保育園について、区役所へ相談に行って来ました。
僕たち現在、東京都世田谷区在住。夫婦とも大阪出身なので、子育ての相談ができる地元の同級生がいません。東京の知人から断片的に聞き集めた情報で、ある程度のイメージは出来るのですが、「ズバリこうするのが良いよ!」というところへ辿り着くのは困難です。
東京は地方出身者が多いので、僕たちのような方も多いのではないでしょうか。
そこで、「保育園とはなんぞや。どうやったら入園出来るのか?」の全体像を把握するために、世田谷区役所へ直接行ってみた訳です。
この記事では、世田谷区役所で手に入れた『知りたかった情報』を書き記します。世田谷区民以外の方にとっても、共通点はありますので、ぜひご参考に!
保育園には、認可保育園と認可外保育施設がある
認可とか認可外という保育園の分別(?)よく聞きますが、その大きな違いがわかりました。
主な特徴は、認可保育園は「区が入園を決める」「保育料は比較的低め」「0歳〜6歳(小学校入学前)まで」で、認可外保育施設は「直接契約」「0歳〜3,4歳」となります。
<認可保育園>
・入園を決定するのは区。
・区が運営する区立保育園、社会福祉法人が運営する私立保育園がある。
・国が定めた基準にもとづいて認可された施設。
・保育料は世帯の収入によって段階的に変わる。
<認可外保育施設>
・保育室(運営は個人やNPO法人等。区が運営費の一部を補助)
・保育ママ(資格や研修を終えた個人。区が運営費の一部を補助)
・家庭的保育事業(アパートなどで家庭的に保育。区が運営費の一部を補助)
・認証保育所(東京都の認証を受けた保育施設。都心に多い。ビルの中など)
それぞれ預かってもらえる時間帯も違うので、働く両親にとっては場所や時間が決め手になるかと思いますが、認可保育園のメリット『保育料も低めで、小学校に入るまで預かってもらえる』を重要視する方は多いと思います。
認可保育園への申し込みは、赤ちゃんが生まれてから
区や入園を決定する認可保育園。「生まれる前から申し込みできますか?」と質問したところ…。
「出生後になります」との事でした。
出産が決まっていても、無事生まれてからでないと申し込みは出来ないそうです。
【追記】2017年5月入園分から、自治体により方針が変わるそうです
認可保育園の入園申し込み。これまでは出産・出生届提出後、今後は生まれる前でも提出可能に
入れる認可保育園は、住んでいる各区市町村のみ
認可保育園は、住んでいる各区市町村にある施設であれば、どこへでも申し込み出来ます。逆を言えば、隣の区や市の認可保育園へは申し込みできません。
僕たちの場合は、お隣の目黒区との境目に住んでいるので、近くに良さそうな保育園もあるのですが、そこへの申し込みは出来ません。
世田谷区の『保育園入園(転園)申込書』には、第1希望から第6希望までの保育園名を記入することが出来ます。
入園申し込みは、前月10日締め切り
世田谷区の認可保育園は、毎月入園者の選考が行なわれます(3月は無し)。入園したい前月の10日に申し込みを行い(*1)、入園が内定した方へは月末頃に電話で連絡が来るとのこと。
申込書は半年間有効で、その月がダメでも、翌月また選考対象になります。半年を過ぎても決まらない場合は、再度申し込む必要があります。いわゆる入園希望しながらも入れない子ども達のことを、ニュースなどで『待機児童』と呼んでいる訳です。
*1. 但し、4月入園希望は一次選考12月10日〆となるのでご注意ください。二次選考は2月10日〆。
【重要】実際、世田谷区の認可保育園へは入れるの?
