるようです。妊婦は抱き枕をつかうと寝やすいとも言われているので、ロング枕や抱き枕を活用すると良さそうです。
もちろん、これらで治るものではありませんが、坐骨への負担を減らし、痛みが軽減できる可能性があります。
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とにかく、妊娠中はカラダに負担が掛かり続けるので、ある程度は我慢するしかない場合も多いようです。妊婦さんの周りの人たちは、いたわるようにしたいですね。