ここからが最も大切なところ。「では、認可保育園へは入れるんでしょうか?」についての質問については、かなりシビアな回答が返って来ました。
まず、申し込みをして実際に入れるのは半数以下。
世田谷区にある全ての認可保育園の《0歳児》入園可能数の総合計は《641人》となります。それに対し、1,325人の申し込みがありました。この人数は2014年4月入園希望で、2013年12月10日時点での集計となります。
具体的には、実際入園できるのは《約48%》《倍率約2倍》となります。
【重要】4月以外の入園は、ごくわずか
4月は学年が繰り上がります。6歳児は卒園して小学校へ入り、0歳児の枠が空になります。ここが最も入園出来る可能性が高いタイミングとなります。
4月以外の月は、引っ越したりなどしない限りは空きが出ないそうです。
僕たちの場合は、4月19日が出産予定日ですので、来年2015年4月が入園最大のチャンスとなります。言い換えれば、そこまでは認可保育園に入れる可能性はほぼ皆無ということです。(知らなかった。ショック!)
【重要・追記あり】0歳児からの入園が有利
認可保育園は、一度入園すれば途中で辞める(退園する)ことはあまり無いそうです。0歳児で入園して、1歳児、2歳児、3歳児と上がって行きます。
例えば「3歳までは保育室など認可外保育園に預けて、3歳から認可保育園へ」と考えている場合、それは難しいということです。「2歳まで自分で育てて、そこから認可保育園へ」というのも同じく困難です。
【追記 2/27】Twitterを通じて、現在子育て中の方から以下の情報を頂きました。区役所で頂いた冊子「世田谷区の保育サービス施設」をみると、多くの認可保育園では2,3割定員数が増えています。見落としていました!ありがとうございます!
“多くの認可保育園では3才から定員を増やしているはずです。認可外に通っていた子が引き続き保育園に通えるようになっています。子どもが世田谷区の認可保育園に通っていたとき、認可外に通ってた子がたくさん途中入園してきたので、そこは大丈夫だと思います。 なので、最初認可外だからといって3才以降は預けられる所がない、と悲観しないで下さいね。”
選考は抽選ではなくポイント制(基準指数)
保育園は仕事等で子育てが困難な家庭のための施設。そのため、いかに厳しい家庭状況であるかという総合点が高い家庭から順に選ばれるそうです。
例えば、保護者が自宅外で週5日40時間以上働いていると《50点》、生活保護を受けている家庭は《10点》、シングルマザーや離婚家庭などひとり親の場合は《20点》など、基準指数と呼ばれるポイントが加算され、その合計数が高い家庭から優先的に選ばれます。
「旦那さんがフルタイムで働き、奥さんが専業主婦、もしくは週数回のパート程度」であれば、点数が低くて難しいでしょう。
世田谷区は、待機児童数ワーストワン
認可保育園は、各区市町村の管轄です。
そのため、地域によって保育園の充実度はバラバラ。そんな中、東京都世田谷区は日本で最も待機児童数が多いワーストワンなんだそうです。
最後に、リサーチの重要性
よく「最初は保育料が高い認可外に預けて、2年目から認可に」という声を聞きますが、これは4月のタイミングでないとほぼ入れないという背景があったんですね。
しかし、どちらにせよ世田谷区は待機児童ワーストワン。結構楽観的に考えていたのですが、認可外のリサーチもしっかりしておかないとヤバそうです。
世田谷区役所では、認可・認可外すべての施設の情報がまとまった本を頂きました。年齢別の定員や地図などに加え、1日のスケジュールや園内の間取り、保育方針まで掲載されています。
ちまちまとネット、雑誌、口コミなどでリサーチするより、区役所へ行った方が一度にまとまった情報が手に入ります。お住まいの地域によって違いはあるかもしれませんが、出産前に役所に相談へ行っておくのも一つの手です。
【追記】申込書が新しくなったので、再び世田谷区役所へ行ってきました(2018年 / 平成28年度版)
世田谷区、認可保育園の2018年4月度入園の受付開始。前年度との違いや、指数を増やすコツ
*日本一の激戦エリア世田谷区では毎年9月に申込書類が刷新。区役所で質問してきました! 他の市区町村でも役立つ情報をお伝えしますので、保活中の方は、ぜひご一読を。